1997年6月の会報です。

障害者とコンピュータ利用教育研究会のホームページ




目次
第4回MES高知例会のお知らせ
第82回関東例会のお知らせ
第82回関西例会のお知らせ
第81回関東例会報告
自閉症児を連れてアメリカへ
「CDR300」などの特別購入の案内
第23回視聴覚教育研究助成校が決まる
自作教材の紹介
「パソコンバンク」設立と支援
皆さんからのお便り
事務局より--住所変更とお願い
1997年度自作教材集CD_ROMの製作と教材募集のお知らせ。

673-14 兵庫県加東郡社町山国2007 兵庫教育大学 学校教育研究センター
0795-40-2205 phone
Email:成田 滋
Web上の会報URL:MES会報

第4回MES高知例会のお知らせ

 久しぶりに第4回MES高知例会を行います。最近インターネットなど通信網が広がり、どの家庭でも利用ができるようになってきています。しかし、障害者が利用できる環境はほど遠く、十分に利用することができない状態です。このような問題を少しでも解決するため、兵庫教育大学の教職員や院生、さらに愛媛県など他県で積極的に活動している先生達を迎えて学習会を行います。ぜひ興味や関心のある方ならどなたでも参加できます。また、会場校の近くには、メロンやスイカなどが食べれるハウス、車で15分ほど乗って行くと鍾乳洞で有名な龍河洞や温泉もあります。例会の後、高知市内で参加者を囲んで食事会も予定をしています。ぜひ夜の会にも参加してください。(おいしい食べ物・・カツオのタタキ、ドロメ、スイカ、メロンなどいろいろ)もちろん、自作教材のお土産もたくさんあります。ハードディスクやMOをご持参すると便利です。

●日時 6月14日(土)1:00-5:00pm
●場所 高知県立高知若草養護学校土佐希望の家分室
    高知県南国市小籠107  0888-63-3882
●学習の内容
 ・各学校での実践の報告
 ・Ke:nx の利用の仕方
 ・障害者が利用できる自作の学習用ソフトの紹介
 ・その他
   ・土佐希望の家分室の施設や学校内の見学も予定をしています。
●連絡
  若草養護学校土佐希望の家分室
    柚村正江(0888-63-3882)
  高知県立山田養護学校
    横井 啓介(08875-2-2195) GGC03573

第82回関東例会のお知らせ

初参加の方も大歓迎です。家族連れの参加を特に歓迎しています。どうぞお気軽にいらして下さい。
◎日時: 1997年6月14日(土)2:00--5:00PM
◎会場: 神奈川県立保土ヶ谷養護学校
     住所:横浜市保土ヶ谷区権太坂1-8-1
     電話:045-714-0126  Fax :045-742-9716
◎お世話役: 中学部 森 孝治 氏
◎交通:神奈川県立保土ヶ谷養護学校へアクセス
徒歩:
 *JR横須賀線保土ヶ谷駅下車。東口の歩道橋を渡り、1番または2番乗り場、『権太坂(ごんださか)』にとまることを確認されてください。とまらないのもあります。権太坂下車。歩道橋をわたり、権太坂小学校入り口を入り、登り坂。信号を渡り、下り坂。左手に校門。バス停から徒歩7分。
 *JR横須賀線東戸塚下車。東口2番乗り場。『境木中学校前行き』マイクロバスです。終点下車。ローソン方面に道なりに徒歩15分。権太坂小前信号を左折。下り坂、左手に校門。
 *その他横浜西口・東口、戸塚駅などからも、権太坂行のバス便がありますが、時間がかかります。
駐車:
 駐車は校門を入ってすぐの前庭でOK。十分にスペースあります。ただ、道路が複雑なことと、渋滞がよくある場所ですので、ご注意されて下さい。国道1号線脇ですが、1号線からは、直接入れません。地図を見て1号線から入ると階段で行き止まりになるため、注意して下さい。
 *横浜横須賀道路『狩場IC』を出て左折。元町交番前信号右折し、一本目を左折登坂、右手に光陵高校、一つ目の信号を右折。下り坂、左手に校門。
 *戸塚・藤沢方面からは、権太坂上の信号を左折。登り坂、境木中前を鋭角に右折、旧道沿いに進み、権太坂小前信号を左折。下り坂、左手に校門。
◎内容:
 保土ヶ谷養護学校でのMAC活用の様子
 自作スタック・ソフト紹介:「朝の会」他
 市販ソフトの紹介:「日本地理チャレンジャーズ」「サイエンス」
 Q & Aコーナー
 その他:「BeOS」他

