障害者とコンピュータ利用教育研究会

1999年2月会報 NO. 103  Mac Education Society(MES)

編集 西谷淳 猶原秀明 丹羽登、 村川佳子、渡部親司、岩井宏氏

PDF版の会報(544K)はこちらです。お読みになるにはAcrobatReader日本語版が必要です。どうかダウンロードしてください。また、コンピュータ関連の雑誌についているCD-ROMには、無料のAcrobatReader日本語版がついています。これをハードディスクにインストールすることをお勧めします。


   
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成田研究室

 

〒673-1421兵庫県加東郡社町山国2007
  兵庫教育大学 学校教育研究センター
  naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp
  Fax 0795-40-2203

■ 目次 ■

 

第102回MES関東例会の報告

MES自作教材集CD-ROM'98を配布中です

合衆国ウィスコンシン州の障害児教育の報告

今年度の松下視聴覚教育賞の受賞結果

パソコンバンクのコーナー

市販教材の紹介

皆さんからのお便り

チャレンジキッズの本

MES北陸1月例会の報告

Mac World Expo99のアルバム

■第102回MES関東例会の報告

 MES関東の1月例会はいつもと趣をかえて寒風ふきすさむ中、秋葉原でのディープなお店巡りをしました。参加者は神奈川東京、千葉、栃木など常連さんばかり11人でした。
 案内役は笹野さんでしす。参加者全員にマップとそのデータがおさめられているフロッピーディスクが配られ、さっそく探検に出発です。立ち寄ったお店は全部で9カ所で、そのほかにも歩きながらお店の説明などもあり、とてもためになる情報がいっぱいでした。お店はT-ZONEアウトレット館、イケショップマックプラザ、秋葉原エレクトリックパーツ本店、Laox the ComputerMAC館、秋葉館本店、コンピュエース、T-ZONEアップル館、イケショップ本店などです。その他マック関係ではありませんがラジオデパートや秋月電気などにも立ち寄りました。T-ZONEアップル館やLaox the ComputerMAC館はみなさんも馴染みがあると思いますが、そのほかのお店はアウトレット品いっぱい、中古品いっぱいです。
 参加かした人はお店には入る度に「すごーい」とか「こんなものまである」など驚きの声をあげていました。ここでいろいろ見てきた品からいくつか紹介します。まず私が買ったのがPB150用の中古ハードディスク(244MB)が、3,980円。佐原さんの買ったDuoDockが16,000円(ちなみに不動品!は6,000円)などです。また動作未確認のPlusの基盤が1,000円など探せばいろいろお宝がでてきそうでした。中古のメモリなどは小さな容量のものが多かったですか1,000円ぐらいから購入できます。自分でマックの中身をいじれる人にとっては、魅力的なものばかりです。その他にもCD-ROMドライブや電源ユニット、外側のボディまであり、プラモデルのようにマックが組み立てられそうでした。自信がある人は買ってきて組み立ててみると面白そうですよ。秋月電気やラジオデパートではフォンジャックやICなど電気関係の部品でいっぱいでした。
 熊谷さんは笹野さんをめざしてここで「Basic Stamp」(特定のICにBASICで命令を書き込むための装置)を購入しました。ここらの部品を集めれば、はんだこて一つでいろいろなものが作れそうでした。あっちこっちを歩き回って、気がつくと5時を回っていました。
 最後は恒例の懇親会です。近くのビアレストラン「フェスト」でビール片手に大盛り上がりでした。ここはおいしいドイツ料理を食べさせてくれます。みなさんも秋葉原に行ったついでにこのお店も探してみてはどうですか。第一電波ビルの地下1階のお店です。
  報告者:宮田宜浩(栃木県立今市養護学校)  RXN02604@nifty.ne.jp

