障害者とコンピュータ利用教育研究会

1998年10月会報 NO. 99  Mac Education Society(MES)

監修 成田 滋

編集 西谷淳 猶原秀明 丹羽登、 村川佳子、渡部親司、岩井宏氏

PDF版の会報(165K)はこちらです。お読みになるにはAcrobatReader日本語版が必要です。どうかダウンロードしてください。また、コンピュータ関連の雑誌についているCD-ROMには、無料のAcrobatReader日本語版がついています。これをハードディスクにインストールすることをお勧めします。


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成田研究室

 

〒673-1421兵庫県加東郡社町山国2007
  兵庫教育大学 学校教育研究センター
  naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp
  Fax 0795-40-2203

■ 目次 ■

 

第99回関東例会のお知らせ

第100回記念例会の予告

第98回関西例会の報告

MES自作教材集CD-ROM'98に向けて No.3

実践報告

自閉症児を連れてアメリカへ

皆さんからのお便り

パソコンバンクのコーナー

21世紀の教師としての力量形成を目指す国際シンポジウム

新100校プロジェクト平成10年度自主企画募集要項

■第99回関東例会のお知らせ

 初めての方も歓迎です。お気軽においで下さい。
◎日時 1998年10月10日(土)2:00--5:00PM
◎会場 横浜市立共進中学校 通級指導教室
    神奈川県横浜市南区東蒔田 1-5 045-711-0823(直通)
◎お世話役 共進中学校教諭 舞薗恭子さん
◎交通
横浜市営地下鉄「吉野町」駅で下車し、3番出口に出ます。出たら左へ。鎌倉街道沿いを2分ほど歩くと吉野橋があり、渡るとスカイラークがあります。その左に校庭のネットが見えます。川沿いを進んでいただくと、共進中の校門があります。車で来られる方は,校庭のフェンスに沿って裏側の西門からお入りください。通級指導教室は門から奥の方ですが、校門までいらしていただければ、あとはわかるように案内が出ています。
◎お世話役 共進中学校教諭 舞薗恭子さん
◎内容 自作教材紹介
・自作・市販ソフトの紹介
・活用事例の発表など
・Q & Aコーナーその他

■第100回記念例会の予告

 障害者とコンピュータ利用教育研究会(MES)の例会も回を重ねて11月で100回を迎えます。ついては以下の要領で例会を開く計画です。現在、実行委員会を作って準備しています。どうか、ご家族でおこしください。
●日時 1998年11月28日(土) 午後1時-4時30分
●会場 アップルコンピュータ株式会社セミナールーム
 〒163-1480 東京都新宿区西新宿 3-20-2
 東京オペラシティタワー
●記念例会プログラム
1:00-3:00pm 実践紹介
 ・Mac利用の障害児教育の実践紹介
 ・子どもと親による熱中ソフトの紹介
 ・協賛各社の新製品などの紹介
 ・MES 自作教材集CD-ROM98の紹介
 ・市販教材の紹介
3:00-4:30pm 懇親パーティとオークション
 ・参加者やユーザーグループの紹介
 ・新製品などの提供とオークション
●協賛企業
 アップルコンピュータ株式会社
 島津理化機械株式会社
 日立デジタル平凡社株式会社
 アクセスインタナショナル株式会社(交渉中)
 ヤノ電器株式会社
 株式会社アスキー(交渉中)
 株式会社ビー・エヌ・エヌ(交渉中)
■第98回関西例会の報告

 9月19日,大阪府立盲学校をお借りして,MES関西例会を行いました。9月は運動会など忙しい月ですが,約20名の方々がお集まり下さいました。また,株式会社アスキーの山口さんや,NHK大阪支局の●●さんなど多彩なメンバーが出席下さいました。
 初秋とは思えない蒸し暑い中でしたが,以下のようなプログラムで暑さに負けない濃い例会が行われました。
 1.自己紹介
 2.島根県立出雲養護学校の渡部親司さんの報告
 3.MES自作教材集CD-ROM98の紹介
 4.オーサリングソフト Authorwareの紹介
 5.大阪府立盲学校情報処理科 伊神純一君によるプレゼンテーション
 6.豪華賞品をかけてあみだくじ!
 1.まずは,自己紹介。常連の方々に加えて初めての参加の方やゲストの方に自己紹 介をしていただきました。
 2.渡部親司さんは修士論文「筋ジストロフィー児に対するコンピュータを用いた自 己効力感の形成」について紹介して下さいました。この中で筋ジストロフィーのお 子さんに病院でのベットサイド学習として,インターネットなどを取り込んだ学習 の様子についてお話下さいました。
 E-mail:m97332h@students.hyogo-u.ac.jp
 3.大杉成喜さんは,MES自作教材集CDーROM98について集まり具合と中間報告を  して下さいました。以下は例会で紹介のあった教材です。

