障害者とコンピュータ利用教育研究会 2001年2月25日 MES会報125号 編集 成田 滋

MES(障害者とコンピュータ利用教育研究会)関東のページ
Mac World Expo Tokyo 2001の様子


障害者とコンピュータ利用教育研究会(MES)
■第24回 関西医大小児神経研究会のご案内

 日時:平成13年3月10日(土)3:00〜 5:00pm
 場所:関西医科大学専門部 南館 2階臨床講堂
  前回と講堂の場所が違いますのでご注意下さい
   (京阪滝井駅・地下鉄太子橋今市駅下車)
今回のテーマ 座長:杉本健郎
「障害をもつ子供にみられる胃食道逆流症を中心とする消化管運動障害の病態と治療」(胃瘻のことです)
 大阪大学小児外科 川原央好先生
  医療情報  3:00〜3:15pm 
  話題提供  3:15〜5:00pm  (途中コーヒーブレイクあり)
  どなたでもご参加いただけます。皆様のお越しをお待ちしております。
  参加費: 500円 (当日直接おいでください) 
      連絡先:〒570-8506 守口市文園町 10-15
      関西医科大学小児科学教室
      関西医大小児神経研究会 事務局
      荒木 敦
      TEL 06-6992-1001 (内線3252) FAX 06-6993-5101
      araki@takii.kmu.ac.jp

■ニュース

●北海道内の公立小100校で学級崩壊
 北海道内の公立小学校100校で、昨年度までの過去3年間に「学級崩壊」が起きていたことが、道教育大付属教育実践総合センターがまとめた「学級経営に関するアンケート調査」の中間報告で判明しています。
 調査は昨年3月に実施。道内の全公立小学校1546校のうち703校が回答し、このうち100校が「学級崩壊があった」と答えています。。学年別では5年生(33.8%)が最多で続いて6年生(29.7%)、1年生(14.5%)の順です。
 児童たちの問題行動は、高学年では「授業妨害などに周囲の児童が同調する」「いじめなどが起き、教員が制止できなくなる」が多く、低学年は「授業中に無断で教室の外に出る」「抱っこを求める」などが多かったです。中学年は「口げんかや小暴力」「マンガやおもちゃで遊ぶ」が目立ちました。
 同センターの研究チームは学年ごとの特徴として(1)低学年は授業や学校生活になじめていない(2)中学年は授業に対し後ろ向き(3)高学年は意図的に教員に反抗――を挙げています。学級崩壊の原因に関する質問では「親の甘やかしとしつけ不足」「教員の指導力不足」「子供の忍耐力低下」「大人社会の問題の反映」の順に多いことが判明しました。


●東京・江東区と荒川区も自由化へ

 東京都江東区は、2002年4月から区内すべての小、中学校の通学区域を完全自由化する方向で検討に入っていることを明らかにしました。また荒川区も、中学校について同様に自由選択制にすることを表明しています。
 江東区(小学校45校、中学校23校)ではこれまで、指定された学校を変更する場合は、変更先の学校長の意見書が必要でした。完全自由化の導入で、通学区域外の小、中学校でも、学校の受け入れ可能な人数内で、自由に選ぶことができます。荒川区は中学(区内10校)に限って実施します。各校の特色を保護者らに広く知ってもらうために、各学校のホームページの充実や学校情報誌の発行、一斉学校公開週間の設定などを行います。
 通学区域の弾力化は、23区内ではすでに品川区が昨年4月から小学校で実施しています。今年4月からは、同区が中学校にも拡大し、豊島区でも小中両方で実施されます。

■「ホームスクール」と日本ホームスクール支援協会の紹介 
  成田 滋 兵庫教育大学  naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp
  (日本ホームスクール支援協会理事長)