■MES自作教材集CD-ROM'98を配布中です

 本研究会では各校で実践されている自作教材ソフトを集めました「MES自作教材集CD-ROM'98」(平成10年度版)を12月1日より配布しています。本研究会に御賛同いただき、配布を御希望される方は同封の葉書でお申し込みいただけたら幸いです。  「MES自作教材集CD-ROM」は障害児教育にたずさわる親や教師、そしてそれを支援するたくさんの人たちによって作られた自作教育ソフトウェアを集めたCD-ROMです。「MES自作教材集CD-ROM」はMESの研究紀要と位置付けております。教育利用・非売品とさせていただいておりますが、その配布に関しては送料と制作費の一部を協力金としてご負担いただくことをお願いしております。送料込みで1枚2,000円をいただいております。
○動作環境
 Macintosh 漢字Talk7.5以上推奨
 Windows  Windows95以上推奨
 **使い方ですが、教材をフォルダごとハードディスクにコピーして使うことをお勧めします。
○教材の対象 幼児から高等部の生徒
○教材のねらい
 ・遊びを通しての学習レディネスの育成
 ・表出活動による創造性の育成
 ・調べや探索学習
 ・シミュレーション学習
 ・教科別の予習や復習の補助学習
○制作スタッフ
  総指揮 成田 滋(兵庫教育大学)
  編集  大杉成喜(滋賀大学附属養護学校)
○お申し込み
 大杉成喜 osugi@net135.or.jp
成田 滋 naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp
fax 0795-40-2203

■合衆国ウィスコンシン州の障害児教育の報告

 渡部親司 島根県立出雲養護学校 m97332h@students.hyogo-u.ac.jp
 25日に引き続き、8:30から2:30まで、オークレア市内のLakeshore Elementary School小学校の視察を行った。昨日も、長い時間授業を見せてもらった低学年の特別な教育ニーズ(SEN)のある生徒のクラスで、再度見学させてもらった。授業の内容は、昨日と同じく、読み、書き、算数である。細切れに生徒が変わるたびに、生徒によっては教室まで誘導するというスタイルをとっている。生徒は、女子2名と、男子3名で、女子1名は主障害が情緒障害である。日本の情緒障害の定義づけとは異なる。ED:エモーショナルディスアビリティと呼ばれている。どちらかといえば、精神的な不安定や特異な不適切行動を含むもののように思われる。この点に関しては、後日確かめたい。
 授業のスタイルは昨日に引き続きなのでほとんど同じ内容であったが、教室の様子をよく注意してみると、お金と同様にシールを用いて生徒の動機づけを高めていた。kこれは、行動分析でいうレスポンスコストにあたる。また、黒板(実際はホワイトボード)に
c_ _ _ _ _
o_ _ _ _ _
p_ _ _ _ _
s_ _ _ _ _
と授業の始まる前に毎回教師が書く。詳しくはわからなかったが、このCOPSがそれぞれ、読みや書きの観点別評価項目、例えば、大文字と小文字を正確に使い分けたかどうかなどを示し、その時間にうまくできた生徒は、サインができるといった具合に、生徒自身が自分の評価を行うとともに、動機づけにもなっている。
 以上のように、特に興味深かった点は、日々の授業の中で、生徒自身による評価と教師による評価をふんだんに取り入れることで、IEPのベースにしたり、生徒自身の動機づけを高めたりしている、といった点である。日本の障害児教育ではおそらくここまで、きめの細かい評価は行われていない。IEPを進めていく上で、このような日々の詳細な評価は重要になってくると思われる。また、オークレアでは、月に一度づつ、個別の生徒のIEPミーティングが開かれており、生徒の進歩の状況を報告することが、法律的に義務づけられている。詳細な評価をしていかないと、月一回に行われるIEPミーティングに十分な資料を提供することができないのではないかとも思われる。  私見だが、日本において今求められているIEPでも、大切なのは、生徒の日々の進歩を具体的に明確なかたちで示すことにより、教師が各生徒の教育にきっちり責任を持つ、といった点ではないだろうか。この点において応用行動分析的な手順は確かに有効である。つまり、一日単位あるいは週単位で、生徒の指標となる行動を具体的な回数で記録し、進歩を見定めるといった具合である。この手順はIEPを行っていく上で、重要だと思う。ただし、私の経験では、あまり早急に生徒の行動の変容を教師が求めると、その反動(マイナスの行動)がたとえば情緒面で現れたり家庭内で現れたりすることがある。そのため、単に行動の変化を具体的なかたちで評価するにとどまらず、学習に対する態度を含む情緒的な部分での可能な限りの具体的な評価を取り入れるように工夫することが必要と思われる。たとえば、自己効力感などの指標は有効である。その学習が楽しいか楽しくないか、できそうかどうか、うまくいきそうかどうか、などといった項目は、たとえ質問紙テストといったかたちで進めることが難しい生徒に対しても、教師が簡単な言葉にして問いかけたりすることができるからである。
 ただし、以上述べたIEPに関する分析は、前提として、PRE-K(3歳以上)のカリキュラムが適用できることが可能な生徒を対象としているといった点に注意しなければならない。おそらく日本の教育現場に置き換えて考えれば、コミュニケーションが可能な生徒あるいは特殊教育に在籍している生徒がオークレアのIEPの対象となる生徒であると考えられる。それでは、日本の養護学校に多く存在するコミュニケーションの難しいレベルの子どもたちに対してはどのような措置がなされるのか?この点はオークレア市にはそのような施設はないということだけはわかったが、詳しくは後日教育委員会等で調べたい。
 また、校長先生は、「私たちが目指しているSENは、決して特別なカリキュラムではなく、あくまでも通常のカリキュラムにのっとって行っている。」といった点を強調していた。オークレア公立小学校の場合、各教科ごとにPRE-kからK6に至る詳細な内容のカリキュラムをもっている。そのため、このカリキュラムにしたがった内容をSENでも適用しているといったことがわかった。