   ・大川真一さん  名古屋市立高針小学校「かざる言葉」
							ハイパーカード使用
 ・加地守さん  広島県立西条養護学校 八本松分級「ひらがな絵カード」他
 ・高田さん  	石川県立聾学校「給食なあに?」他
 ・加藤利彦さん  群馬県立みやま養護学校小学部
							「数字を運ぶ」「色をそろえる」
 ・志村克美さん  北海道教育大学附属養護学校
							「ミスタードーナッツを買いに行こう」
  出来上がりが待ち遠しいですね。発刊は11月25日の予定です。お楽しみに。
 E-mail:osugi@pop.net135.or.jp
 4.株式会社アスキーの山口さんが,新作のオーサリングソフト Authorwareの紹 介をして下さいました。この新作ソフトの目玉は,
 ・専門的なプログラミングや言語の知識がない人でも扱えること。
 ・内容に応じて画像の取り込みや修正が容易なこと。
 があげられます。例会では,実際に教材作りの過程をデモンストレーションして頂  きました。さらに体験版のCD-ROMまで頂き,いずれ例会でAuthorwareを使った 教材も紹介できることと思います。
 5.大阪府立盲学校 情報処理科の伊神純一君は,一連のコンピュータの起動やソフトの操作を音声化して使用している様子を紹介してくれました。伊神君が使っているのは95Reader(日本障害者雇用促進協会)のVer.1でWindows95の操作をパソコンが音声で伝えます。
 また、ホームページ用には Homepage Reader(IBM)を使います。95Readerでは音声化に限界があります。95Readerで音声化できるソフトウェアは、非常に少ないです。Microsoft のソフトウェアでいえば、エクセル95に対応しています。残念なことに、その他のMicrosoft の製品についてはほとんど音声化ができていません。 音声化ができるソフトウェアを探すのもインターネットを使って行っています。そこで Homepage Readerを使って、音声化できない部分を音声化しています。その中で女性音でリンクを示し,男性音で文章を示すことによって他のページへのリンクもできるようになっています。しかし,フレームを使ったホームページはアクセスが難しかったり,二つのソフトで一つのサウンドカードを同時に使えないことによる障害がおこるそうです。
 特に例会参加者の目を釘付けにしたのは,「点字エディタ」を使って電子メールを書いてくれた時でした。点字エディタは、点字入力(6点入力)やローマ字入力、カナ入力で点字の作成が可能です。打ち込んだ文章は音声化され,キーボードの下にある点字ディスプレイに点字が打ち出されて確認することが看きます。伊神君は、その2種類を使い分けているそうです。
 さらに漢字になると一層の工夫がされていました。点字は2列3行からなる6つの点を一固まりとして平仮名を表しています。大阪府立盲学校では情報処理科の皆さんの協力と工夫により、漢点字を使用しています。漢点字の基本は通常の漢字と同様に偏と旁で構成されています。通常のかな点字でそれぞれに相当する点字を並べ、偏の左上に漢字の始まりを示す点(始点)、旁の右上に漢字の終わりを示す点(終点)を配し、かな点字との区別が出来る構成になっています。しかし、漢点字はまだ日本の文字として認められていないという課題もあるそうです。
 例会では、伊神君は伊神君の名前や学習している漢字を打ち込んで見せてくれました。伊神君は学校内のメールについては、点字入力を使い、知っている漢字だけでメールを書いたりしているそうです。
 伊神君、プレゼンテーションありがとうございました。例会参加者からのたくさんの質問にも、丁寧に答えて頂きました。またよろしくお願いします。 大阪府立盲学校http://www.osf.sumiyoshi.osaka.jp/Fumo/
 6.最後に成田先生が持ってきて下さった,五味太郎作「言葉図鑑」をかけてあみだ くじが行われました。参加者の中で見事引き当てたのは,会場である大阪府立盲学 校の中島先生でした。おめでとうございました!
  最後になりましたが,会場の準備等で大阪府立盲学校の先生方には大変お世話に なりました。お陰様で充実した例会をもつことができました。特に,会場のお世話 下さった中島先生,ありがとうございました。(記:村川佳子)

■MES自作教材集CD-ROM'98に向けて No.3

「CD'98の制作進行状況」

大杉成喜 兵庫教育大学大学院 osugi@pop.net135.or.jp
 9月25日現在のCD'98制作状況です。二次締め切りを境に、どっと集まって参りました。紹介させていただきます。現在集まった教材は、Mac版488MB、Win版74MBとなっています。もちろん、これからコンバート等で容量調整をしていきます。場合によっては画像圧縮などによりコンパクト化をはかることになろうかと思います。
 「全国障害児学校データベース」は皆様の御協力によりずいぶん進展いたしました。あとは、神奈川県、静岡県、兵庫県、福岡県、沖縄県の校正があがるのを待っているところです。なお、広島県のみ、いまだ校正協力者が見つかりません。どなたかお知り合いで広島在住のmailをお使いの障害児教育関係者がいらっしゃいましたらご紹介ください。

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○「MES自作教材集CD-ROM'98」   教材・作者一覧