 「ホームスクール」という言葉を聴いたことがありますか? 「ホームエデュケーション」「在宅教育」などということもありますが、 家を学習の中心の場所にして、家族や地域を巻き込んで勉強をすることです。近年の不登校生の増加、また学習意欲があり学校へ行きながらも不適応に悩む児童・ 生徒の増加など、「学校制度」が、多様な学習ニーズを持つ子供たちに対応すること はもはや難しいと考えざるを得ません。 「ホームスクール」は、学校へ行かないで学ぶという学習の一つの場のことです。
 ”学校へ行かないで学ぶことできるの?・・”という声が聞こえてきそうです。 確かに学校は勉強をしに行く場所のひとつですが、実は他にも勉強する場所はあるのです。世界中を見回してみると、カナダ、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド では、広く「ホームスクール」が行われています。中でも、アメリカのホームスクーラーは150万人にも達していて、これは学校に通う年令にあるアメリカ国内の子ども全体の5%を占めています。アメリカでは学校が家から遠く離れているなどの理由で、昔から存在していた学習スタイルですが、現在では学校での麻薬や暴力などの心配や、教育の水準が低なっているという理由から、ホームスクールをはじめた家族もいます。
 また最近では、ホームスクールの教育効果が高いと認められてきたこと、ホームスクーラー向けの教材やカリキュラムの充実、インターネットの普及など、ホームスクールを支えるベースが整ってきていることを背景として、 より積極的に「ホームスクール」を選ぶ家族が増えているようです。現在すべての州でホームスクールが合法化されているアメリカでは、 ホームスクールは特別なことではなくなっているのです。日本でも、そうなる日はかなり先のことになるかもしれません。
 ホームスクールには決まった形はありません。場所はお家の居間でもいいですし、図書館や美術館でも、自然の中で体験することもホームスクールです。 たとえば、体を動かしながら勉強した方がうまくいくという人もいます。そんなときは、ボールをつきながら九九の暗記をしたり、バスに乗りながら地理の勉 強をしてもいいのです。 机の前でずっと教科書やノートに向かっているだけではないってことです。
 ボランティアをしたり、町内の人と一緒になってお祭りを手伝ったりすることも、 とてもいい勉強になります。さらに、ホームスクールでは、自分にあった学習方法やスピードで勉強をすすめることができます。 学校のように時間を区切って教科書で勉強しても良いし、自分で勉強する内容を決めることもできます。 また、自分の大好きなことを好きな時間に勉強してもいいのです。好きな作家の本を読み尽くすこともできます。 思いつくものを顕微鏡でのぞいてもよいのです。いろいろなことが学習の糸口になるのに、きっと驚くはずです。そして、そのように勉強したことは驚くほど身につき、また他の興味へと広がっ ていきます。
 ホームスクールには決められた時間割はありません。自分でチャイムを鳴らしてもいいのです。気がついたら、暗くなるまで、何かに熱中している自分に気がつくかもしれません。ホームスクールでは「自分で考えて行動する」という人生の基本的なトレーニングをするところです。
 ホームスクールラーを支援するのに、「HomeSchool.ne.jp」というのがあります。このネットワークは、ホームスクールに関係した情報、「学校へ行かないことを決めた子ども」や彼らを取り巻く親・教員などに見て欲しいサイトの情報を提供します。 「学校へ行かないで学ぶ」きっかけとなる、優良なサイトの情報や、イベントの情報 などを提供します。 ネットを通して議論を深めたり、理解をしあう場を提供します。「HomeSchool.ne.jp」上では、次のようなことが語られています。
1. ホームスクールに関する情報
 ホームスクールっていったい何なのかという情報を提供します。関連する情報へのリンクや、書籍のご案内です。書籍の購入もできます。
2. 学習リソース情報の検索とディレクトリサービス
 インターネットホームページのほか、今後、書籍・ビデオ・学習ソフトなどの情報も提供していく予定です。インターネットディレクトリサービスは、インターネット上の膨大なコンテンツを学習素材としての視点で検討し、作成者とのコンタクトも経たうえで、オリジナルで丁寧な内容紹介文を記載しています。
3. 各種イベント情報などの提供
 ホームスクールに関連した情報など、当ホームページの「What's New」コーナーに新着順に掲載していきます。
4. ホームスクール先進国であるアメリカからの最新情報
 長年アメリカのホームスクールを支えている「GrowingWithoutSchooling(GWS)」誌より、翻訳記事をご紹介します。定期的に新着記事を掲載していきます。
5. ホームスクール支援コミュニティー(HoSA会員向け)
 BBS、チャットルーム、メーリングリストの開設し、HoSA会員相互の交流と自主的な活動を支援します。コミュニティーを提供することで、少数派と感じている全国に広がるホームスクール実践者をバックアップしていきます。
6. 日本ホームスクール支援協会(HoSA)のご案内
 このサイトを提供している日本ホームスクール支援協会のご案内です。 WEB上から入会申込みも可能です 。

●参考となるWeb上のページ
日本ホームスクール支援協会(HoSA)
 http://www.homeschool.ne.jp/
(株)アットマーク・ラーニング
 http://www.at-learn.co.jp/
HomeSchool.ne.jpについて
 http://www.homeschool.ne.jp/homeschool/homeschool.html
ホームスクールを考えるサイト集
 http://www.homeschool.ne.jp/homeschool/links.html

■「我が家の選択--ホームスクール」学習会
 ○日時 2001年3月14日水曜日午後2時-4時
 ○会場 兵庫教育大学 学校教育研究センター 共同研究室
  兵庫県加東郡社町山国2007
  兵庫教育大学山国キャンパス内
 http://cobalt.ceser.hyogo-u.ac.jp/users/naritas/hs01/
 ○お話をしてくださる方 
  久保淑子さんとご家族 
  千葉県習志野市在住でホームスクールを実践されています。
  yoshiko@dream21.gr.jp
  http://www.seaple-n.icc.ne.jp/%7Eyoshikok/index.html
 ○参加費はいりません。