■今年度の松下視聴覚教育賞の受賞結果

 今年度の松下視聴覚教育財団の受賞が発表され、以下のような研究が受賞の対象となりました。兵庫教育大学大学院で研究中の出雲養護学校の渡部親司教諭が、理事長賞150万円を受賞することになりました。
 渡部親司氏 m97332h@students.hyogo-u.ac.jp

【文部大臣賞】
    ○福岡教育大学附属小倉中学校(福岡県)教諭:豊嶌啓司・ 山崎昭久
       〒802-0023 北九州市小倉北区下富野3-12-1
       TEL:093-551-1638
       「自らの「学び」をつくる総合的な学習の実践
       〜マルチメディアを活かした教科横断的な環境学習〜」

【森 戸 賞】
     ○千葉市立新宿小学校(千葉県)
       〒260-0021 千葉市中央区新宿2-15-1
       TEL:043-242-0631
       「豊かな体験とマルチメディアの活用との調和をめざして」
 
     ○環境ウォッチング・プロジェクト(岐阜県)
      〒500-8384 岐阜市薮田南5-9-1(岐阜県教育センター)
       TEL:058-271- 3325
       「岐阜県の地域ネットワークを利用した環境教育支援システムの 開発と実践」

【理事長賞】
    ○文京区立第六中学校(東京都)教諭:加藤英樹
       〒113-0023 文京区向丘1-2-15(文京区第六中学校)
       TEL:03-3814-6666
       「コンピュータを活用した国語教室」

    ○豊田市立東広瀬小学校(愛知県)教諭:中原瑞樹
       〒470-0307 豊田市東広瀬町大根坂8(東広瀬小学校)
       TEL:0565-41-2012
       「感じる心,学ぶ力を育む総合的な学習をめざして
       〜マルチメディアと映像資料双方の特性を生かした学習の工夫〜」

    ○愛知県立豊田工業高等学校(愛知県)教諭:藤井健二
       〒473-0913 豊田市竹元町南細畔3(豊田工業高等学校)
       TEL:0565-52-4311
       「算数,数学科におけるインターネットの活用とその課題
       〜ホームページとメーリングリストの運営を通して〜」

    ○島根県立出雲養護学校(島根県)教諭:渡部親司
       〒699-0822 出雲市神西沖町2485(出雲養護学校)
       TEL:0853-43-2260
       「進行性筋ジストロフィー症児に対するコンピュータを用いた自己効力感の形成」