Macintosh・Windows両用
・HTMLによるもの
 「Ke-nxの基本的操作と簡単な教材づくり」島根県立出雲養護学校 渡部親司 
 「PCA脳性まひ者のコンピュータ利用のための身体的特徴のアセスメント」
                     佐賀県立金立養護学校 小野龍智(訳) 
・JAVAによるもの
 「おけいこJAVA」           谷内みどり
・OracleMediaObjectによるもの
 「色をそろえる」  「数字を選ぶ」  「切符を買う」             群馬県立みやま養護学校 加藤利彦  「のりものビデオ」  「ひらかな絵カード」  「ひらかなつみき」           広島西条養護学校八本松分級 加地守  「こけにゃんわんver.2.0」        石川県立七尾養護学校 小塚雄一郎  「おかえりクイズ」           金沢大学附属養護学校 島田勝浩 ・MacromediaDirectorによるもの  「おかねのうた」  「ひらがなことばあそびうた」  「とけいのうた」  「ばななくん大野バージョン」      名古屋市立小碓小学校 大野裕子  「おいどでまいど」           滋賀大附属養護学校 大杉成喜 ・FileMakerProによるもの  「色カード」  「足し算練習」             兵庫県加古川養護学校 宮永実善 ・Shockwave Flashによるもの  「ひらかなの書き方・読み方」  「小学1年の漢字の書き方」       石川県立七尾養護学校学校 神佐博 ・素材集  「レイヤーパズル」  「表情シール」             東京都 戸田幸子  「ジャケットデザイン」         滋賀県立甲良養護学校 近藤英治 ・AuthorWareによるもの  「指足し算」  「ふきんとこっぷ」  「おわんとざる」  「声でやさい」  「音で指数え」  「音でボタン押し」  「3つの長さ比べ」  「丸と四角」  「声で野菜」   「声でキャンプ用品」          鳴門教育大学附属養護学校 前田宏治 ・GREENによるもの  「トーキングねこちゃん」        山口県立岩国養護学校 清水一郎 Macintosh専用 ・Speaking Dynamically-Proによるもの  「SDP50音ボード」          神戸市立友生養護学校 古山伸治 ・HyperCardによるもの  「この音なぁ〜んだ!」         石川県立七尾養護学校 前正人  「反対ことば」             高岡市立こまどり養護学校 般若一樹  「どっちかな?(かざることば編)」     名古屋市立高針小学校 大川真一  「ミスタードーナツを買いに行こう」   道教大附属養護 志村克美 原子はるみ  「かくれんぼ」  「きゅうしょくなあに?」        石川県立ろう学校 高田隆二  「亀の学校」              (有)光琳館 立川幸男  「たしざんしよう!」  「ひきざんしよう!」  「パソコンを利用した文字の指導」    山口大附属養護 舛谷晃  「くくのれんしゅう」          石川県立医王養護 川井久也  「性教育・男と女の関係」        北海道旭川ろう学校 山野照人 ・AuthorWareによるもの  「お金基本」  「お金数え」  「お金数字」  「お金2種」  「お金3種」  「かけ算」  「足し算」  「声で品物」  「声で場所」  「声で動物」  「家の品」  「色合わせ」  「色合わせ2」  「色形合わせ」  「蝶で色」  「物色形合」  「もじ1」  「もじ2」  「字で台所」  「2つの数」  「りんご集」  「小犬何匹」  「指と数字」  「指と数5-10」  「指5-10」  「指数え10」  「声と指数」  「物と指数」  「ジャンケン」  「タッチ練習」  「時計短針」  「指足し算」              鳴門教育大学附属養護学校 前田宏治 ・子どもの作品集  「侑士の作品集2」           山口侑士(小4) Windows専用 ・VisualBasicによるもの  「お金5H.exe」  「たしざん.exe」  「ひらがな音声ワープロ」        山形県余目中学校 後藤英光 ・Click & Createによるもの  「色と形」               石川県立明和養護学校 河野俊寛 ・N88BASICによるもの  「ぬり絵&絵あわせ」  「こりゃなんだ?」           石川県立愛育養護学校 北元和洋


■実践報告

●現在の学級のコンピュータについて
 加藤浩之 鳥取県西伯郡中山小学校 hirokato@apionet.or.jp
 私の学級では,先日のメールのように「子ども達はしっくりと」パソコンを使っています。はじめは,お遊び系の市販ソフト(フリーウェア・シェアウェアも含む)=エデュティメントやゲームを使ってどれだけ子ども達がパソコンに興味を示すのか探ることから始めました。動きがあって,音楽があって,映像があって・・・思った通り,子ども達はみん大喜びでマウス操作もすぐに覚えました。MacもWindowsも両方使ってみました。これは,だんぜんMacの方が使いやすい。“教育にはMac”を確信しています。

 ゲームは,マウス,キーボード操作の修得や集中力を高めるためにもとても有効だと思います。もちろん,将来のQOLとしても。次への思いは,やはり,パソコンが子ども達のための道具になってほしいという願いです。日常の授業でパソコンが使えるようにと思いました。ハイパーカードなどオーサリングソフトを使って,現在の子どもにあった教材を自作してみました。MES自作教材集を子どもと使い,少し工夫し,少し発想し,毎日の授業に使えるスタックを作っていきました。絵,写真,文字が入った簡単な物です。時間をかければ大作もできるのでしょうが,明日の朝の会にちょっと使ってみる,算数の時間にちょっと使ってみる,そういう思いで作っています。

 次に思ったのは,インターネット利用です。HTMLで教材を作ってみることから始めました。ハイパーテキストですからブラウザでのぞくとハイパーカードっぽく使えます。実際のネットワーク上のWebは,子ども達には文字が難しくて使えないので,前もってダウンロードし,平易な言葉にしたり,文字を大きくしたりして,子ども達が使いやすいものに変え,ローカルディスクに入れて使いました。私の学級の子ども達は偶然にも,文字の認識(ひらがなの読み書き)ができますからメールで交流活動もしています。現在は,ビデオ編集にはまっています。子ども達がビデオカメラに興味を持ったので始めてみました。Macにつないで,アセンブル編集ならドラッグ一つでできます。いくつもの数十秒のビデオをつなぐと,おもしろいビデオ絵本ができます。