第82回関西例会のお知らせ

◎日時:6月28日(土) 2:00-4:30pm
◎会場:大阪教育大学附属養護学校 平野区喜連 4-8-71 電話 06-708-2580
 幹事 中島康明氏
◎交通:地下鉄谷町線「喜連瓜破」で下車。左に折れ徒歩2分のところに学校があります。
 初心者や親子連れの参加を歓迎しています。
◎内容:
・ワンスイッチソフトの紹介
・MES CD_ROM97に掲載予定のいろいろな自作教材の紹介
・パソコンバンクの紹介
・インターネット上の障害児教育の新しいページの紹介

第81回関東例会報告

 宮下恵子 QZQ05767
 さわやかな五月晴れの中、第81回関東例会が行われました。会場の東京都失明者更生館は、最近、1ヶ月おきにお借りしているので、出席メンバーも固定してきてしまったかなと感じておりました。ところが、なんと!なんと!午前中に兵庫を出発されたという成田先生がいらっしゃいました。さらに、はるばる名古屋からいらしてくださった笹野さんをはじめ、名プログラマー中野さんや光明養護の保護者の方などがいらして、豪華メンバーの例会となりました。
 はじめに、成田先生から、WWW用の素材集も収録する予定があるというMESのCD-ROMをデモしていただきました。「動物園へ行こう」は、会場のお子さんが喜んで操作していました。音があるとさらに良いという声もありましたが、0M0での音声ファイルはなかなか手間がかかるようです。また、石川県の小塚さんの「これいくつ」は1から5までの数を数えるスタックです。手で表した数字の指や○をクリックすると、読み上げてくれます。「同じカードを使い・・・」と安永さんがつぶやかれました。ファイルサイズを小さくする工夫が施されているそうです。いろいろと見せていただいて、本当に8月の完成が待ち遠しい思いです。
 中野さんからは、前々回、東京都失明者更生館の深沢さんから依頼された「Whisper」の中間報告です。依頼は、MAC版「入力時にキーを読み上げるソフト」作成でした。ちなみにWindows上ではすでにあります。「Whisper」は、キー入力がOSに伝わる途中に割り込み、speach managerを使用しているので、すべてのワープロソフトで使えます。現在のところ、コマンドキーにも対応し、英語キーは、入力時にすらすらと読みあげられていきますが、日本語は確定時にひらがなのみ読み上げます。これは、AppleがOS内のJ-speachを非公開にしていることが絡んでいます。
 このソフトだけでも、会場はオ〜とどよめいたのですが、さらに出席者全員に1枚のフロッピーが配られました。中は、かの有名な「金魚すくい」の最新版とアクアゾーンばりの「金魚ばち」が入っていました。このような素晴らしいソフトをフリーとして配布してくださる中野さんに感謝、感謝、感謝です。会場のお子さんが楽しそうに遊んでいました。大人もハマってしまいます。でも、Drag&Dropの操作が難しい方は1匹もすくえないかもしれません。MAC販売店の中にはマウス練習ソフトとして付けているところもあるとの話でした。中野さんが関係されているプログラマー集団に、障害のある方のためにソフトを開発してみたいという方もいらっしゃるそうですので、今後MESとしても、何かとお世話になるのではないかと思います。
 名古屋の笹野さんからは、「ADBポートを制御する基板」を紹介していただきました。これは、95年11月の関西例会(於、京都)で発表されたものの改良版です。私は、偶然この関西例会に潜り込ませていただいていたので、関東でまた見せていただけたことに感激しておりました。感激のあまり、詳細は笹野さんに問い合わせてくださいと書かせていただきます。笹野さん、申し訳ございません。EXPOでは8ポートのものがデモされました。今回は4ポートにして小型化してあります。本当にマッチ箱のような大きさで、名古屋では製作講習会を開催しているそうです。
 シミュレーションの安永さんからは、おなじみ「シムコール」が紹介されました。今回は電話の呼び出し音がつきました。タッチパネルを使用することも想定して作られています。成功時の音声ファイルはCDには収録されないようですが、スクリプトはすでに書かれているので、各自で用意すれば、カスタマイズできます。その方法も添付されるとのことです。
 このあと、私の処女作をもとに、ハイパーカード初心者のためのワークショップも行っていただき、本当に充実した例会でした。次回は、神奈川県立保土ヶ谷養護学校で開催の予定です。