    ○ナイロビ鳥海共同総合学習研究会(ケニア)
       C/O Embassy Of Japan
       The Nairobi Japanese School P.O.Box60202, Nairobi,Kenya(ナイロビ日本人学校)
       TEL:+254-2-891787
       「教えあい、学びあう総合的な学習の実践
       〜ケニアのウガリ,山形のそばの交流を通して〜」

■パソコンバンクのコーナー

●ぜひとも聞いてほしい話があったので書きました。
 佐藤達也 tulip@jet.ne.jp
 現在27歳になりますが、高校を卒業後公務員となり、某市役所に勤めて今年で9年目になります。福祉の仕事を7年ほどし、異動により現在は老人医療の仕事をしています。公務員を選んだ理由は、一番に自分を生かせる場所だと思ったからです。障害を持っているからこそ、行政の立場からやらなくてはいけないことがたくさんあるはずだと思いました。カッコ良いこと言っているように思われるでしょうが、公務員になる前までは、一番なりたくない職種でした。仕事柄、市民に自分自身を見られるのは多いし、何よりも特別な物を見るように見られるのが小さい頃から嫌でしたので、耐えれれるだろうかと不安があったからです。
 最近特に思うのですが、ほとんど自分を生かすことができないのではと感じるようになってきました。(たった9年でそう思うのは早いのでしょうか。)法律という頭で考えて作られた中途半端にやっかいなものがあり、また新しいことをする人は煙たがられます。おかしいとはわかっていても、前からそうやって来たからということになり、いつか誰かがやってくれるだろうと避けて通ってしまいます。そしておかしいことは正そうと、前向きに考える人材が少ないから、結局はその繰り返しです。僕が一人で頑張っても、何にもなりません。それに平穏に生きていければ良いと考える人が多いのも事実です。それが当たり前のように許される環境でもあるのです。だから市民も公務員には期待もしません。本当なら一番このようなことをしてはいけない職種なんだと思うのですが。その中でも一生懸命頑張っている人は、もちろんたくさんいます。ただそういう人がつぶされているのも現実なです。やっぱりある程度の地位にならなければ、行動は起こせません。
 僕は考えています。今の場所で、自分を生かしながら生きていくこともひとつの方法なのかもしれません。一生保証はされているのですから、わざわざ危ない橋を渡る必要もないのかもしれません。行政も世の中のシステムに遅れながらも、確実に変わっては来ています。だからいつかは、本来の行政のあるべき姿になると期待はしています。
 今までの話を読んで誤解をしてもらいたくないことがあるのですが、自分の置かれている現状がいやで、逃げたいために他のことをやりたいと思っているのでは決してないということです。僕の働いている環境は、上司も部下もみんないい人たちばかりです。仕事に対しても、自分の仕事に誇りを持って精一杯頑張っているつもりです。 いずれはという気持ちは昔からあっただけなのです。それが経験の中で、今の環境で は無理なのではと感じるだけなのです。
 僕自身、何ができるというほど立派な人間とは決して思ってはいませんが、自分ら しく気持ちに正直に生きたいと思っています。一番このような生き方が難しいことだ ということもわかるのです。それに自分がこのような体で生まれたことも、なにかしらの意味があるのだと思えるのです。だから、少しでも自分自身を生かせる方向に進みたいと考えています。
 具体的にこれというものはまだ漠然としかないのですが、僕は子供をメインにした いと考えています。そういう子供を持った親や本人が、他の人達と何も変わらないん だという気持ちを自然にもってほしいという願いがあり、そういう環境の場所(保育 所等)を作りたいのです。健常児も障害児も一緒ということが条件です。現実的に、法的なことも含めて、法人格として実現可能なのか勉強する必要があります。許可が取れなければ、無認可にせざるを得ないのかもしれません。入所施設は、考えていません。あくまでも通所です。小さい頃は特に親元で育てることが一番だと思うからです。預けっぱなしの場所ではなくて、そこにいる時間内も、親と子が一緒に何かを する時間もたくさん作りたいし、可能な限りたくさんの生きる力を自然に学べる環境 を作りたいです。強制的ではなくて、各個人のペースに合わせて自然にです。これは、結構難しいことかもしれません。そんなことを真剣に考えています。
 健常者と障害者が対等に社会の中で生きていくことは、大きな壁がたくさんありま す。僕自身そのことについては、嫌と言うほどわかっています。
でも、それをなくすために努力をしていくことは、必要なことだと思っています。 でもほとんどの障害者は、割り切れはしないのですがあきらめてしまいます。精神的 に弱いだけではなくて、一人では何もできないということを頭の中で決めてしまい (現実にそうなのかもしれませんが。)、仲間を増やすこともあきらめてしまいま す。それを変えようという強い意志がない障害者にも責任があることは、充分わかっ てはいるです。
 それに近くにそういうことを、腹を割って話せる仲間が少ないのも現実です。僕自身もその中の一人でもあるのです。そして世の中のシステムが受け入れにくい環境を作り上げているのも現実です。そんな障害児者を少しでも増やさないためにも何かをしなければと、その手始めとして自分をさらけ出そうと、ホームページをアップしました。でも反応があまり良くなく、ちょっと生き詰まっています。土日も利用して、たくさんのイベントに参加しようと思っているのですが、土地柄のせいもあるのか、そういうものが活発ではありません。
 こんな話をするのは2度目です。前回は障害者がほとんど参加している場所にメールを出しました。反応は、いまいちでした。気持ちはわかるけど、難しいよみたいな内容がほとんどでした。中には営利目的ではないのかみたいな。今回も懲りずに、みなさんに率直な意見をもらいたくてメールを出しました。何かアドバイスをいただければ嬉しく思います。

