■目次■筑波大学附属大塚養護学校で、正木、野村、成田の各氏MES九州例会in福岡の開催の案内。 第72回関東例会のお知らせ。 第73回関東例会の予告。 第72回関西例会のお知らせ。 第71回関東例会報告。 平成8年度 「大阪養護教育コンピュータ研究会総会」の報告です。 ネットワークとインターネット体験の研修会。 天狼 & ディル in Madison 皆さんからのお便り。 市販教材の紹介。 事務局よりのお願い。
673-14 兵庫県加東郡社町山国2007 兵庫教育大学 学校教育研究センター 0795-40-2205 phone Email:成田 滋
Web上の会報URL:MES会報
※※※ MES九州例会in福岡(仮称)の開催内容 ※※※
●期日:1996年6月30日(日)
●会場:福岡ソフトリサーチパーク(福岡市早良区百道浜)
駐車場はありませんが、すぐ近くに1日500円で駐車できます
●日程:
10:00 成田先生の講演
11:00 キネックスの紹介
11:30 MESの96年版教材CDの紹介(適宜、キネックスを使用)
12:00 休憩(自由にMacを触る)
13:30 一般公募
14:00 インターネットの紹介
15:00 閉会
●会費:200円程度(当日のお茶菓子代)
各地方でMESの例会が行われていますが九州地区では今までありませんでした。そこで、MES会員の皆様の顔合わせと情報交換の場として、福岡市で例会(というからには定期的にするかな?)を開くことにしました。いろいろな方々と出会うだけでも価値ある例会と思いますが、今回は講演をはじめ盛りだくさんの内容を計画しています。今まで関東や関西地区の例会に行けなくて残念に思われていた方もたくさんおられるかと思いますが、これを機会に九州でのネットワークを築きたいと思っております。また、前日29日(土)の夜には、天神地区で懇親会を開きたいと思っております。お酒を酌み交わしながらMac談議に花を咲かせましょう。
会場となる福岡ソフトリサーチパークは半官半民の研究センターで、Macをはじめとする各メーカーのコンピュータが数十台ずつ設置されています。最近、インターネットの活用がいろいろんなところで話題になっていますが、このソフトリサーチパークはそういった意味でも福岡市の中心的な機関となっています。当日は参加された方々にもインターネットを自由に楽しんでいただこうと考えています。
参加を希望される方は、下記の様式で小宮までメール(k-komiya@aqu.bekkoame.or.jp)をいただくか、職場(筑後養護学校、FAX 0942-52-0329)にFAXを送ってください。当日の参加人員を掌握したいことと、せっかくですから名簿を作成して当日にお配りしたいと考えています。
(1) 「障害者とネットワーク」
最初は、酒井京子・大阪市立障害者職業リハビリテーションセンター職員が、90年から運営しているパソコン通信網HeartLand の自作ガイド「新しい出会いのために」を資料として配布があり、全国で約3千のホスト局(そのうち5%ほどはインーターネット対応)の内、障害者のためのものは30余りだが、ボードは保護者だけや生徒だけのものもあり、多様な内容であること(埼玉大学の例)、そして、障害をもつ人にこそ,不自由な「見る・聞く・話す」を可能にする手だてとして、パソコン通信が必要だと強調されました。
(2) 「病院内サーバーとメディア・キッズ」
続いて、太田容次・滋賀教育大学附属養護学校教諭が守山養護の”MY-Net”をコンピュータ画面をプロジェクターで映写して、難病により余儀なく個室隔離されて、ともすれば生きる意欲さえ失われたのかと思われる子どもが、このネットを使い教室との共同作業で作った電子紙芝居「したきり・すずめ」が紹介された。一方通行ではない普通の関係が保障されたことで生きる力をつけたようだと控えめな自己評価でしたが、感動を与える報告でした。
(3) 「MES,CD-ROMの紹介」
