■新しい取り組みや製品の紹介
視覚障害児者のためのペン入力機能付き触覚グラフィックディスプレイ
  --電子レーズライターシステム
 渡辺哲也 国立特殊教育総合研究所 twatanab@nise.go.jp
 小林 真 筑波技術短期大学 koba@cs.k.tsukuba-tech.ac.jp

 視覚障害児者に図形情報処理センターを伝えるためには、凸状に浮き上がった点や線で描かれた「触図」という図を手で触ってもらいます。この触図を視覚障害児者が作るには、レーズライターと呼ばれる特殊な用紙が利用できますが、レーズライターでは一度描いた線を消すことができません。そこで再描画が可能な触覚グラフィックディスプレイを使い、さらにこのディスプレイの上で直接入力できるペン装置を工夫することで、視覚障害児者自身がレーズライターと同じ手順で使え、しかも図形をリアルタイムに触りながら何度も描いたり消したりでくる「電子レーズライターシステム」を開発しました。
 このシステムを使えば視覚障害教育の現場では、教師が触覚教材を提示するだけでなく、生徒の側から図形情報を発信する相互的な利用が可能となります。また、通信機能と組み合わせれば、離れた場所にいる人と図形を交えた会話ができると期待されます。

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