■パソコンの寄贈
 三木市にお住まいの中西亮介君と家族を紹介します。亮介君は現在、三木市立自由が丘幼稚園で学習中です。コミュニケーションスキルなどの学習で、目下、兵教大の井上助教授らから指導を受けています。

画面をクリックすると拡大したのがでます。


■書籍の紹介
「行ってみないかこんな『学校』」 馬場章著 ハート出版 1,500円
 著者は子供の学びと育ちを考える月刊誌の主宰者。不登校や中退生を支援するサポート校、フリースクールなど、取材を通して集めた生の情報を一冊の本にまとめてあります。子供たちの視線でサポート校やフリースクールではどんな授業が展開されているのか、校則や制服はどうなのか。実際に通学している子供たちはどう感じているのかなどについてリポートしてます。さまざまな理由で学校に行かなくなった子供たちに、多様な進路や生き方があることを伝えるため出版されました。
 
「コミュニティ・スクール構想−学校を変革するために」 金子郁容、鈴木寛、渋谷恭子著 ◆岩波書店 1,600円
 親や市町村職員の皆様に読んでいただきたい本。英米の公立学校改革の事例を紹介しながら、「地域と一緒に作る」新しい公立学校を提案しています。随所にコラムやインタビューをちりばめ、ここ十数年の教育改革や教育行政について、わかりやすく解説し、本書の理解度を高めてくれる親切な構成です。これまで、学校を遠巻きに見ていた親にも参画する自信を与えてくれます。
 
「学校選択と学校参加−アメリカ教育改革の実験に学ぶ」
 黒崎勲著  東京大学出版会 3,800円
 1994年に出版された本がいま読まれています。日本でも一部地域で公立中学を選択できる制度が実施されました。しかし、新聞には「自分の学校は入学希望者が少なかった」と肩を落とす中学生や、「学力よりもいじめのない学校が」という親の本音が報道されています。親や生徒が受け身の学校選択は、いずれ立ち消えてしまう可能性があります。新しい制度の導入が良い教育制度の誕生に結び付かなければならないと先例が教えています。


■近況

●mimioの試用を行って
 丹羽 登 大阪府立茨木養護学校 nobchan.niwa@nifty.ne.jp
 昨日・本日と日本教育工学会障害児教育部会&大コン宿泊研修会への多数の参加、ありがとうございました。教育工学会の方の話は、別の方がしていただけると思いますので私は宿泊研修会の方の話をさせていただきます。宿泊研修会は、19:00〜21:00 と、21:00〜24:00 の2部に分かれて行いました。休み時間もなく続けて行ったのですが、すごく長い時間行っていたんだなーと改めて驚きました。
 さて、宿泊研修会(19:00〜21:00)の方では、PJ研から借りましたmimioを早速試用してみました。
http://www.kokuyo.co.jp/pick/mimio/mimio.htm
 兵庫県教育センターの上谷先生も一緒に参加していただきmimioの細かい使い方などをレクチャーしてもらいながらの研修会でした。使い方を見ただけなら普通のデモですので、研修会では「このmimioを養護学校で使うとすれば、どの様な使い方をするか?」といったテーマで意見交換を行いました。
○普通のmimioのモードでは、(全画面表示にして)
1.PJの画面を壁に映しだし、ホワイトボードを机の上に置き、ホワイトボードの上に絵を描く、立てられたホワイトボードには絵を描きにくいが、机の上にあるので、ダイナミックな絵を描くことが出来るまた、描いた絵が壁に映し出されるので、迫力ある絵になる。出来れば、ホワイトボード上に模造紙を貼り、その上に絵を描かせると数枚の絵ができあがるし、保存した絵と一緒に表示することも出来る。更に、”LOTUS社のScreenCam”の様な、マウスの動きまで保存できるソフトを利用すると、その子の描く課程までも記録することが出来る。
2.mimioを床面に置き、子どもの踵あたりにセンサーをつけ、mimioが感知出来る範囲内を歩るきまわることにより絵を描くようにする。
3.疑似ペン(ホワイトボード上には描かれないけど、PCの画面には描かれる)を利用して、短期記憶の学習に役立てる。例えば、数を数えるときに丸を疑似ペンで書いて数を数えるなどして、ホワイトボード上では描かれていないけど、PJの灯りをつけると書いた丸の数を見ることが出来る。などといった様に疑似ペンをうまく利用すれば、おもしろい授業が考えられそう。
4.Netmeetingとの連係機能を使えるので、様々な理由で学校へ来られない訪問生と通学生との授業を一緒に行い、ホワイトボードに書いた字が書いているところも含めて訪問生側から見ることが出来るようなシステムにすると、親近感もわき、授業も分かりやすいのではないか。(Netmeeting のホワイトボード機能ではなく、普通に黒板(ホワイトボード)を使っているところが、訪問生側にも見えるのがミソ)
○mimio マウスモードにして
1.ホワイトボードを叩くと、キッドピクスの爆弾が爆発する。(大きな動作と興味を引きやすい)
2.大きなタッチパネルとして利用
○どちらのモードの時にも
1.指で触るとセンサーが働くといった機能が欲しい。(これは私がSonicPADの試用後の感想で言ったことと同じですね) これによりタッチパネルとしての利用が可能になる。軍手などの指先につけることが出来るようなセンサー、またはセンサーの付いた指輪などがいいのではという意見が出ていました。
2.ダブルクリックが認識させにくい。カーソルが少し動くと、ダブルクリックと認定しないので、子どもが同じ場所でダブルクリックさせるのは難しい。シングルクリックモードに変えても、アプリケーションソフト側がダブルクリックを必要とするものだと、やはり使えない。何かいい解決方法がないだろうか?(これもSonicPADの試用の時に言ったことと同じ意見)
3.PJを普通に利用しようとすると、生徒の影が映り、描いているところが分かりにくい。透過スクリーン(例の透明アクリル版+トレペ)に透過モードで映し出して利用するなどの方法がよい。しかし教室での利用を考えるとPJからスクリーンまでの距離が短くないと使えない。これについては、ワイドコンバージョンレンズを貸してもらえそうなのでうまくいけば解決するかも。
 だいたい、こんな感じの意見が出ていました。ちょっと忘れている部分もありますが、大阪養護教育コンピュータ研究会のメンバー+上谷先生が出してくれた意見や感想です。ざーと思い出しながら書いてみましたが、補足説明や別に出た意見などありましたら、参加者の方から追加をお願いします。
 また「、21:00〜24:00 の「子どもの声・音楽+写真・絵・文章の入ったCD-ROM 製作」と「ストリーミングの製作+HP上での利用」については手順等を含めて、参加してくださった先生方に、後日PDFファイルで送付させていただきます。