さらに、大杉成喜・同教諭が本日の参加者の作品をとりあげ、自作教材集CD-ROMの95年版、96年版のソフトを実動させながら、制作プロセスの詳細を、苦労話しもまじえながら楽しく説明されました。
(4)「インターネット、100校プロジェクトからの報告」
最後に、多田幸浩・大阪市立聾学校教諭から「NEW教育とコンピュータ」96年6月号に寄稿された記事のプリントと、インターネット上でホームペ−ジを作るとき教員は無料で使えるソフトを実動させてプログラミングの実際を見せていただきました。強調されたのは、1) 一番大切なことは情報の更新だ、2)ホームページ技術こそ機種の違いを越えた究極のファイル互換に最適のものではないだろうか、の2点でした。しめくくりに20年前に読んだ小松左京作「つぐのは誰か」の中で電波を全身で受信し発信できる能力をもった人間が、未来に出現し、次の新人類になるというSFが今一番気になるという心境が語られて、印象深く残りました。
閉会のことばを、松本光央・府聾教頭が、(簡単なようだが難しい)継続は力なりを当会として尊重して行きますので、今後ともご協力ご支援をお願いしますと述べ、専門用語でなく、共通で理解できる言葉で発信するよう努力してほしいという要望がありました。(文責・大阪市立思斉養護学校 渡辺 昭)
1)付き添っている私の存在
私は当初、テピのためによかれと思い1週間付き添ううつもりでいた。だが、予想した混乱は見られず、テピは学校にすぐに適応してくれた。2日目には教室の移動も抵抗はなくなっていた。テピの発する言葉や行動の意味を時々聞かれ説明はしたが、それもだいたいが型どうりのものや、独り言がほとんどで説明の重要性はあまり感じられなかった。逆に私がそばにいることの弊害の方が大きいように思えてきた。先生を頼らず私を頼ってしまう。どうしても私の方に視線が向いてしまう。
2日目、私は時々テピのそばから消えて、教員の休憩室で休むことにした。そしてマットと相談した結果、3日目からは一人で通学させることになったのである。
2)マットとケビンからのコメント
一人で初めて通学した日の連絡帳には「テピが僕たちに笑いかけてくれた。いい日だった。」というようなことが書かれていた。この連絡帳は毎日我が家と学校を往復し、私は英作文に頭を悩ますことになる。しかしこれは嬉しい悲鳴だ。
3)スクールバスとタクシー
朝は玄関先までやってくる障害児専用のスクールバスで登校。冬休みまでの2週間と冬休み明けの一週間は、ランチ終了後帰宅予定だが、この期間の下校はタクシーが用意された。(一人の場合バスよりも安いという理由で)私が迎えに行き歩いて帰ってきてもいいのに、と思ったけどせっかく言ってくれるので素直に楽をすることにした。テピはおとなしく、一人でタクシーに乗って帰宅している。
4)(余談)子連れ出勤の校長先生
余談ではあるが、教員の休憩室でのことを少々。U.Sの小学校には職員室というものがなく、先生達は時々休憩室で休むようだ。ここに私もお世話になった時のこと。天使のようにかわいい赤ちゃんを抱いた、人なつこそうな若い男性がいた。この赤ちゃんの子守役の彼はどんどん私に話しかけてくる。
この赤ちゃんは校長先生の子どもだということ。普通子守りの職は男性は敬遠されるが自分はこの職を得られてラッキーだったということ。いつもは校長先生の家で子守りをしていること。日本にとても興味があるようでいろんなことを聞いてくる。しばらくすると校長先生がやってきた。こんなに若くてきれいな女性がどうやって校長になったのだろうか?日本の常識を引きずっている私にはとても不思議に思えた。
5)スイミング
マットが「水泳の授業を見に来ないか?」と誘ってくれたので、私は見学に出かけた。Therapeutic Recreational Nutatoriumという、市内の障害のある子ども達のために建設されたプールは、市内の中心地の小学校に隣接してあった。ここに毎週金曜日の朝、ジョナサンとテピを連れて来るのだそうだ。私が訪れたこの日ジョナサンは体調が悪く、テピだけのレッスンとなった。
車いすのまま入れるように傾斜を付けた入り口の部分を入れても、日本の小学校のプールより一回り小さく感じられる大きさのプールである。