自閉症児を連れてアメリカへ

パーティー
佐藤 裕 札幌市 ysato@execpc.com
●パーティー嫌いのテピ
 アメリカ人=パーティー好き、と思うくらい頻繁にパーティーは開かれている。フォーマルな格好で出席するパーティは希で、ほとんどが家族単位で出席できるカジュアルなものだ。コミュニティーの交流をはかる目的のものや、子供達のためにアレンジされたもの、参加する人が料理を持ち寄るポトラック・パーティなども多い。。パーティーという言葉自体がなにか華やかなものを連想させるが、実際のところは友人・知人・そのまた友人などが、気軽に集まって茶飲み話をするといった実にあっさりしたものが主流だ。
 マディソンに引っ越してきたばかりの頃、知人が私のためにたくさんの友人を自宅に招いて、ランチパーティーを開いてくれたことがあった。私の交友を広げ、必要な情報が得られるようにと。この時知り合った人達は最後まで何かと親切にしてくれた。感謝の気持ちと共に、私はこの心暖まるパーティーのことを決して忘れないだろう。
 テピはパーティー嫌いである。そんなテピと共にパーティーに参加する機会も多かった。混乱の中から得られたテピを連れてのパーティー攻略法を5例を基に書き出してみよう。

●空腹状態は避ける
 6月、大学付属庭園にて行われた大学主催のガーデンパーティの時のことである。午後3時スタートのこのパーティには裕が初めから出席し、私と子供達は1時間ほど遅れて加わった。平日なので、子供達には学校があったのだ。
 庭園には厳しい冬を耐え抜いた植物に緑が戻り始めていた。軽音楽が流れ、シャンパンやワイングラスを片手に談笑する参加者達で溢れている。 会場に着いたテピはまず裕を捜し始める。見つけたと思うといきなり 「ごはん!」と叫んだ。私は「しまった」と思った。テピはとてもお腹を空かせている。いつもなら学校から帰宅して、おやつを食べている時間だ。近頃のテピは驚くほど食欲旺盛になり、おやつの時間にもご飯を食べたがる。特に緊張状態にあるときは、どんなに空腹であっても好みの物以外は食べないという困った癖も持っている。
 テピはレストランに来たつもりでいたらしい。軽いスナックの並ぶテントの中を見て不満の声を出し始める。テピの好みに合い、空腹を満たす物は見つからない。試しにチョコレートやビスケットを与えてみたが、テピは怒って拒否する。ジュースでごまかそうとしてもだめだった。そしてとうとう大声で泣き始めてしまった。しまいには芝生の上に仰向けになって、足でバタバタと地面を叩き始めた。 「帰るしかないみたいねえ。」
 私達は顔を見合わせてどちらからともなくそう言った。そそくさと帰ろうとしているところ、裕のボス、デイビー教授とばったり出会う。久しぶりの出会いなので、ひとしきり立ち話に花を咲かせることになった。足止めを食らったテピはというと裕の手を引っ張りながらもおとなしく話が終わるのを待っている。この場の雰囲気に少しは慣れてきたのだろうか。時間の経過がテピの苛立ちを静めてくれるということもよくある。