 今週の金曜日には,米子市の山陰放送へ出かけてテレビ放送現場探検をします。ビデオ絵本の作品が完成したら11月に行われる学習発表会でプロジェクターを使って発表する予定です。また,町の文化祭でもクリック一つでビデオがスタートするように展示したいとも思っています。そして,これは障害児教育の理解教育にも利用できると考えています。

 本校も本学級も情報教育,コンピュータ教育の研究指定校ではありません。町の教育委員会にはたくさんの予算請求をしますが,教員(仲間)ができる範囲でコンピュータ教育を行っています。決して特別な環境ではありません。限られた物的環境,人的環境の中で子ども達のために何ができるのか探し求めている毎日です。みなさんは子ども達のコンピュータをどのように利用しておられますか。

■自閉症児を連れてアメリカへ

 YMCAのプールで
 佐藤 裕 札幌市 ysato@execpc.com
●水深3メートル
 テピはプールが大好きだ。ショウウッドヒルズ小学校では週に2回も水泳学習があるのにまだ満足できないらしく、週末になると行きたがる。それで、マディソンのYMCAに入会することにした。YMCAにはテピとヨピが札幌でもお世話になっていたが、ここでは家族みんなで会員になった。土日の午後は家族用に解放されている。  私は大学の温水プールで毎昼1,000メートルを泳いで満足していたので、YMCAではテピとヨピのサポートに徹することにした。日本水泳連盟公認の指導員だった私の経験を生かして、テピとヨピに本格的に水泳指導しようと思いもしたが、のんびり遊ばせるのもいいかもしれないと思い直す。

 米国のプールは真ん中から片側が急に深くなっていることが多く、YMCAのプールも例にもれず一番深い所で水深3メートルもある。テピは、はじめは深い方に絶対に行こうとしなかったが、なだめすかしながらそちらへ誘うことを何度か続けるうちに、ほんの一瞬だけ深い方へ泳ぎ進むようになった。足の立たない方へ1メートルだけ進んで、くるっと向きを変えて引き返してくるのだ。しかし、プールに通う度にその距離が2メートル、3メートルと徐々に伸びて、1カ月後には向こうの壁に達するようになった。足がつかないという恐怖が快感に変わっていく様子がテピの表情から見て取れた。

●友達
 YMCAのプールに通っているうちに、二人の若いアメリカ人と友達になった。はっきり聞いたわけではないが、その挙動からどちらも明らかに自閉症だと思われた。1人は会話が可能なので、会えば
「やあ、マーク、元気かい?」と声をかける。するとマークは、 「元気だ。僕は元気だと言った。僕は元気だと言った。」 と答えてくれる。ときには前夜に見たらしいテレビ番組のことを聞いてくることもあ る。
「ユタカ、○○○という番組を見たか?」
「マーク、残念だけど見てないよ。ところで○○○って何なの?」
「僕も知らない。」
 彼らにサポートはついていない。ロッカールームで自分で着替え、シャワーを浴び、プールに入る。決して障害の程度が軽いとは言えないもうひとりの自閉症の青年ニックも時間はかかるものの自力で一連の準備ができる(ちなみにマークは28歳、ニックは22歳だとマークが教えてくれた)。テピも将来自力でプールに通うことができたらいいなあと、彼らを見ていて思わずにいられない。
 プールの中では、マークもニックも滅多に泳がない。水に浸かって常同的な動きを繰り返していることが多い。しかし、私が 「マーク、君の泳ぎを私に見せてくれないかい?」と頼むと、彼は得意げに独特の泳法を披露してくれる。それが結構速い。ニックも同様だ。

●ビデオカメラ
 マディソンを去る日が近づいた10月のある日曜日のこと。私達はYMCAのプールで泳ぐテピとヨピをビデオに撮ることにした。いつもは私達がプールにいる間に近くのショッピングセンターで買い物をしている恵利子が、この日はプールサイドに立ってビデオカメラで撮影を始める。しばらくすると、マークがプールにやって来た。彼は恵利子を見つけると、プールサイドを歩いて、彼女に近づいて来る。恵利子が話かけた。
「マーク、こんにちは。」
いつもなら挨拶を返してくれるマークが、ビデオカメラに目が釘付けになったまま黙っている。
「これはソニーだ。」「そう、これはソニーのビデオカメラよ。」と恵利子が答えると、マークはとても嬉しそうな表情になった。「これはソニーだ。」
 結局、この日が私達にとって最後のマディソンのYMCAプールとなった。マークやニックの姿がビデオテープに偶然写っているのを帰宅してから見たが、もう二度と彼らに会えないのかと思うと寂しさがこみ上げてきた。
(この原稿は、佐藤氏から掲載の許諾をいただいております。事務局)
   「親が見て肌で感じたアメリカ障害児教育の魅力」
    佐藤恵利子・佐藤 裕 著 定価 1400円+税 学苑社
■皆さんからのお便り