●家族との海外旅行
 名古屋の田島と申します。約2年程前、MESのCD-ROMの件でお世話になったものです。その節は、御多忙中に係わらず手配の労をとっていただき有り難うございました。
 本日、またお忙しいところ突然不躾なメールで申し訳有りません。実は、この3月下旬に、会社の休暇がまとめてとることができ、家族で海外旅行を行うことにしました。(アメリカ方面へ)4人旅行の最初で最後の機会と思い思い切りました。但し、今年14歳になる長男は自閉症で手帳では重度です。英語が殆どできない私にとり、暴挙なのかもしれませんけど、旅行を是非したいと考えています。そこで、本当にもうしわけありませんが、下記の内容を英語でお教えいただけないでしょうか。
 「この子は、自閉症児です。時々自分の席をぴょんぴょんジャンプしますが、この子特有のこだわり行為であり、決して危害を及ぼしませんので、ご安心下さい。」(フライト中パーサーに対して等)その他、旅行をするうえで必須な会話がございましたら、先生のお手間の許す限りお教えいただけないでしょうか。大変恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。

田島様、成田です。
 ご家族のことを存じ上げております。
以下のようにパーサーらに説明されると良いです。概して外国人は自閉症のことを知っていて、自然に振る舞うことが多いです。パーサー幼児を含めて乗客の扱いは慣れています。ご安心ください。
 My son is autistic. His name is XXXXXX. He has his own behavior.
 He is very nervous about the flight. He will be calming down.
 He does not hurt anyone. Please be patient.
 Thank you.

 さらに次のようにパーサーらに伝えると雰囲気がよくなります。まわりの乗客にも自閉のことを説明されると良いです。
 This is the first visit to America for my family. We are all excited
 about the visit. We are enjoying this flight. It is wonderful!

 パーサーには通りかかるたびに、いろいろとそれも少々大袈裟に声をかけると良いです。たとえば、「食事が自分の口にあった」「ワインがただなのがよい」「これからフロリダに観光へでかけるが、あなたは行ったことがあるか?」などなど話題を探して、語りかけるのです。簡単な会話でよいのです。パーサーは機内の仕事が単調なので、乗客から声をかけられるのがとても嬉しいのだそうです。そうすると彼らはウインクしてくれるかも知れません。さぞかしアメリカ旅行は楽しいものとなるでしょう。あまり気にされないでゆったりと構えて旅行をお楽しみください。
  Dinner is really good.
  This flight is pleasant.
 How is the weather in Orland , Florida?
 I am from Nagoya city. Where are you from in the United States?