●曖昧な予告は禁物
 我が家で初めてパーティを開いたのは、裕の誕生日にかこつけて研究室の大学院生達が集まった時だ。私達はテピが来客にどういう反応を示すか少し不安だったので、パーティの準備をしている間にテピに言い聞かせた。 「もうすぐ、おにいさんたちが来るよ。」

 これが裏目に出た。テピは「おにいさん=いとこのおにいさん(アキにいちゃん)」と自分勝手に理解して、「アキにいちゃん、来るよ。」と言いながら大喜びなのだ。アキにいちゃんは東京に住む大学生なのだが、3月にマディソンまで遊びに来てくれたことがあったので、テピはそれを思い出しているらしい。一度思い込むと修正は不可能に近いのがテピの習性だ。それを分かっていながら、「おにいさん」などと曖昧な言い方をしたのは失敗だった。
 学生達がやって来た。愛想良く子供達に話しかける学生たち。彼らの顔を見たテピの表情が突然変わった。みるみる堅くこわばり、怒りと拒絶の声を出し始める。 学生達には裕が前もってテピの障害を伝えてあったので、「これが自閉症か」と思ったことだろう。「ごめんなさいね。」と言った私の言葉に、「気にしないでいいよ。」と言いながら、彼らは持ってきた料理をテーブルの上に並べ始めた。
 私がテピをなだめながら2階の寝室へ連れて行く。1人にして大好きなカセットテープを聞かせていれば30分で落ちつきを取り戻すことが多いのだ。 席に戻り、パーティは始まった。裕と既に親しい彼らとの会話はすぐに盛り上がり、楽しく平穏な1時間が過ぎた。その時、ゴリラの縫いぐるみを抱いたテピが2階から降りてきた。そのままつかつかと学生達に近づき、顔をしげしげと覗き込む。そして、「やっぱり違う、アキにいちゃんじゃない」というような表情を見せ、また大声を出し怒りを吐き出した。
 こんなことを3回も繰り返しただろうか。パーティがそれで台無しになったというわけではないが、「おにいさんが来る」などとテピに誤解を与えるような言い方をしたのが悔やまれた。初対面の人の来訪をテピにどう説明するかずっと迷っていたが、集合的な言葉を使うよりきちんとその人物の名前(写真があるともっといい)を伝えることの方がテピにとってずっと親切だと肝に銘じた。

●散歩をするぐらいのゆとりをもつ
 独立記念日に友人宅でのバーベキューパーティーに招かれた。8組の家族が緑の美しい広い庭で歓談しながら目の前で焼き上がる料理に舌鼓を打つ。テピはというとベンチに座りながら、イライラしている様子。持ってきたウオークマンで好きな音楽を聞くと笑顔も見せるが、それも一時しのぎに過ぎないようだ。幸いこの庭は隣接する雑木林へと続いている。裕がテピを誘って軽い散歩に出かけた。
 闇が少しづつ深まり、陸生の蛍がゆらゆらと怪しい光を灯し始めている。 しばらくして姿を見せたテピはすっかり緊張が解けた様子。リラックスすると今度はトーンの高い独り言を言い始めるが、テピのいい状態の独り言はこういった自由な雰囲気の中ではそう気にならない。 それからずっとテピは皆の中で落ち着いていた。
 独立記念日には米国全土、市内各所で打ち上げ花火が行われる。友人宅から歩いてすぐのゴルフ場も花火会場となった。私達を含め、花火を見に行きたい約半数が一緒にゴルフ場まで移動した。すっかり暗くなった芝生の上にはたくさんの蛍がふわーっふわーっと地面から空に向けて妖しげな光りを放つ。空中に浮かぶ光を手ですくい取り、初めて間近に見る蛍の姿。それが感動的ではしゃぎたい気分になる。この時、間近で見た派手な打ち上げ花火よりも、はかなげな光を放つ蛍達の存在の方が、より鮮明に私の脳裏に焼き付いている。