プールサイドへと入ると、十数名の子どもたちをプールの中で指導しながら、プールサイドにいる親と思われる人たちに、大きな声でなにやら説明している女性がいた。この女性が水泳の専門の先生で、テピがこれから指導を受けるのである。
テピの時間となり、テピは喜んでプールに入っていった。マットは「僕は水泳のことはよくわからないから、水泳の専門の先生である彼女に全て任せる。テピが彼女の指示に集中できるように僕は離れた所で見ているよ。」と言ってプールの端のほうで泳ぐわけでもなくプカプカ浸かって、時折テピやジョナサンのことなど彼女やそのアシスタントと思われる男性と話をしている。
初回なので試しの意味もあるのだろう。優しいゲームや道具を使った遊びのようなことが主な内容だった。先生が私に話しかけて来た時、日本でしていた具体的な補助の方法を告げ、試してもらう。プール大好きのテピで始終ニコニコ顔でよく指示に従っていた。先生達は大喜びだったが、日本ではYMCAでビシビシ泳がされていたことを考えると、このプールの温度と同じく生ぬるく感じた。反面、テピの弱い部分(多様な遊びを理解し楽しむという点)を伸ばせるかも、という思いも浮かんできた。
3人の先生がテピひとりに関わっているという、なんともぜいたくで不思議な光景だった。YMCAはマディソンにも2カ所あるが、札幌のような障害児専門のクラスはないことは、札幌YMCA通して渡米前に知っていた。マットが「YMCAにかよ通わせたいか?」と聞いてきた。「YMCAは費用がとてもかかる。学校に通ってきているほとんどの子ども達は貧しいから、そんな所へは行けないんだ。」と付け加えた。我が家も給食費の減免措置を受けた貧しい家庭である。
「週一回、ここに連れてきてもらえるなら、それでいい。ただもっと厳しくしてもいいと思う。テピは全く平気なはずだから。」と私は答えた。
6)ファーストフード店で買い物
「水泳の帰りには毎回、ファーストフード店に寄り、メニューの絵を指さすことで自分で好きなものを選んで買い物をさせようと思っているが、そういうのは好きか?」とマットがプールの帰りに私に聞いた。私は買い物学習のことを言い出せないでいたので、ラッキーと思い、ぜひさせて欲しいということを告げた。
7)感覚統合訓練?
話は戻るが、私がテピに付いて学校へ行っていた時のこと、マットがジョナサンの上半身と足にクリームのようなものを塗り、手のひらでマッサージをし、その後やわらかいブラシで体中をなでていたことがあった。「これはリラクゼーションに必要なんだ。」と言いながら。私はすぐ感覚統合訓練のことを思い出した。幼児期から数年通った感覚統合訓練の中で同じことをされたことがあった。その説明も何度か受けてきた。
また、個別体育?の時間、体育の専門の先生に付いての運動が、感覚統合訓練を連想させられたのも印象的だった。感覚統合訓練そのものが普段の人の動き全ての当てはまるらしいから、そう思えば何でもそうなってしまうのかもしれないが。
8)皆が楽できるシステム
私が関わったのはたった3日間なので、情報不足でわからないこともまだまだあるが、教師が子どもにこれだけ多様なことをこなせるのは、教師を取り巻く、専門家、各専門の教師、アシスタントなど多様な力の集約と分散があるからなのだろう。また、親にとっても公教育の中に、子どもに必要と思われることが全てプログラムされ、なおかつ納得できる内容であれば、生活を切り詰め、家族を犠牲にしながら習い事や訓練へと連れまわさなくても済むようになるのではないかと思った。
9)めでたくフルタイム
登校開始の一週間が終わるこの日、「テピの状態がとてもいいので、一月の一週目・12時終了の予定を変えて、新年からフルタイムにしよう。」とマットが提案してきた。毎日3時半頃の帰宅となることを想像し、思わず顔がほころぶ私でした。
4. 連絡帳