● 私の「お気に入り」を紹介します
  坪田 宏 兵庫県立播磨養護学校 htsubota@banban.ne.jp
 坪田です。こんにちは。前に,常時接続の環境になったことを報告しましたが,
今日は,その成果を一つご報告しようと思います。
 常時接続の場合,「検索」に時間をかけることができます。「Yahoo!」や「Google」(最近はこれがいちばんおすすめです)で検索する場合,一発で目的のサイトへたどり着くことはまずありません。「あ〜,こりゃだめだ,これもだめ,え?あと100件もあるの!?」てな具合ですね。常時接続だと,100件を一つ一つあたってみることができます。
 昔から障害児教育関係のサイトはよく見に行ってたんですが,今日は私がゆっくりと検索に時間をかけてたどり着いたサイトのURLをご紹介しようと思います。接続料金や通話料が気になる方,今からご紹介するアドレスを打ち込んで(コピー&ペーストして)いちど見てみてください。
 この手の勉強って,本を買うととても高いんですが,インターネットでこれらの情報を発信してくれているのはほんとに助かります。
○「ほっとママ」
http://hotmama.sed.tohoku.ac.jp/menu.htm
東北大学のサイトのようです。障害児教育や不登校,心の病などに対する専門の先生のアドバイスが,事例に基づいたQ&Aの形で紹介されています。
○「尼崎医療生協病院」
http://www3.justnet.ne.jp/~ichiro.home/HOSPITAL.HTM
小児や障害児の医療について,また,重症心身障害児のことについて,やはりQ&A形式で教えてくれます。
○「日本ダウン症ネットワークWWWホームページ」
http://jdsn.gr.jp/
ダウン症に関する総合的なサイトですが,ここにもわかりやすい解説がQ&A形式でのってます。
○「What Down Syndrome ?」
http://www.kobato.gr.jp/what_ds.htm
上のサイトの関連サイトのようですが,ここでリンクされている「ダウン症の人たちの治療のしかた:医師へのアドバイス」は,ダウン症に対する正しい知識を提供してくれていると思います。○「年金の山に立ち向かう人のベースキャンプができました」
http://www.lint.ne.jp/~kyuma-ao/
社会保険労務士の方が,障害年金について教えてくれます。まだまだ私の「お気に入り」にはたくさんのサイトが登録されているのですが,私が自分でじっくりと読んで勉強させていただいたものばかりをとりあえずご紹介しました。ご感想などお聞かせください。また,みなさんがご利用されているおすすめサイトがありましたら教えていただけるとありがたいです。

●みんなで作るエキスポ
 舞薗恭子 横浜市立共進中学校難聴言語通級教室 k-mai@sun.email.ne.jp
 MESの「障害児とコンピュータ利用研究会」という特徴をよりアピールするため に、子供たちが実際に活用している場面の写真やビデオを紹介する。パネルでも、コ ンピュータででも良いと思いますが・・昨年、MESのCD_ROMを小さい子供さんがさわって楽しんでいてくれて、子供が喜んで やろうとするCD_ROMなんだということをアピールしてくれていました。それもいいの ですが、実際の障害のある子供がやっているところが紹介されると、もっと身近になるのではないかと思います。といってもプライバシーの問題とか肖像権の問 題とか有りますので、その点には十分なる配慮は必要だとは思いますが・・・もしこれからでは無理でしたら結構です。
 それからMESに入る前に、成田先生から送っていただく会報だけを見させていただ いていた時期がしばらくありました。自分が参加してやっていけるかどうか自信がな かったからです(この点ではまだ自信は全くありませんが・・;汗)でも会報を見て いるうちに、ぜひ参加したいと思うようになりました。インターネットのHPにアク セスすればいろいろ情報を得ることは出来ますが、画面でだいたいの概要をつかむの はなかなかです。やはり紙の会報が有るか、説明も聞きながらHPを見てもらうのも 良いかなあと思います。え?いったいなにをいいたいのかって?つまり、会報をカラ ー印刷して用意して持っていってもらうようにするとか、コンピュータの画面に取り 込んでおくか、アクセスして見てもらうようにする。あれ?iMacはネットにつながる ようになるんでしたっけ?もしつながらないんであれば、インターネット忍者みたい なソフトで取り込んで編集しておいて見てもらうとかは、どうでしょうか?
 私がまだ前の小学校の難聴・言語障害の子供たちの指導にコンピュータをどう活か そうかと思案中の数年前、エキスポで教育に関わったことのある人に出会いました。 ずいぶんアドバイスをしてもらい、マックを使うことにして、学校に交渉し購入して もらいました。
 エキスポに来ている人がみんなマックを愛用している人ばかりでもなく、障害児の 教育や我が子のことでコンピュータをもっと活かしたいが、何をしてくれるのかわか らないと思っている人もいると思います。