●自己紹介を
 高橋武三 兵庫県立いなみ野養護学校高等部 AHD94489@biglobe.ne.jp
 文教大学で開かれた日本特殊教育学会から戻り、ビッグローブにアクセスしたところ、メールの未読数がいつもより多すぎて、なにごとか?とダウンロードしたところ「ふれあいネットワーク」の開設でした。開設ありがとうございました。
 はじめまして、の方もありますので、自己紹介を・・。今年で52歳(見かけは40半ばかな(^^;)になりました。京都生まれの京都育ちですが、今は神戸の垂水に住んでいます。大阪や京都で働いてから、神戸ろう学校に勤めて教師になりました。23年間、聾教育一筋でした。聴能室というところに長く居たので、枝吉小学校のきこえとことばの教室ともつながりを持っていました。大久保の耳鼻科の黒石先生とは「補聴器勉強会」の幹事仲間です。今は、いなみ野養護学校の高等部で1年生を担任しています。今年で3年目です。養護教育ではまだ駆け出しの教師ということになります。
 パソコンとの付き合いは、PC9801vm2を購入した1985年からです。その後、パソコン通信PC-VANのSIGの「STS(教育&ソフト)」のSIGOPになり、今年で12周年を迎えることになりました。垂水養護学校の大石先生や大阪の養護学校のコンピュータ研究会のメンバーとも通信で知り合いました。成田先生とはろう学校時代に久里浜の国立特殊教育総合研究所におられた頃にお世話になりましたそんなことで、神戸ろう学校でもCAI推進委員会を作ったり、いなみ野養護学校高等部のクラブ活動で「パソコンクラブ」を作ったりしてきました。器械はPC9801やMSXやTOWNSを使ってきました。今は、おもにシャープのメビウス(Windows95)を使っています。  パソコンバンクではまだ具体的な協力ができていませんが、遠距離通勤を緩和するために通勤用の自動車をこの6月に購入したので、パソコンの運搬のお手伝いができるのではと思っています。その時にはお声をかけてください。あまり書き込みできないと思いますが、どうぞ宜しくお願いいたします。

●現在の学級のコンピュータについて
 加藤浩之 鳥取県西伯郡中山小学校 hirokato@apionet.or.jp
 私の学級では,先日のメールのように「子ども達はしっくりと」パソコンを使っています。はじめは,お遊び系の市販ソフト(フリーウェア・シェアウェアも含む)=エデュティメントやゲームを使ってどれだけ子ども達がパソコンに興味を示すのか探ることから始めました。動きがあって,音楽があって,映像があって・・・思った通り,子ども達はみん大喜びでマウス操作もすぐに覚えました。MacもWindowsも両方使ってみました。これは,だんぜんMacの方が使いやすい。“教育にはMac”を確信しています。
 ゲームは,マウス,キーボード操作の修得や集中力を高めるためにもとても有効だと思います。もちろん,将来のQOLとしても。次への思いは,やはり,パソコンが子ども達のための道具になってほしいという願いです。日常の授業でパソコンが使えるようにと思いました。ハイパーカードなどオーサリングソフトを使って,現在の子どもにあった教材を自作してみました。MES自作教材集を子どもと使い,少し工夫し,少し発想し,毎日の授業に使えるスタックを作っていきました。絵,写真,文字が入った簡単な物です。時間をかければ大作もできるのでしょうが,明日の朝の会にちょっと使ってみる,算数の時間にちょっと使ってみる,そういう思いで作っています。
 次に思ったのは,インターネット利用です。HTMLで教材を作ってみることから始めました。ハイパーテキストですからブラウザでのぞくとハイパーカードっぽく使えます。実際のネットワーク上のWebは,子ども達には文字が難しくて使えないので,前もってダウンロードし,平易な言葉にしたり,文字を大きくしたりして,子ども達が使いやすいものに変え,ローカルディスクに入れて使いました。私の学級の子ども達は偶然にも,文字の認識(ひらがなの読み書き)ができますからメールで交流活動もしています。現在は,ビデオ編集にはまっています。子ども達がビデオカメラに興味を持ったので始めてみました。Macにつないで,アセンブル編集ならドラッグ一つでできます。いくつもの数十秒のビデオをつなぐと,おもしろいビデオ絵本ができます。
 今週の金曜日には,米子市の山陰放送へ出かけてテレビ放送現場探検をします。ビデオ絵本の作品が完成したら11月に行われる学習発表会でプロジェクターを使って発表する予定です。また,町の文化祭でもクリック一つでビデオがスタートするように展示したいとも思っています。そして,これは障害児教育の理解教育にも利用できると考えています。
 本校も本学級も情報教育,コンピュータ教育の研究指定校ではありません。町の教育委員会にはたくさんの予算請求をしますが,教員(仲間)ができる範囲でコンピュータ教育を行っています。決して特別な環境ではありません。限られた物的環境,人的環境の中で子ども達のために何ができるのか探し求めている毎日です。みなさんは子ども達のコンピュータ,どのように利用しておられますか。

●MES会報のPDF版って?
 都留 晋 PXU04615@nifty.ne.jp
 MES会報で、PDF版てありますね。7月号までは、PDF版とHTML版(?)の2本立てだったのですが、先月、8月号を見ようと思ったら、「今月からPDF版のみで」ということで、AcrobatReader日本語版が入っていなかった私のマシンでは、見ることができませんでした。ところが、9月号は、PDF版と、従来のHTML版との2本立てに 戻ってました。PDF版て、見たことがないのですが、どんないいところがあるのでしょうか。