テピが学校に通い初めて3カ月余りとなった。毎日の連絡帳は担任の先生のマットを始めとして、テピと1対1の学習をするようになったRoom126のアシスタント4人によっても書かれるようになり、私はそれぞれの先生への返事を書くのに頭を悩ませるようになっている。でも皆の書く内容は、常に子供の心配をしている親に安心感を与えてくれるような暖かさを感じる。たとえ、テピの状態が良くなかったことを告げていても。私が連絡長をバックパックに入れ忘れてたときは、他の紙に書くなどして1日も欠かさず私の手元に届けてくれている。
担任のマットは何か新しいことをしようとする時は「こういうことをしようと思っているのだが、あなたはどう思うか?」とか、「こういうことで迷っている、何か提案はないか?」など気軽に聞いてくる。私も思いついたことを率直に書き綴って送る。またある時は「テピの進歩をぜひお話したい。」と学校への招待をうけることもある。
リサという女性のアシスタントは日本語にとても興味をもっているようで、時々2年生のヨピに日本語を習いに行くようだ。リサの娘(ルーシャ)はヨピのクラスメートでもある。ある日の連絡帳に「あなたの2人の息子さんと関われる毎日はとても楽しい。ルーシャはヨピのことが大好きなのでいつか一緒に遊べるようにアレンジしたい。」ということが書いてあった。ある時は「"Good Work!"は"オハヨー"でいいのか?」「テピが”GERARA”(こんなんこいるかなのゲララです)と発音するがどういう意味だろう?」等日本語についての質問がある。こうして連絡帳は井戸端会議兼、日本語講座の役割まで果たすという重要な存在となったのだ。
ここの先生達は、"仕事が楽しい"ということをよく口にする。冬休み終了後に学校に電話をかけた時の第一声も「仕事に戻れてとても嬉しいよ!」だった。感情をオーバーに表現するアメリカ人の性格を考え、それを差し引いても親にとってこんなに気持ちを明るくする言葉はないように思う。
5. テピの進歩
1)たくさんの先生との関わりの中で
5人の先生との1対1の学習に加え、音楽、体育、水泳は専門の先生が指導に当たる。水泳などたまにはボランティアが大勢訪れることがある。私はテピの反応は、指導にあたる人によって違ってくるものと予想していた。そのことを尋ねると、誰に対しても同様によく活動している、という答えが返ってきた。面白いと思ったことがある。テピはRoom126で誰がボスなのかよく分かっているそうなのだ。アシスタントが4人いてマットがそれを取り仕切っている。テピはマットには一目おいているようで、アシスタントの言うことは聞かなくてもマットの言うことは聞くのだそうだ。テピに最も厳しく接するのもマットであり、最も身体が大きく表情が豊かなのもマットである。言葉が通じないテピにはオーバーアクションで接しているという。私の前で「静かにしなさい!」という動作をしてくれたが(日本人が人差し指を口に当ててシーッとするのと同じ)、結構迫力がある。テピが騒ぐのをやめてポカーンとしてマットの顔を見てしまう、というのも分かるような気がする。
2)常同行動(Self stimulate)
テピが学習中の常道行動(目の前で手をひらひらさせるなど)を減らして、学習に集中させたい、とマットが工夫して知らせてくれた方法がある。机の上に手の形の色画用紙が張り付けてある”Quiet hand”という手を置く場所に、極薄のゴム手袋に小麦粉を詰めて口を縛ったもの(フラワーハンド)を置き、常道行動を始めたらテピの手をとって、その上に置かせる。このフラワーハンドの感触に吸い込まれるようにテピは我に帰り、集中力が戻ってくるのだそうだ。アシスタントのケビンが同じものを作って家にも届けてくれた。なんとも奇妙な姿のこのハンド君の感触は気持ちいいような、不思議な感じがする。ヨピがこれを手でもてあそびながら、熱心にテレビを見ている姿を見て、確かに集中力をアップさせる効果はあるのかもしれないなと思った。
「この2カ月間は、テピを学習に集中させることに力を注いできた。その成果は充分あり、学習中気を散らすことはとても少なくなった。」とマットが誇らしげに語っていた。
3)テピの英語
テピも少し英語を話すようになってきている。”Good morning!””Hello!”” Good Boy!”