●心理リハの全国大会
 桑江 茂  大阪府立寝屋川養護学校 kuwae@mbox.kyoto-inet.or.jp
 今年の11月に心理リハの全国大会があります。この全国大会の前に、河内長野の訓練会の様子をスーパーバイザーに見てもらってアドバイスをもらうシステムができないものかと期待しています。この方法を私が体得できれば、守口市の養護学級の授業風景をいつかテレビ放映ができることになります。また、ネット学級も理解がすすむものと思っています。その研究協力要請を3/6(火)に、守口障害児教育究会で要請することになっています。
 皆さんに「研究のアイディアがないか」と去年の夏、宇治のMESでお会いした時に、一言いただいたことを覚えていますので、私的な提案したいと思います
ネット学級をつくる(養護学級間交流)
必要な機器
・Windouwsパソコン4台ネット用カメラ4台(守口市は4ブロックに別れている)
・Sonyのテレビ放映ができるパソコン(機種名 VAIOのQR)とりくむ内容
・テレビ電話でネット学級間で授業の中で挨拶をする...普段の授業での取り組み
・秋にある市内運動会で「一緒に御飯をたべよう...の約束をする」...ベントの取り組み
・研究授業をテレビ放映をする(親を教師もみれる)
 また、ポツポツで出始めている技術で、目新しさはないのかも知れませんが一地域で集中して経験ができるところはありませんので、切っ掛けがあればつくりたいと思っています。協力してもらえないでしょうか
 また、松下視聴覚教育財団でいただいた助成金で、交野市と大東市に7台づつパソコンを配付して、自分の実践に役立つものを購入しようかと思っていますつきまして、私のボランティア活動は本年3月までに、以下のように配付し終える予定です
 守口に14台、印刷機6台、
 交野市に9台、印刷機3台  大東市に9台、印刷機3台
 病院併設施設2台、印刷機1台
 擁護施設2台、印刷機1台

●インターネットを使った生活
 石井徳秀 横須賀市 felzard@hotmail.com
 私がインターネットを始める時に、1番やりたかった事は、チャットに入って友達を作る事でした。別に私には友人がいないと言う訳ではなく、学生時代に知り合った地元の友人なら7,8人ぐらいはいます。けれども、私自身としては、もっと異性や色々な人達と友情関係を広げて行きたかったので、この事をしたいと思いました。
 最初のうちは、話の流れの中に入るコツが分からずただ見ているだけという状況が、3週間も続きました。でも、その後は徐々にそのコツを掴んでいき、今ではかなり慣れる事が出来ました。友人の数も最初は、1,2人ぐらいしかいませんでしたが、今は30人もいます。そして、ネットの人達が実際に集まって開く「オフ会」という飲み会にも何度か出席する事が出来ました。
 私はインターネットのおかげで、こんなにも沢山の人達と出会う事が出来ました。もしネットをやっていなければ、こんな大勢の人達と出会う事は、たぶん出来なかったでしょう。 本当にインターネット言う世界に、私は感謝しています。
 自分が行ってるチャットでは、話題がコロコロ変るので一概にこの話題と指定出来ないんです。マニアックな事から世間話まで色々なんです。

●寒中登山
 前田俊幸  龍野市 PXE00631@nifty.ne.jp
 YMCAの関係で養護卒業後も週に一度体操教室に行っています。昨日2/10 は現役の養護学校生に混ぜてもらって、相生市の三濃山にのぼってきました。私にとっては15年ぶりです。哲也も120kgの体ですが、何とか頂上まで行きました。西播磨丘陵公園と言うふれこみです。足下には和歌山のカレー事件で有名になった?放射光施設もあります。
 往復約5時間で、山頂では雪にも見舞われました。まあ、よく歩いてくれたものです。デジタルカメラを持参し、哲也にも撮らせましたが、親ばかりを写していました。他人にはあまり興味がないのでしょうか?それにしても、今日は手足が痛いです。年を感じています。来月は龍野市内の山の予定だとか。月に一度の登山会になりそうですね。

