2002 年 10月会報 No.141.. |
■「MES 自作教材集 CD-ROM2002」自作教材の募集と制作のお知らせ ・お知らせの内容 ■アメリカでの研修-その2 丹羽 登 大阪府立茨木養護学校 nobchan.niwa@nifty.com 茨木養護の丹羽です。早速昨日の報告を簡単にさせていただきます。成田先生のご子息とご一緒させていただいたことを思い出しながら回りました。 ◎Mike Paciello(President of The Paciallo Group )とのランチセッションではeb上でのアクセシビリティーについて調査・研究、及び提言を行ってきたが、今はWeb上でのアクセシビリティーよりもWebアプリケーションが実用段階に入り、よく使われるようになってきている関係で、Webアプリケーションが問題となることが多い。 現在、アクセシビリティーからユーザビリティーへと対象を替えつつある。現在、全世界にユーザビリティーセンターを設立させるために動き出している。連邦教育省などの支援も取り付け動き始めた段階である。ミシガン州立大を中心として活動を始めている。 ユーザービリティーセンターでは、様々な障害者を雇用し、実際に各企業のWebにアクセスさせ、その状況を各企業に見せて理解を得るようにしていく。例えば、"e-bay"のサイトの中から特定の商品を実際に注文させ、その状況をビデオに録画したり、実際に見たり出来るようにする。 また、 聴覚障害者のアクセシビリティーを考えた場合、字幕だけではなく手話と文字の両方のサポートが必要である。手話の方が理解しやすい人もいれば、文字の方が理解しやすい人もいるから。MRの人の場合には、文字だけではなく、絵の表示も必要ではないか。といった話。PDFやJAVAに関しての取り組み。 先日航空会社のWebがアクセシビリティーが良くないということで、ADA違反ではないかと訴えられたが、リハ508条との関係で気をつけておくべき事柄だと思う。ADAにはIT関係のアクセシビリティーが含まれていないことがはっきりとした。この判決自体が大切なのは、判決の結果ではなく、ADAがまだまだ不十分なものであると政府及び国民が知ることになった点にある。今後リハ508条との関係からADAについても考えていく必要があるだろう。 といった話などが話題としてあがった。 ◎Larry Goldberg(Director of Media Access Group at WGBH) 文字放送だけではなく、音声解説をどのように入れていくかということについて説明を受けた。夜の番組はすべてキャプションを入れているとか、大人用の番組については、要約を入れるようにしている等の話が出た。日本での要約作家が少なくて困っている。という質問について、現在は各社内での教育が中心であるので、米国においても統一したトレーニングがあるわけではないということであった。日本では要約作家は、TVが4名、映画が1名の計5名しかいない。 リアルタイムキャプションの現場では、専用の20キーのキーボードを使って入れていた。日本のNHKの様にオートマチックにしたこともあったが、誤訳やスピードの点から現在は人がこの様な専用のキーボードで入力している。全米で約200名位の人がいるとのことであった。ちなみに日本ではゼロです。あと、リフレクターを使った映画を見るとか、ビデオの副音声を使っての音声解説などについて、同期の取り方、日本との違いについて質疑が行われた。 米国では、テレコム法で2006年には、すべての放送にキャプションを入れないといけない。今は50%くらいしか入っていないということであった。(日本は、2007年ということであるが、罰則等がまだ曖昧かな) |
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