○お答え

 ブラウザーで読めるhtml版の会報は作成には、時間がかかります。通常、院生は一日がかりで作ります。8月は人でがなくこれを作れませんでした。
 PDF版はページメーカやクオークエクスプレスなどといったレイアウトソフトで作った会報をPDF形式で保存するだけです。ボタンなどをつけてリンクも張れ、印字も綺麗で簡単に作れて、どのコンピュータでも読める利点があります。印刷会報と違い、カラーが楽しめます。現在、いろいろな報告書などはこのPDF形式で掲載されることが多くなりました。
 AcrobatReader日本語版はフリーです。コンピュータ雑誌のCD-ROMに入っています。インストールしてください。そのあと、wwwブラウザーの設定でPDFファイルをダウンロードしたとき、AcrobatReaderが自動的に開くよう指示しておきます。

●太っ腹かあさん

 前田耕作 大阪市 qzf13153@mbox2.inet-osaka.or.jp  私は大阪教育大学附属養護の保護者の前田です。府立盲学校の中島先生にお世話になっているものです。府立盲学校で開かれた、MESの研究会に参加させて頂きました。
 この度、大教大附属養護に、親のパソコンサークルを作りホームページを開設しました。このページは、お母さん達の活動を紹介することを目的としています。まだ、内容を入れる枠だけですが、これから充実させて行こうと考えています。そこで、他ページへのリンクの部分ですが、障害者に関連するリンクを貼って行こうと考えています。よって、そこにMESのホームページをリンクさせていただきましたので、ご了解下さい。よろしくお願い致します。ホームページの名前は、”太っ腹かあさん”です。
http://home.inet-osaka.or.jp/~qzf13153/

●今後の海外研修について

 吉冨一樹  熊本大学教育学部 yosidomi@educ.kumamoto-u.ac.jp  poemでは,多数のMESの方にご協力いただきありがとうございました。大杉さん,渡辺さん,永田さんと懐かしい顔を見ることができました。私自身は,1月ほど入院していて,やっと当日参加する事ができました。でも,途中,部屋で休息をとりながら,ときどきしか会場に足を運べませんでした。
 さて,今年は,ハワイでの学会発表に参加する計画があることを兵教大の渡部さんからお聞きしました。それから,TeleLearning '98が11/14-17の日程でありますが,どなたか参加されますでしょうか?過去,Networking at Telelearning '96のレポートがウェブに上がっていますが。TeleLearning '98に興味がありますが,はたして,TeleLearning '98に行くべきか,それとも冬にハワイの学会に行くべきか,まよっています。

■パソコンバンクのコーナー

●私の紹介
 島田美鈴
 全日本育成会の会報誌「 手をつなぐ 」を愛読しております。以前、障害児とコンピューター特集を読んだのがきっかけとなり、パソコンを購入しました。さらに、山平さんの投書でパソコンバンクの存在を知り、今に至っております。長い間、パソコン操作がうまくできずにいたので、このようなネットワークに参加できることを、しみじみと喜んでおります。
 さて、自己紹介をします。私は東京都新宿区在住で、広告代理店勤務の37才です。息子祐一は、生後3ヶ月のときに原因不明の脳内出血をおこし、その時の後遺症で知的障害児となっています。現在息子は9才、小学校4年生、区内の身障学級に元気に通っております。私の場合、息子の障害を全く引き受けることのできなかった夫と根本的な価値観の違いに直面し、子供が退院後すぐに離婚しています。実家にも帰らず、完全独立型の母子家庭でスタートしてまもなく10年です。幸か不幸か、この家族スタイルが私の場合、実に合っております。身内に頼らない分、地域を含め、信頼のおける良き他人との交流を大切にしていきたいと実践しています。
 とはいえ、離婚後は子供の預け先にかなり苦労しました。地域の保育園ではお断り、延長保育も健常児のみ、学童クラブは入れたものの、4年生以降はお断り・・・と続きます。もちろん、あっちこっち走り回り、情報を集め、転職をし、引越しをし・・・上記の問題はすべてクリアしましたよ。( 役所ばかり通っていた )そんな繰り返しですので、大変な反面、実に多くの出会いがあり、恩人だらけとなっております。息子に障害があってよかった、とは思いませんが、結果的に人生が豊かに、楽しくなっている実感があります。
 将来的には、 山奥ではなく、地域でグループホームのようなものを作って運営できたらなあ、といった方向性を持っています。最後に、息子祐一は例のコンピューター特集のおかげで各種学習ソフトに親しみ、確実にひとつ世界を広げ、また多くの能力を引き出しています。そのあたりのことは、また別の機会に紹介させていただきます。今後とも、どうぞよろしく。

●はじめまして
 加藤浩之 鳥取県西伯郡中山小学校 hirokato@apionet.or.jp
 fnet-2でパソコンバンクの山平さんに紹介していただきました。障害児学級の担任をさせていただき、3年がたちました。現在、自閉症の子ども2名の学級を経営しています。私自身は、MAC歴5年で(パソコン歴9年),何とか子どもたちの教育にパソコンをと願っていましたが昨年、パソコンバンクからMACを寄贈していただき、今では、MACは子どもたちの生活にしっくりと入っています。校内は、やっと1年前、ISDN回線が入り、サーバー(Lynix)を立ち上げ、半年前、やっと職員室にイーサネット(10baseT)が広がり、本学級にも1本回しました。この10月にはコンピュータ室と全教室LANの工事が完了します。
 自閉症教育についてもコンピュータ教育についても恥ずかしながら試行錯誤の毎日です。何とかみなさんの話題に入っていきたいと思っています。よろしくお願いします。p.s・・・うちの学級の子どもたちとどなたか子どもさんとメール交流がしたいんですけど・・・

