■新しい取り組みや製品の紹介
聴覚障害児らに「ノートテーカーによる支援員制度」
 愛聴覚障害をもつ子供たちに代わって、授業中にノートをとるノートテークはときどき見られる。特に普通学級に通う障害児の授業参加には、ノートテーカーは欠かせない存在だが、ボランティアなどが細々と支えているのが実情である。こんな中、愛媛県松山市は「学校生活支援員制度」を設け、小中学校に支援員を毎日派遣して聴覚障害児らを支えている。2000 年度から、学校や本人などから申し出があった聴覚障害児・者や肢体不自由児・者、帰国生徒などに対し、公募した支援員 34 人が、授業中のノートテークや移動介助などを支援している。
 このうち聴覚障害をもつ小・中学生 6 人には、支援員 4 人がサポート。原則的に毎日 6 コマの授業を支援し、市は支援員に時給 1,096 円を支給している。中 1 の二女が同制度を利用する「愛媛県難聴児を持つ親の会」会長の M.H. さん(46)は「ノートテークが必要でも、ボランティアの善意に頼っているのが現状で、全国的にも制度化している自治体は少ない。松山市の取り組みが前例となり、難聴児の学校環境が少しでも改善されるのではないか」と話している。
 こうした取り組みを広めようと「東京都難聴児をもつ親の会」は、3 月 31 日に H さんを招いて東京都新宿区の区立障害者福祉センターで福祉講座を開く。当日は 13 時半から開始する。手話通訳付きで無料である。要約筆記が必要な場合は同会事務局へ連絡すればよいことになっている。(電話 042-395-8581)

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