”Say,Bye-bye”はきれいな発音ではっきり言う。Bye-byeは先生に言われたとおりに覚えてしまって、どうしても Say(言いなさい)がとれない。英語と日本語との区別はつくようで、ご飯のおかわりが欲しい時、私が「何?」と尋ねると「おかわりください」。「what?」と尋ねると「more」と答える。きれいに発音ができたはずの「おはようございます。」を近頃、奇妙なアクセントで話すようになった。日本語を話す努力をしてくれる先生には感謝するが、そのメリットは??いずれにせよ、私も先生達もテピの話す日本語や英語をほほえましく感じており、テピの話す言葉について語り合う時、お互い決まって笑みが浮かんでくる。
(本文は佐藤氏の許可を得て掲載させていただいております。佐藤氏は現在ウイスコンシン大学で研究中です。この手記は、研究のかたわらインターネットやNiftyServe上の障害児教育フォーラムに掲載しているものです。少しウイスコンシン州マジソン市のことを説明します。マジソン市は州都で、シカゴの北西150km、ミルオーキイーの西100kmに位置して、人口18万人で大学と州都で経済が成り立っています。住民の大半は、ドイツ、イギリス、フランス、北欧、東欧などからの移民で、他の類似した都市に比べて少数民族が少ないといえます。これは、この州が酪農や農業に依存しているのと大きな産業が少ないことによります。
初等中等教育は、大学の存在ということも影響して、父兄の関心が高くきめ細かいプログラムが用意されています。教育の地方自治が徹底しているので、市民は学校税の使い方と教育の成果に関心を寄せています。教育長は、市民が選んだ教育委員で構成される理事会で審査され選ばれます。教育長は任期制になっており、理事会によってその働きが評価されます。
佐藤氏が本文にコメントしている日本の常識からは理解しにくいという若い女性の校長のことです。この校長は、教師の経験があり、教育経営の修士号が博士号を有しているはずです。彼女は、校長に登用されるときは試験と面接が課せられ、校長としての指導性が審査されます。人種、年令、性別は審査の対象とはなりません。能力さえあれば、若くても女性でも管理職になれます。どこの市町村の教育委員会もそうですが、指導主事の権限は大きく、校長は指導主事の下で学校経営の責任を持っています。
テピ君の通うShorewood Hills小学校は、ウイスコンシン大学にいる研究者や大学院の学生の子弟が学ぶ人種が多様な学校です。学校の建物は古いのですが、周りは落ち着いた住宅街で、栗鼠が芝生や木をとびはねる実に静かな環境にあります。この学校の場合、白人の生徒は少数派となっています。白人の住民は、こうした多様な文化圏からやってくる生徒の転入を歓迎していて、自分の子弟が皮膚の色や言葉が違う生徒と一緒に学ぶことの大事さを理解しています。
このようにShorewood Hills小学校の場合、非英語圏の生徒が大半なので、英語を教えるクラス(English as Second Language: ESL)を含めて個別指導が充実しています。また、多民族の言語や文化を体験するために異文化理解の催しがときどき開かれ、こうした機会では親の参加も積極的に呼びかけられます。学生のような所得のない者の子弟は、国籍の如何を問わず無料の給食を受けられます。教室内で生徒と教師を助けるボランティアも歓迎されています。
最後ですが、私とマジソンのことを一言。Shorewood Hills小学校は私の3人の子どもが卒業した学校です。彼らはそれから同じマジソンにあるVan Hise中学校、Madison West高校、そしてウイスコンシン大学で教育を受けました。これも無料の給食と多文化に寛容な環境と質の高い教育を受けれたお陰だと思っています。成田記)
●山口から
舛谷晃 山口大学教育学部附属養護学校
masuya@po.cc.yamaguchi-u.ac.jp
ご無沙汰しております。山口大学教育学部附属養護学校の舛谷です。
さて、この度は九州での初めてのMES例会が開かれると言うことですが、大変楽しみにしていたのですが、所用のため参加できません。残念です。