●やっとパソコン直りました
 山平 喜一郎 k-yamahr@psn.or.jp
 昨日帰宅しましてメールを受信しようとしましたが、パソコンが起動しませんでし た。智美に自由に使わせていますので、これまでも時々トラブルが発生していたので すが、今回はまた違うエラーでした。なんとか復旧できないかと、徹夜で頑張ったの ですが、ついに果たせませんでした。これまでのエラーはシステムの再インストール で解決できたのですが、今回はそれでも解決できず、どうしたらよいのか解らないの で、一旦眠りました。
 智美が起きますと、「クルマ、クルマ(車でどこかに行きたい)」と言って聞きませんので、これはもうギブアップということなのですが、眠りながらも考えまして、「システムの再インストールで書き換えられないファイルに原因があるはず」と思い至り、目覚めてからそのファイルを捜したのですが、どうしても見つかりません。あきらめずに捜し続けたところ、ちょっとした偶然とひらめきによって問題のファイルを見つけることができました。あきらめないことが大切ですね。Macをお使いの方で「ことえり」が原因でシステムが動かない場合は相談して下さい。
 そこで、待ち切れない智美を車に乗せて、神戸と高砂の両方の両親に敬老の日のプ レゼントを届け、途中で家内の買い物に付き合い、帰ってきて食事をし、智美をパソ コンでひとしきり遊ばせてから、やっとパソコンを触れるようになりました。
 メールを受信しますと、沢山のメールがきていますね。自宅での一回の受信数とし ては新記録かもしれません。(会社ではもっと多い日があります。)話がはずんでい て、ふれあいネットをはじめた甲斐があった、良かったと思いました。話題は何でも 結構です。障害児との関わりあいの中で類似の経験をし、類似の問題意識を持った方 々ですから、どんなことでも理解しあえると思います。私は単に会議の案内を出した に過ぎません。井戸端会議ですから議長もいませんし、誰がどのような形で参加して も良いのです。参加できそうな方がいらっしゃれば、どんどんお誘い下さい。特に独 りで頑張っていらっしゃる方には、一人でないことを伝えてあげたいと思います。パ ソコンが買えない方にはパソコンバンクが支援します。
 新聞の話が出ていますので、テレビの話も出しますと、普段は帰宅時間が遅いので 、ニュース位しか見ませんが、土曜日の夜に家にいる時は「アンビリーバボー」とい うビートたけしが出ている番組を見ています。この番組は実際にあった信じられない ような出来事を集めて放送しています。先週は脳性麻痺で下半身が動かない(車椅子 に乗っている)けれども、フットボールの名コーチとして活躍している人の話があり ました。自分が経験していないことを他人に教えるということは本当に大変なことで す。まして車椅子に乗っているというだけで選手達から相手にされないのですから、 その努力には敬服します。この信じられないことを実現した秘訣は「あきらめない」 ことだそうです。
 パソコンバンクのホームページの改訂版をアップしました、との連絡が成田先生か ら入っています。これまでの活動報告等も追加し、内容を充実させましたので、機会 があれば覗いてみて下さい。Webのアドレスは下記です。
http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/pcbank98/PCBANK98.html

●「ふれあいネットワーク」スタート
 植濃志津香 al38630@pop07.don.nejp
 パソコンバンクで、なにかと、大変お世話になっています。本当に、ありがとうございます。「ふれあいネットワーク」スタートしたんですね。山平さんに、伺ってから楽しみに待っていました。
 メール番号の後ろの名前「植濃和彦」は、主人で、「fnet2」でお世話になるの は、おそらく、妻、志津香になると思います。夫婦共に38才幼なじみです。双子の 男の子11才と、3才児の男の子の5人家族です。(男ばっかり・・・。)長男、清嗣が「両下肢けい性麻痺による両下肢機能の著しい障害」=「脳性麻痺」身体障害者手帳1種2級です。両クラッチで短距離は上手に歩行出来るようになっているのですが、体の成長と共に背中の側湾が気になりはじめました。兵庫県立リハビリセンター内、OT・PT訓練に、各1週間に1回。垂水養護学校の他校生訓練2・3週間に1回の訓練に通っています。
 神戸市立枝吉小学校5年あじさい教室で、お世話になっています。昨年から、学校のあじさい教室の先生の配慮でいろいろな施設や養護学校の見学等に積極的に参加させて頂いています。本年度9月に「神戸市立西部在宅障害者福祉センター」が新設されたようです。(神戸市立自立センターたるみ・重度心身障害児(者)通園事業・身体障害者デイサービス・知的障害者デイサービス・垂水作業支援センター等)今月9月24日(木)に見学に行ってきます。清嗣の学校や、訓練の送迎。三男3才児の育児。次男の育児?に日々、楽しく振り回されています。よろしく お願いします。


■「21世紀の教師としての力量形成を目指す国際シンポジウム」のご案内

兵庫教育大学開学20周年記念
 21世紀を目前にして,世界は,グローバル社会,高度情報化社会への移行という大きな転換点に立っています。その中にあって,わが国の教育も,従来の知識偏重から,総合的・主体的学習,個性の伸長,国際化・情報化への対応という変化が求められています。今こそ,そうした教育を十分に行える教師の養成・研修について真剣に取り組み,カリキュラムや教育・研修内容を構築していく必要に迫られています。本シンポジウムでは,教育事情や文化的背景を異にする日・米・韓国の研究者の討論により,新しい知見を得るとともに,わが国の教師教育の進むべき道を探ります。皆様のお越しをお待ちしております。
  国際シンポジウム実行委員長 兵庫教育大学副学長 小川武範