●好物を持参
 英語の先生のケイトが私達家族のために自宅でディナーパーティーを開いてくれた。 テピをよく知っている彼女は、テピのために何か準備できることはないかと事前にとても気を使ってくれていた。 当日私は、寿司と小豆白玉団子を作って持参することにした。親日派のケイトとテピが共通して好きな食べ物だからだ。
 こじんまりと暖かいムードのケイト宅。テーブルウェアのセッティングも彼女のセンスの良さを感じさせる。ケイトは手の込んだ料理を作って私達を待っていていくれた。 同席したケイトのボーイフレンドがべた褒めの彼女の手料理。この料理をじっくり味わえるかどうかはテピにかかっている。
 オードブルを進める私達の傍らで、テピはケイトが差し出してくれた寿司に手をつけ始めた。凄い勢いで食べるテピ。私はケイトの料理もテピに食べさせたかったが、拒否される。ひとしきり食べると持参したウーロン茶を飲みソファに腰掛ける。そして静かにステレオから流れる優しいジャズの音に耳を傾け始めた。 それからテピは長い時間を穏やかに過ごした。もちろん私達も。

●遅れて行くのも有効
 帰国1週間前、大学で裕のフェアウェルパーティーが開かれた。家族も裕同様パーティーの主役である。大学の会議室で大人数が集まるパーティーにテピを連れていくにあたって、私達はこう作戦を立てた。
 参加者が多く混雑するのはパーティーの中盤までで、それを過ぎると義理で参加していた約半数の人達は帰る。会場も落ち着き親しい人達が中心で和やかな雰囲気になった頃、私が子供達を連れて現れる、といった具合に。予定どうり、1時間以上過ぎた頃私達は大学に向かった。もちろん食事は済ませて。
 会場入り口に一歩足を踏み入れると、裕を含めた紅潮した顔々が私達を一斉に注目する。一瞬たじろいだ私だったが、次の瞬間の歓迎の笑顔に導かれて中へと吸い込まれていった。
 テピは言われるままに椅子に座り静かにコーラを飲み始めた。デイビー教授が私を初対面の人々に紹介しに回る。出会いとが別れが一緒になってしまう人々だ。でも裕から常々話を聞かされていた人々には旧知のような親しみを感じる。 私はしばしテピのことを忘れていた。フッとテピの方に視線を向けると、テピはちょうど立ち上がり椅子から離れようとしているところだった。 「お父さんのところに行きたいんだね。」と大学院生がテピに声をかける。 テピはニコニコしながら、話し込んでいる裕に駆け寄り抱きついた。それから帰路につくまで機嫌良く裕に寄り添っていたテピである。
 ヨピはというと、どのパーティーでも本当に何でもよく食べていた。大人とは別に子供達だけ集まって子供部屋でゲームをしていたり、動物のいる家ではその動物に魅せられていたりとヨピなりに楽しんでいたようだ。普通児のたくましさをつくづく感じたものである。
(この原稿は佐藤裕氏の許可を得て転載しています。事務局。)

「CDR300」などの特別購入の案内

 ヤノ電器ではACEの会員に次の品物を特別価格で提供します。お一人1本となっています。ご希望の方はACEの会員か事務局までメールでご一報ください。
●CD_ROM Writer 「CDR300」 あなただけのオリジナルCDが手軽に作れます。動作環境:CPU65LC040, 68030,68040,PowerPC. 会員特別価格 50,000円
●著作権フリー「イラストの王様」これに収録されているイラストで2202、pict, BMP, TIFFの3種類のフォマットでMac, Windowsどちらでも使えます。会員特別価格 2,000円
連絡先:naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp

第23回視聴覚教育研究助成校が決まる

 障害児教育関連では、次の学校が選ばれています。
山形県 山形県立山形盲学校
視覚障害者(盲人)に効果的な点字図形を提示する方法について
東京都 東京都立港養護学校
障害児に対する潜在能力の向上と感性をいかに高めるか、その為にオリジナル曲としての校歌編曲を1つの音楽として子どもたちに定着させ、より豊かな心身の発達を図るための教育方法を研究
富山県 富山県立高志養護学校
児童生徒が意欲的に情報活用するための個に応じた指導 〜インターネットの活用を通して〜
石川県 石川県立七尾養護学校
知的障害をともなう子どもたちの交流・共同教育の実現をめざして〜マルチメディアを活用したインターネット・学校間交流グループウェア・遠隔授業(テレビ会議システム)等の障害児教育における有効利用の実践〜
滋賀県 滋賀県立甲良養護学校
自ら発声することが困難な重度脳性マヒ生徒の学ぶ意欲を高め、パソコンを活用することにより意志伝達方法の拡大をはかるための研究〜マッキントッシュとキネックスを活用した意志伝達をするためのソフト開発と入力用補助スイッチの製作〜
○松下視聴覚教育研究財団URL: http://www.mef.or.jp

自作教材の紹介

●これいくつ
作者 小塚雄一郎
  1 ねらいと工夫点
(1)ねらい
数の認識において、具体物を数えることができそうな段階の子どもを対象とします。 日常の生活で、数唱で1〜5までの数がやや不正確なレベルの子どもに、指の数唱の数遊びにあわせて使用します。
(2)工夫点
・教材としての工夫点
1〜5までの指の写真を選び、数字・読み方・数え方等、担当する教師と一緒に、自分の指とあわせて学習するときの補助教材として利用できるように、単純な画面にしました。また音声を加えました。
・ソフトウェアの工夫点
できるだけ単純な作りで、フロッピー1枚に収まるよう工夫しました。
2 作品の内容
児童生徒の操作方法
 すべてマウスで操作します。また、マウスエミュレートが可能なインターフェースを使用すればタッチパネルやジョイスティック等でも操作が可能です。
「これいくつ」という音声で、1〜5の指の形が写真で現れます。
マウスで、どれかを選び数えると、音声で数唱して、数字・読み・数え等を出来るようになっています。また、指の写真の指は、右側から指を押すことによって、一つ一つ数唱するよう作ってあります。
3 作品を使用した結果
(1)対象児
1〜5までの数えが出来そうな段階の小学部児童
(2)使用効果
数字・読み方・数え方等、担当する教師と一緒に、自分の指とあわせて学習利用できました。
○「これいくつ」の画面

●金魚すくい1.0
 中野洋一 yoich-na@aix.or.jp

 ”バージョン0.93を発表してから早1年1カ月。その間、みなさんからたくさんのご要望をいただきました。そしてついに1.0を完成させることができました。メールをくださった方々にはこの場をかりてお礼申しあげます。
『金魚すくい1.0』新機能のご紹介
・すくい紙のほか「モナカ」が追加されました
・「音」も少々
・自分のつくったアイコン(絵)が得点表示の際に使えます
・超ムヅカシイ「夜店モード」
 さあ、パーフェクトめざしてがんばってください!でも、今までのようにカンタンにはいきませんよ。さっそくやってみようという方は下の「あそんでみる」をクリックしてください。”
○「金魚すくい1.0」の画面

「パソコンバンク」設立と支援

●パソコンバンクは次のようなことを支援します。
パソコンバンクは以下のような方を支援していきますので、支援が必要な方はご連絡下さい。
  URL: http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/pcbank97/pcbank.html
1.障害児にコンピュータを利用した教育をしたいが、経済的な理由からコンピュー タや周辺機器を購入できない家庭または学校(他薦可)
2.障害児にコンピュータを利用した教育をしたいと思ってパソコンを購入したが、 どのようなソフトウェアを用いるのがよいか分からない方
3.障害児にコンピュータを利用した教育をしたいと思ってパソコンを購入したが、 パソコンがうまく動かずに困っている方
4.これからパソコンを購入して障害児に使わせようと考えているが、どのようなハ ードとソフトを購入するべきか迷っている方