■市販教材の紹介

●虹のせかい
 コンピュータに初めてふれる「先生・生徒」を対象に、たくさんの子供たちや先生の意見を参考に開発されたソフトです。マウスを持ってクルクル回したり、キーボードをメチャクチャにたたくだけで、学習を進めることができます。 可愛いキャラクター、ユニークなプログラムは子供たちを夢中にし、一人一人の個性や能力に合わせて学習効果を高めます。 子供たちは知らず知らずのうちに集中力、積極性、感受性、判断力、達成感などを身につけることができ、モニターの先生方からは多動児が初めて集中して学習できた、また肢体不自由児でもマウス操作が簡単など、高い評価を得ています。プログラムの構成は次のようになっています。
1. 虹の山、2. いっしょに歌おう、3. かごの赤ちゃん、4. 野原の楽器、5. 飛び出す動物、6. ジャングル探検、7. シャボン玉の城、8. 雲のパズル
直販特価4,800円 / 学校用スクールパック : 20,400円 (ソフト5本 + マニュアル3冊)
開発元:インフィニシス 直販営業部
E-mail : sales@infinisys.co.jp
フリーダイヤル : 0120-164059
●かずの森

 子供たちはこわすのも大好き! マウスをメチャクチャに動かすだけでたまごが割れ、中から「すうじの1はなぁに?」「1〜10」の数・形・時計などの基本を学ぶ5種類のゲームが用意されています。 クリックが必要です
ピッケ編 標準価格 6,800円 (直販価格 5,100円)
開発元:インフィニシス 直販営業部
E-mail : sales@infinisys.co.jp
フリーダイヤル : 0120-164059

