大学審議会  (日経  7/1/2000より抜粋) 

”制度上は,面接授業を修了の要件として義務付けない

 

文部省の諮問機関である大学審議会は、6月30日に、通学制大学について、卒業に必要な124単位のうち60単位までインターネットを活用した講義で修得することを認めるように提言した。

 文部省は従来、「教員と学生の触れあいで人間形成を図る」という方針で、直接の対面授業を履修の基本としてきた。しかし、インターネットの利用は、学生の主体的な学びを促す効果があるとして、今回積極的な取り組みを文部省に求めた。通信制大学院ついては全単位をネット上で履修することができる。

 大学設置基準は、通学制大学の授業の方法を原則、直接の対面授業とし、例外的に60単位を上限に「遠隔授業」での履修を認めている。遠隔授業の要件としては、 (1) 同時双方向の意志疎通が可能であること、 (2) 教室に準じる場所で行うこと、を挙げている。

 同審議会は「きめこまかな指導で補完すれば、遠隔授業は対面授業と同等の教育効果が期待できる」として、ネットワーク端末があればいつでもどこでも教育が受けられるインターネット上の授業の意義を評価した。

 

参考

グローバル化時代に求められる高等教育の在り方について
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/daigaku/toushin/000601.htm

21世紀の大学像と今後の改革方策について ―競争的環境の中で個性が輝く大学―
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/daigaku/toushin/981002.htm

通信制の大学院について(答申)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/12/daigaku/toushin/971203.htm

ニュージーランド・ワイカト大学と兵庫教育大学との遠隔授業についての報告
http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/naritas/distance_educ2000/distance.html