●日時 1998年10月24日(土)午前10時-12時30分
●会場 兵庫教育大学講堂
●招へい予定者  アメリカ合衆国 ウィスコンシン大学・オークレア校・教授 William P. Dunlap  アメリカ合衆国 バンダビルト大学・教育学部・教授 Victoria J. Risko  アメリカ合衆国 イリノイ大学・教育学部・準教授 Daniel Walsh  韓国 ソウル教育大學校・教授 趙 光濬  韓国 大邱教育大學校・教授 Bae 漢極 明海大学・副学長 高倉 翔  兵庫教育大学・副学長 片山忠次 ●コーディネータ 成田 滋 佐々木正道 ●通訳 当日は同時通訳がつきます。 ●主催 兵庫教育大学 ○共催 学校教育学会 ○後援 兵庫県教育委員会 神戸市教育委員会 加東郡教育委員会 社町 やしろ国際交流協会 ●問い合わせ 問い合わせ先 兵庫教育大学 学術国際交流係 〒673-1494 兵庫県加東郡社町下久米942 電話 0795-44-2042 Email:jim-2042@office.hyogo-u.ac.jp ●国際シンポジウムwebページ http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/sympo98/sympo98.htm

■新100校プロジェクト平成10年度自主企画募集要項

財団法人 コンピュータ教育開発センター
1.企画の主旨
 平成10年度の新100校プロジェクトでは、これからネットワークを教育に活用する学校等の参考となるような自主企画を充実させ、これを広く公募することとしました。
2.公募の対象
 既にインターネットを教育に利用する環境が整っている学校および教育関連機関(以下、「学校等」という)を対象とします。また、7月に公募した自主企画で企画の内容を拡充し、企画実施の負担経費を増額する場合についても対象とします。この場合は変更申請が必要となります。公募の対象とする企画は以下のとおりです。
(1)教科指導での有効利用を主目的とする企画
(2)国際交流を主目的とする企画
(3)地域社会との交流を主目的とする企画
(4)ネットワークを課外活動(クラブ活動等)に活用する企画
(5)その他ネットワークを活用した企画
3.応募の方法
(1)提出期限
 提出期限は、平成10年9月28日(月)です。
 必要書類(企画申請書、企画提案書、企画負担措置要求見積書)を郵送してください。
(2)提出書類
 企画申請書及び企画提案書を提出してください。新規に自主企画を提出する場合は、申込区分の新規を丸で囲んでください。また、7月の採用企画の変更分については、申込区分の変更を丸で囲んでください。
a.企画申請書
 「(新規/変更)企画申請書様式」<添付別紙1 >に従い、必要事項を記入し、企画申請書を提出して下さい。
b.企画提案書
 「(新規/変更)企画提案様式」<添付別紙2>に従い、応募する企画の内容を記入し、「企画負担措置要求見積書」<添付別紙3>とともに提出して下さい。なお、企画の提出あたっては、必ず所属長(学校長等)の許可を得て下さい。
(3)応募に関する問い合わせ先及び各種書類の提出先
〒105−0001
東京都港区虎ノ門1-23-11 寺山パシフィックビル7階
財団法人コンピュータ教育開発センター(CEC)
 新100校プロジェクト事務局自主企画担当宛
     電話番号:03-3593-1804
     ファックス番号:03-3593-1806
 電子メールアドレス: toku98@cec.or.jp
4.審査及びスケジュール
 募集期間 平成10年9月14日(月)〜9月28日(月)
 審査期間 平成10年9月29日(火)〜9月30日(水)
 結果通知 平成10年10月1日(木)
 実施期間 平成10年10月〜平成11年1月末日
5.企画の推進に伴う負担措置
 選定された企画の実施および事例の執筆について1学校等あたり原則50万円(予定)を上限とする費用負担を行います。 注)なお、負担費用の使途範囲の詳細については「負担措置内容の詳細」<添付別紙4>を参照して下さい。注)応募の数が多数の場合は上限を下げさせて戴きます。
6.実施内容
 選定された企画の実施にあたり、学校等には以下の作業等をお願いします。
(1)選定された企画の実施
 必要があれば、参加校及び実践企画研究グループの募集等をおこなってください。
(2)実践事例の執筆
 企画実施後、実践事例をA4用紙6頁程度で執筆していただきます。以下は実践事例の記述例です。原則として、授業での実践が可能な形式の記述例1で作成していただきます。なお、企画の内容的に記述が困難な場合は、記述例2またはその他の記述内容でも結構ですので、事務局にご相談ください。
(3)自主企画の進捗報告と実践事例提出期限
  企画の進捗状況報告の提出:平成10年10月末日まで
  提出先:応募時の書類提出先と同様
  実践事例提出期限:平成11年1月末日まで
  提出先:応募時の書類提出先と同様
(4)事務局との窓口並びに自主企画推進に係わる会計責任者の設定
   企画の推進に伴う経費措置を行っていただく会計責任者を設定していただきます。
(5)事務局が開催する「活用研究会」「成果発表会」等において、成果の発表等についてお願いすることがあります。
(6)実践事例の公開
実践事例は、web等の電子媒体および報告書にて公表するにあたり写真等差し替えをお願いする場合もあります。

では来月の会報をお楽しみに。