■皆さんからのお便り

●「新しい年に、新しい夢を」
 山平喜一郎 明石市 k-yamahr@psn.ne.jp
 「新しい年に、新しい夢を」と高校時代の恩師から便りをいただきました。「夢」と言いますとふたつの意味に使います。ひとつは眠っている時に見る夢、夢判断の夢。もう一つは起きているときに思い描く夢、アメリカンドリームの夢。どちらも大切なものであることが分かってきました。
 心理学関係の本によりますと、心の構造は氷山に似ており、海面上に出ている部分(顕在意識)の10倍もの部分が海面下にある(潜在意識)と言われています。しかもその潜在意識は人類全体や生物全体あるいは宇宙全体とつながっていると言われています。その潜在意識から顕在意識への情報の伝達が、眠っている時に見る夢という訳です。この中には非常に貴重な情報があります。ミシンをはじめとして、夢で見た情報が発明や発見に繋がった例がよくあるようです。
 起きているときに見る夢は希望、理想、目標等の言葉と似ています。「こうありたい」と心に思うことです。これが非常に大切なことで、「思いは実現する」という言葉がありますが、夢を実現していく過程こそが、まさに人生であるというべきでしょう。智美を育てる中で数々の夢が実現してきました。まだ実現はしていませんが、しかけているのが、智美といっしょにマラソンを走ることです。
 この前話題になっていましたイボや魚の目も取れた姿をイメージすれば取れるそうです。この本(「癒す心、治る力」、アンドルー・ワイル著)は次回の読書案内で紹介します。また、マラソンやゴルフで優勝した選手がイメージトレーニングで「優勝した姿をイメージしています」というのをよく聞きます。このように夢を現実のようにイメージすることは大きな力を発揮します。
 皆さんも夢の力を多いに活用して、希望の実現につなげたり、健康の回復に役立ててはいかがでしょうか。
 

■チャレンジキッズの本

 障害児教育とインターネットの分野では、初めての本、「教室からのインターネットと挑戦者たち--チャレンジキッズによる出合い・学び」が、2月15日に刊行されました。是非、皆さんに御一読いただきたく、御案内させていただきます。子どもたちのいきいきとした姿が、数多くの執筆者によってえがかれています。ぜひ、御一読下さい。

全国特殊学級設置学校長協会会長推薦・全国知的障害養護学校校長会会長推薦!

編 者
佐藤尚武
(滋賀大学教育学部教授,附属養護学校長,医学博士)
成田 滋 (兵庫教育大学学校教育研究センター教授,教育学博士)
吉田昌義(文部省初等中等教育局特殊教育課教科調査官)

新刊A5判・186頁
定価(本体1900円+税)
●将来的には,地域・学校・福祉・医療・保護者など,すべての人が対等に参加できるネットワークを提案!
●次期学習指導要領の改訂に伴う「情報」科新設もふまえた内容!
●北海道から沖縄まで,全国28校がネットワークを駆使し,新しい交流のあり方を提唱!

 障害のあるなしにかかわらず,その子どもがコミュニケーションの道具としてインターネットを使える環境さえあれば,「電子ネットワーク上の学びの共同体」への参加は難しくありません。障害によって入出力が困難な場合には,その子どもに合った機器のフィッテングは必要ですが,それは共同体へ参加する準備でしかありません。情報リテラシーの学習では,十分な支援が必要となりますが,身につけた知識や技術を活用するという点では,すべての児童・生徒は同じ立場にあります。(「はじめに」より)

目 次 1章 インターネットで学校が変わる
    −インターネット,その教育活用による効果と課題−
  1.インターネットによる教育環境
  2.インターネットで学校が結ばれる
  3.インターネットで子どもが変わる
  4.インターネットで学校が変わる
2章 「チャレンジキッズ」が始まった
     −チャレンジキッズの紹介−
  1.「チャレンジキッズ」ってなんだろう
  2.「チャレンジキッズ」をのぞいてみよう
  3.「チャレンジキッズ」のこれまで
  4.チャレンジキッズを支えてきた教師たちの取り組み
3章 「チャレンジキッズ」で元気いっぱい
     −実践活動の紹介−
  1.メッセージの交換から交流への発展
  2.病室からのアクセス
  3.僕の家は,学校とつながっている
  4.コンピュータは道具箱
  5.印刷の注文は承りました
  6.先生へのラブレター
  7.今日は手紙来てるかな?
  8.修学旅行で行くところはどんなところかな
4章 “チャレンジトークwith子ども美術館”
     −インターネットの教育活用に関するオンライン座談会−
 ◎チャレンジキッズ体験版の紹介
 ◎技術資料
  1.インターネットにつなぐ方法
  2.インターネット利用に必要なソフトウェア
 ◎コラム
  インターネットの教育利用を支えてきたプロジェクト1〜3
  身内で使うとこんなに便利 1〜2
  こんなに広がる教育イントラネット 1〜5
  チャレンジキッズ ちょっといい話 1〜6
  インターネットの新しい接続方法 1〜2
  インターネットによるこれからの情報活用 1〜3
 ◎解説
  教育行政における最近の動向
  先進技術と障害児の教育