●パソコンバンクへ情報をお寄せ下さい
障害の克服に役立つと思われる、以下のような情報をお持ちの方は、その情報をお 知らせ下さい。
1.障害児が興味を持って取り組んでいるソフトウェア
2.障害の程度とその克服に役立ったソフトウェア
3.障害の克服に役立つと思われるソフトウェア
4.障害の克服に役立つと思われる周辺機器
このような情報をデータベース化して,いつでも見ていただけるようにしたいと 考えています。

●ボランティアや基金への寄付金を募集しています
以下の点で支援をいただける方はパソコンバンクまでご連絡下さい。
1.ハードウェアやOS(MacOS,Windows)に関する知識があり、セットアップやトラブルシューティングに対応できる方(電話によるQ&A含む )
2.ハードウェア(パソコン本体、周辺機器)やソフトウェア(教育関係)を寄付または廉価で提供できる個人または法人
3.無償または廉価で接続サービスを提供可能なプロバイダ
4.基金に寄付できる個人または法人

(連絡先)
「明石地区手をつなぐ育成会」
  山平喜一郎
Email:k-yamahr@psn.or.jp
naritas-pcbank2@ceser.hyogo-u.ac.jp
FAX:078(927)3693

皆さんからのお便り

●御無沙汰しております。
 小山田正史 土浦市 komasa13@fa2.so-net.or.jp
 以前静岡在住の際、教育ソフトを送っていただいた小山田正史です。川崎での例会に1度参加させていただきました。現在仕事の関係でつくば市にいます。郵送による会報はつくば市に転居した関係で途切れていますが、ホームページで会報を拝見しています。
 障害児の息子も小学校6年になり土浦養護学校にお世話になっています。土浦養護学校でもMAC(PF5220)を使用しており、息子にはいろいろトライさせたいと思っています。なんとか本が読めるようにしたいと思っています。残念ながらこの分野は市販のソフトにも良いものがないようです。以前、貴研究会で紹介された越智さん作の「あいうえお」のようなものの上級版があるといいな、などどと思っています。
 現在、MAC(LC575)とWINDOWS95の2台を子供たちに使わせています。やはり使いやすさはMACなのですが市販ソフトの関係で両方あったほうが良いようです。ところでホームページを拝見したところCD-ROMを出されているようで、可能であれば入手したいと思っています。

●Oracle Media Objectって
 細見洋介 兵庫県のぎく療育園 tvs@jsn.justnet.or.jp
 先日は兵教大でのデモありがとうございました。つたない説明で十分に分かって頂けたか心配です。キネックスの使用がパソコンを動かす前提になりますので、その上でスタックを評価して頂けたらと思います。
 のぎく療育園で使っているキネックスはVer3.5.2-Jの日本語版で、日本語でスクリプトが組め、日本語音声も付属しています。また、セットアップを作る時、動作に必要なアイコンや音声をセットアップファイルに含ませず、キネックス本体のファイルを参照する設定にしていたので、英語版と互換がうまくとれなかったのかもしれません。機会があればのぎく療育園で見て頂きたいと思います。
 MESの会報に有りましたOracleMediaObjectについてなんですが、ハイパーカードに似たソフトと聞いたことがあるのですが、どのようなソフトなのか知りたいと思っています。
○「細見さんと兵教のゼミ風景」の画面

●転任あいさつ
 伊藤可主也 松本市芳川小学校 HGC02705
 謹啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。私ことこの度 松本市芳川小学校勤務を命じられこの程着任いたしました。安曇養護学校在勤中は公私とも大変お世話になりました。開校時から九年間に渡る子ども達との日々は、長いようでも瞬く間のごとく感じられ、一方ではまた、自分の人生を変えるかけがえのない出会いの積み重ねでした。貴重な経験を下さったあらゆる方々に対し、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。十分な恩返しができたか悔いを残しつつも、新たなスタートを迎えました。
 新任の芳川小では、情緒障害児学級を担任することになりました。場所は変わっても、障碍を持つ子らとともに歩むことを決心した者として、精一杯努力していきたいと思います。今後とも一層のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。末筆ながら皆様のご健康とご多幸をお祈りしお礼かたがた転任のご挨拶といたします。
勤務先 〒399 松本市芳川村井町366
電話 (0263)58-2030