●Net Dayと東清小学校
 谷中 修 木更津市立東清小学校 ha9o-ynk@asahi-net.or.jp
 ご無沙汰しております。木更津市の小中学校障害児学級には4年前にコンピュータ(Win machine)が入りました。活用状況は芳しくありません。今日は東清小学校のNet Dayでした。地元の,コンピュータシステム構築を手がける企業が木更津市に500万円相当の機材を提供し、校内LAN推進モデル校なるものの募集が市教委を通じてなされました。校長が乗り気だったこともあり、研究計画を作って応募したところ、推進モデル校に選ばれました。資材と設計はこの企業が提供してくれますが、労力は学校でということで、保護者を中心にボランティアを募ったところ、16名が協力を申し出てくれました。職員8名、市教委の情報教育担当者1名と市内他校の情報教育に熱心な教員1名、業者5名の総勢31名で10時から作業を開始し、3時には全学級(障害児学級を含め7学級)と音楽室、理科室、図書室へのケーブルの引き回しを完了しました。
 木更津市は、財政困難ながら教育長の姿勢もあり、情報教育にはかなり力を注いでいます。昨年度の10月には市内全小学校へのインターネット接続が完了(中学校はその1年前に完了)しました。情報教育担当者も他の仕事を抱えながら、一人で市の情報教育関係の仕事を一手に引き受けて頑張っています。教育長も月2回のペースで教育長だより『潮見の風』を市教委のウェッブページで配信し続けています。東清小学校の情報教育と教師のリテラシーについては、まだまだ心もとないものですが、今回の校内LANの構築が、意識改革を促すきっかけになるよう働きかけていきたいと思います。
 来週の土日は、業者による光ケーブルの敷設があり、EXPO参加は微妙です。土曜は校長に頼んで参加しようかとは思っているのですが、まだ校長には話していません。成田先生はEXPOにはいらっしゃいますか?昨年はご都合がつかず、いらっしゃいませんでしたね。お会いできれば嬉しいです。いろいろな職業の人達が参加していたころのMESを懐かしく思います。

■皆さんからのお便り
○お礼
 丹羽 登 大阪府立茨木養護養護学校 nobchan.niwa@nifty.ne.jp
 本日は、朝早くからありがとうございました。全部うまくいったのでしょうか? もう少し残ってお手伝いをする予定だったのですが、PCを他の学校の先生方の車にも乗せてもらっていたので、とりあえず、茨木養護まで運ぶ必要があるので、失礼させていただきました。途中でケーブルが外れていたり、廊下に電源コードが落ちていたりしましたが、他の所は大丈夫だったのでしょうか?
 茨木養護&大コンの方は、色々な学校の先生方が運ぶのを手伝ってくれたので助かりました。しかし、ちょっと手違いが起こり成田先生に、急にあやまりの電話を入れるということもありました。
 頂きましたMacは、学校用については学校内や生徒への貸出機として使わせていただきます。大コン用については、大コンから希望養護学校への貸し出しという形を取らせていただきます。しかし、なにぶん狭い教室ですので、早急に引き取りに来てもらわないと困るなという話をしています。当面、動作確認を行ってから、少しずつ配置をしていく予定です。

○有効利用を
  高木浩三 大阪府立寝屋川養護学校 takakiko@zb3.so-net.ne.jp
 今日はどうもありがとうございました。あれから寝屋川に山上さんと運送して運び込みました。
有効に利用させていただきます。お礼まで

○ありがとうございました
 成沢真介 岡山県立誕生寺養護学校 DZD14726@nifty.ne.jp
 今日はありがとうございました。久しぶりに先生の姿を見て元気が出ました。有効に活用させて頂きます。

○メモリーが心配
 小西則子 兵庫県立阪神養護学校 koni@kcc.zaq.ne.jp
 今日は、ありがとうございました。プリンタを得られなかったのは、残念ですが、昼休みに遊びにきた生徒にも対応できるようになりました。これは、メモリをたすことは出来るのでしょうか?ちょっとメモリが不足するのではと思いますので。

○今日は大変お世話になりました
 都留 晋 神戸市立枝吉小学校 PXU04615@nifty.ne.jp
 皆さん,こんにちは.都留です.ご無沙汰しています.今日,大阪までパソコンを受け取りに行って来ました.清水、成田先生,大変お世話になりました.いただいた?パソコン,何に使っていこうか,どうやって使っていこうか,いろいろと考えがふくらみます.お二人の先生方に直接お会いしたのは,今回が初めてでした.でも,以前から何回かお会いしていたような,そんな気がしました.どうもありがとうございました.

○”逃げる様に帰ってしまいまして”
 川上幸作 kkousaku@quartz.ocn.ne.jp
 Macを斡旋して頂きありがとうございました。ろくに御挨拶もせず、逃げる様に帰ってしまいまして、お礼も言わずに大変失礼をしました、おわび申し上げます。
 何分、私の知識不足から、一部パーツを頂き忘れてしまいましたが、こちらでも入手可能なので、早急に取り揃え活用させて頂きたいと思っております。とともに、職場ではWINばかりですが、弱輩者ながらMacの良さを生かせるよう勉強をしていきたいとおもっております。今回、わがまま、勝手なお願いばかりを申し上げ、失礼いたしました。関係各位にお礼申し上げます。ありがとうございました。
 
