ミネソタ州ミネアポリス学校区教育委員会

Internet Guidelines for Staff and Students of Minneapolis Public Schools


電子情報ネットワークの利用

翻訳 成田 滋 兵庫教育大学 1997年11月15日

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インターネットに代表される電子情報通信網は、教育において重要な情報資源となっている。現在、ミネアポリス市に住む児童生徒の一部は、すでにこうした資源を利用している。それ以外の生徒も早晩学校がインターネットに接続して、電子メールアドレスを取得することにより、いろいろな人々とコミュニケーションをすることになることが予想される。

インターネットは、情報通信ネットワークのなかのネットワークであり、教育者はもとより、企業、政府、様々な組織で今や盛んに活用されている。学習資源としてのインターネットは、人々を教育し、知らしめ、娯楽をもたらす書籍であり、雑誌であり、ビデオであり、CD-ROMでもある。ミネアポリス学校区は、このインターネットに代表される電子情報ネットワークを貴重な教育資源として位置づける。そのために、ミネアポリス学校区の個人情報保護条例にそって、利用ガイドラインを策定するものである。

児童生徒は、インターネットを使い遠隔学習に参加し、専門家に相談したり質問したり、教育ニーズを満たしたり個人の情報収集を行うことができる。学校の情報教育担当者や教師は、専門家としての責任を有し、児童生徒が批判的な思考を養うために支援し、情報資源のなかから生徒の年齢や発達レベルに合致したものを適切に評価したり選択し、それぞれの教育目的にそった情報を活用することである。我々は、そうした生徒が自ら意思決定を行い、思想の自由を体験し、関連する情報や証拠や事実や異なる見解を評価する過程を通して、自立的な判断をおこなえる者となることを支援する。我々は、学校環境だけが電子情報に接すること機会ではないことを認めるものである。

ミネアポリス学校区は、児童生徒のインターネット環境を統制するつもりではない。同時にミネアポリス学校区は、親や親権者がインターネット情報情報を利用するに際しては個々の生徒の責任があること、さらに倫理的かつ教育的なマナーがあることを理解させるものである。インターネットへの接続は、生徒にとって好ましくない情報や論議をかもす情報など潜在的な危険も同時にもたらすことを知らねばならない。インターネット上の情報は、刻々と変化し生徒がどのような情報に遭遇したり、統制するかを予測するのが困難な状況にある。

環境の統制に関することよりも、むしろ責任あるインターネット利用者としての知識を授けることが必要となろう。個人情報保護条例には、電子情報ネットワークの利用に関する基本的な要件が謳われている。

ミネアポリス学校区におけるインターネットのガイドラインは、情報ネットワークやインターネットの適切な教育的、かつ倫理的な利用に関することがらを規定するものである。このガイドラインは、また個人の責任と義務を明らかにし、違反に対する適正な処置を執行する手続きを規定するものである。