●お陰様で奨励研究当たりました
 岩間絵里 紋別郡雄武町立幌内小学校 QYJ13572
 メールを初めてだします。ご無沙汰しております。北海道紋別郡雄武町立幌内小学校の岩間絵里です。大杉先生の弟子ですが、わかっていただけるでしょうか。幕張では、お世話になりました。お会いできてうれしく思いました。しかし、実はそれよりも前からお世話になっていたにもかかわらず、直接ご挨拶もせず失礼いたしました。
 そのお世話になった、文部省の奨励研究なんですが、お陰様で当たったようです。一筆書いて下さったお陰です。本当にありがとうございます。幕張で皆さんとお会いしたときも、「へき地とマルチメディアという観点が面白いからいけるかも」というようなことをおっしゃって下さっていましたが、私は初めてでしたので、まさかと思っていましたので、非常に驚いています。また、実際のところは、ほとんど大杉先生にしてもらっていましたので、これからどうすればよいかが、自分でもわからないといったような状態です。こんな私ですので今後ともお世話になるとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

●転任の挨拶
 神尾敦男 長野県総合教育センター a-kannoo@edu-ctr.pref.nagano.jp
 会報を送っていただきありがとうございました。プリントアウトして読ませていただきました。来年度に向けて<障害児教育におけるコンピュータ利用>の講座を開設したいと願っています。ご指導を継続的にお願いいたします。なお、今回メールを送っているアドレスのメールボックスは必ず毎日見ますので今後はこのアドレスを使っていただいたほうが確実です。暑くなってきましたが健康に留意されご活躍ください。

事務局より--住所変更とお願い

 4月より勤務先や住所が変わった方はご連絡ください。また、会報をメールで受け取っている方で、インターネット経由にしたい方もご連絡ください。

1997年度自作教材集CD_ROMの製作と教材募集のお知らせ。

「障害者とコンピュータ利用教育研究会-Mac Education Society--MES」が結成されて7年が経ちますが、その間学習上に困難を示す子どもや大人がMacintoshを使って学習したり、余暇を楽しんだり、仕事に役立てたりすることを支援してまいりました。その活動の一環として教育教材の開発と普及に力を入れ、ワークショップやカンファレンスを開催し、これまで滋賀大学教育学部附属養護学校と協力して2種類の「MES自作教材集CD_ROM」制作してきました。
 幸いこのCD_ROMは好評で、いろいろな雑誌や新聞で取り上げられ、学校や家庭で使っていただいております。このたび97年版を製作することになりました。このたびのはハイブリッド版とし、MacintoshとWindowsのパソコンの両方で使えるものとします。今回の97年版は96年版と同様に教育目的のために非売品となりますが、送料などの実費はユーザーからいただき、これを基金とし増版や次作の教材制作に使いたいと考えております。教材を共有することに賛同される方は、どうか周りの方々にお声をかけてくださり、このCD_ROMに教材作品を収録さるれるようお勧めください。

●教材募集期間: 1996年9月1日-1997年4月28日
●刊行予定: 1997年7月
●開発環境: HyperCard2.0以上、Oracle Media Object、Expand Book、Action、Macromedia Directorその他
●教材の著作権: 教材開発者に帰属します。
●貯蔵媒体:128-230MO、リムーバルハードディスク、Zipなど
●媒体の送り先:
673-14 兵庫県加東郡社町下久米942-1 10-206
 大杉成喜
 Email: osugi@sue.shiga-u.ac.jp
 NiftySERVE: HGA01651
●問い合わせ先:
673-14 兵庫県加東郡社町山国 2007
兵庫教育大学学校教育研究センター
 成田 滋
 直通 0795-40-2205
 Email: naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp NiftySERVE: MGH00175
 障害者とコンピュータ利用教育研究会のホームページ:
 http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/mes/mes.html



では来月の会報をお楽しみに。

○会報作成中の風景です。

●制作:成田 滋

●編集:曽根秀樹