さて、近況を報告します。山口大学教育学部附属養護学校にも平成7年度の予算で、情報教育用パソコンが導入されました。もちろんマックを中心にイーサネットで接続しています。その内訳はPM8500/120を教材作成用に、児童・生徒用にPM7500/100を6台を購入しました。児童・生徒用にはエドマーク社のタッチウインドウを3台、キネックス+キーラルゴを3セットを、それぞれ取り付けました。タッチウインドウでもキネックスのオンスクリーンでの五十音入力が可能ですので重宝しています。さらに児童・生徒用のマックと教材作成用の8500を教師用として使用し、それぞれのマックにテンブクツProをインストールしています。これによって、教師用のマックから児童・生徒用のマックへ教材のファイルやスタックを転送する事ができたり、児童・生徒のマックの画面を観察したり、児童・生徒用のマックのマウスをコントロールしてソフトを立ちあげることさえできます。
近々、アップルのメディアキッズにも参加します。滋賀大附属養護や大阪教育大附属養護も参加されており、子ども達の学校間の交流もできそうです。WWWのホームページも立ちあげるべく、準備に忙しくしています。
現在はメディアキッズのアカウントを切ったり、INDYをメールサーバにするべくUNIXのセンドメールの設定の勉強をしています。私事では、平成8年から14条適用を受けて、山口大学大学院で障害児のパソコン利用をテーマに勉強をしています。障害児のパソコン教材を使った学習での認知過程(情報処理過程)を勉強して、効果的なCAI教材の作り方について勉強したいと思っています。何か良いアドバイスや情報がありましたら教えて下さい。
●七尾養護学校も接続しました。
石川県立七尾養護学校 小塚雄一郎 nno-yogo@kidsnet.hkr.ntt.jp
七尾養護学校のPerforma588二台が、インターネットに接続が可能となりました。先日、お話ししましたNTT金沢の企画する「パソコンネットワーク活用実験」の事業によるものです。高等部を中心に、パソコンワープロ部で他の学校との交流活動を中心にやっていければな・・・と思って進めているところです。また、今の環境では、ISDN回線なのですが非常に遅いため苦しいのですが、6月にはスムーズになると聞いていますので、落ち着いたらホームページ等も作っていきたいなと考えています。今回の企画でインターネットがスタートできた石川県内の特殊教育諸学校のEmailアドレスをお知らせします。
nno-yogo@kidsnet.hkr.ntt.jp 石川県立七尾養護学校(精神薄弱)
ken-rou@kidsnet.hkr.ntt.jp 石川県立ろう学校
iou-yogo@kidsnet.hkr.ntt.jp 石川県立医王養護学校(病弱)
ken-yogo@kidsnet.hkr.ntt.jp 石川県立養護学校(肢体不自由)
heiwa@kidsnet.hkr.ntt.jp 石川県立平和町養護学校(肢体不自由)
以上の5校です。県内の養護学校同士で何か協同プロジェクトができないものかいろいろ、案を考えているところです。
●稚内より
中島康明 大阪教育大学附属養護学校 nakajima@cc.osaka-kyoiku.ac.jp
今回はあまり宣伝もしませんでしたが盛況だったようですね。稚内ではずーっと会議ばかりでしたので岬とか町の様子はわかりませんが北星短大の先生方やEほっかいどうのげんきにはびっくりしました。さてPOEMですが今回養護学校、福祉関係者への刺激も考えていただきメインの講演に一こまとなりました。大杉氏が早くから参加表明されていましたのでMES、教材、学校間交流等について話してもらおうかと思います。ACE北海道には養護学校学校関係等7名おられるそうですがこれを期にMES北海道をと言う声も上がっておりました。
関東や東北、北陸からも参加して欲しいのですが各支部10万円の旅費の枠があってそれ以外は自費になるのでなかなか難しいかもしれません。少なくとも稚内にMESの名を知らしめる良いチャンスではあります。
●「くすぐりサム」
このゲームは、マウスのポインターをサムくんというキャラクターに合わせクリックすると、くすぐったいサムくんは、笑い転げます。くすぐられるサムくんは怒って、画面の中を逃げ回ります。ところが、うまくポインタを合わせて、クリックされるとまた大笑い。そこで、画面の外に行ってくすぐったくないように、キャッチャーのプロテクターを着てきます。でも、やっぱり、くすぐられるとわらってしまうサムくん。とうとう、騎士の鎧をきて登場しますが、くすぐられるとやっぱり・・・。くすぐられるまいと、画面の中で動きまわるサム君がとても愛らしいです。エンディングの「おわり」という文字や周りの車やケーキの絵もクリックすると笑ってくれます。楽しい気分にさせてくれる作品です。作者は、大手前整肢学園の辻さんの友人のレントゲン技師の友人。制作したソフトは、ディレクターです。
7月の会報は以上です。来月号をお楽しみに。