出版社  北大路書房
 〒603-83033 京都市北区紫野十二坊町12-8
 TEL 075-431-0361 振替 01050-4-2083
 FAX 075-431-9393

ご注文はお近くの書店、あるいは直接当社まで。直接注文の際は、別に郵送料310円が必要です。

       報告 太田容次
       hota@fyfc.sue.shiga-u.ac.jp
■MES北陸1月例会の報告


 恒例のMES北陸例会も今回で5回目を迎えました。例年は雪に会うことが多いとの事でしたが、場所を変えたからかそれとも暖冬の影響か、道路には雪もなく比較的暖かい日差しの中で行われました。場所は金沢大学教育学部付属養護学校 すずかけの家でした。最近はこの様な宿泊施設を持った付属養護学校が増えてきているとは聞いていましたが、この様な立派な宿泊施設にまず驚かされました。対象生徒の関係で知的障害児向けの施設になっていましたが、こんな施設、うちの学校にも欲しいなというのが、最初の感想でした。
 石川県立医王世養護学校の東先生たちからは、「WING-SK,KE;NEXを使った実践」ということで、入力機器を使った児童・生徒への指導例を紹介してもらいました。入力機器の悩みもありますが、自作教材を作っていく上での悩み等が出されていました。これらは、引き続き報告のあった、富山大学教育学部の穴山先生の「ハイパーカードを使った教材制作」や大阪市立西淀川養護学校の岩井先生の「Speaking Dynamicallyの紹介」の中でも話が出てきました。製作時のちょっとしたテクニックやヒントの話があり、自分が作るときの参考にしたいと思います。また補助入力機器についての話やシンボルから教えるのか文字表から教えるのかといったことが話題になりました。ただ様々な入力機器やソフトが紹介されても、5万〜10万といった費用を聞いて、うーん難しいなといっている方がいて、学校での購入の難しさを感じました。学校予算で購入するためには、これを使えば絶対に伸びるとか、この子には絶対に必要なのだと主張できるものを持って校長や教育委員会に訴えていくしか方法はないのでしょうね。
 石川県立七尾養護学校の大橋先生からは「チャレンジキッズの取り組み」が報告されました。その中で学校間交流に効果のあったネットワーク利用だが、今後どの様な形で続けて行こうかという問題が出されていました。これからは県の教育センター経由でインターネットに接続する形態をとっていくとのことだが、センターまでの距離が遠くて電話代が掛かりすぎるという問題です。もっと近くのポイントで接続できないのだろうかとか、近くの短大にアクセスする事で接続できるようにならないのかとか、教育委員会の方で電話費用を負担できないのかといった内容のことが話されました。この方式を進めている自治体も多いと思うので、地域範囲の広い自治体では同じ様な問題が出てくると思われます。みんなでいい方法を見つけていきたいものです。  その間に、MES CDROM'98 の紹介やINFINISYS 社の「虹のせかい」などのデモを見ながら、ワイワイと話をしながら楽しみました。
 夕方からは、場所を変えてうどんすきを食べながら情報交換&深夜の情報交換。差し入れのおいしいカニをほおばりながら延々と続き、午前3:00を過ぎても話している方々がいました。お世話に当たってくれた医王養護、明和養護、金沢大付属養護の先生方、ありがとうございました。
(報告 丹羽 登 兵庫教育大学大学院生 勤務先:大阪府立茨木養護学校
nobchan.niwa@nifty.ne.jp)

では来月の会報をお楽しみに。