○ PCのハードディスクを
 金子忠明 DZV02510@nifty.ne.jp
今晩は、友人の、川上さんに、PowerMac6100をありがとうございました。本人もとても喜んでいました。今日は、大変忙しかったようですね。僕も、いっしょに行けば良かったと思いました、行けなくて残念です。この機会に、僕も、1台Macを手に入れれば良かったかな?と思いました。またの機会がありましたら、よろしくお願いします。P.S. 川上さんがもらってきた、PC用のHDうちで使えそうです。ありがとうございました。

○故障したMacは復帰
 桑江 茂 大阪府立寝屋川養護学校 kuwae@mbox.kyoto-inet.or.jp
 やはり、メールは読むものだし、だしてみるものですね。 急な要望に答えていただきありがとうございます。ところで、 私は、24日にPM7100の本体とキーボードを持ち帰るのをわすれていました。 車に運んでいるものとおもっていたのですが、....モニターのみ運んで、本体をわすれていました。 昨日25日に、パソコンを組み立てていると、...ない...ない 「おーい、おれのPM7100のゆくえを知っている人は教えてね!」 ところで、故障していたPM7100の2台とPM61001台をいただいたので、 25日の一日をかけて、動けるようにしたのが2台。あと、CD-ROMとハードディスクとフロッピィをジャンク品でそろえれば、PM6100が動きます。 すこしだけど養護学級の生徒と先生が喜びますね。皆さんありがとうございます。

  このたびのMacの寄贈にあったては大塚商会の阪田豪氏、H学院短大の倉園安子氏にお世話いただきました。お礼申し上げます。  

○Mac Expo雑感
 前田俊幸 龍野市 PXE00631@nifty.ne.jp
 昨日までエキスポに行っておりました。久しぶりに関東の方とお話しできて有益でした。一時の盛況から比べると、こぢんまりしてきましたね。上から床が見えましたから。
 MESブースは成田先生不参加とあって、今回は私が最長老でありました。若いMESは元気いっぱいです。もずらいとさんが3月で現場復帰されるため、大学の研究室においている寄付品が置けなくなるので関西に送りたいと言うことで、快諾しました。PSやレーザの欲しい方、お申し出下さい。また、キーボードも20台ほどあるそうなのでこれも送って頂きます。
 POCAというシステムのデモをもらっております。笹野さんの作品ですが、パームOS上で動く絵を使ったコミュニケーションエイドです。赤外線を使った通信で増殖します。ご希望の方はお問い合わせ下さい。清水さんからも話は聞けると思います。
 本日は清水さんに大塚商会からの寄付品を持ち込んでいただきました。また、3年ばかり動きのない品物を処分したいと思います。9800シリーズとか、AXとかIBMJXとかいろいろあります。博物館を作りたい方、差し上げます。
 話題は変わって、G3アクセラレータを安く手に入れてインストールしました。8500が生き返ったように速くなりました。まだまだ使えます。一方、哲也のために買ったSE30は、だましだましがきかなくなってきました。もう寿命のようですね。昔のセルロイドの筆箱のようなデザインになったiMacとともに、時代を感じます。
 
○相原さんのキネックスのデモ
 大杉成喜 国立特殊教育総合研究所 oosugi@nise.go.jp
 家からMLに送ると返ってくるので、今頃研究室からのmailです。(家のmailはPOPサーバーを滋賀大とNifty、SMTPサーバーをDIONと変則的な使い方をしているためでしょう。)
 今回は3年越しの計画だった相原さんのExpoデビューもはたせました。(「次はサンフランシスコExpoだ」と言ったら、お母さんはいやがっておられました。)キネックスのデモをしていただいたのは、単なるゲストとしての参加ではなく、MESのブースの一員として参加していただきたいと思ったからです。MESの出展者の一員としていただくのですから、特別なお構いはしておりません。(MacFanのくじも「スカ」でしたし...。)
 相原さんのキネックスのデモは、ぜひみんなに見ていただきたいと思いました。一般の方にではなく、MESのみなさんに見ていただきたいと思ったのです。毎月やっているMES関東の例会の会場が今月は幕張メッセと、たまたま少々広い会場であったと考えればいいでしょう。(Appleさんからは無料で例会の会場を提供いただいたのです。次回は千葉テクノピラミッドと、千葉会場が続きますね。)ちなみに、今回のMES関東例会(in幕張メッセ)でのメインイベントは宮下さんの「後生大事に液晶画面に貼ってあったビニールをめくったこと」でしたね。
 花柄Macの脱力ぶりが紹介されていますが、今回の展示ではOSXのアクセシビリティーへの対応は一切明らかにされていませんでした。花柄Macも多くのApple Japan社員には知らされていなかったそうですが、OSXのアクセシビリティーへの対応も同様だそうです。ただし、アメリカではADA(障害を持つアメリカ人法)への対応がなければ公的機関に納入することができないので、きっと対応はされていると思いますが。(でも、iBookで動かないキネックスに少し不安を感じましたね。「英語版は難なく動き、日本語版は動かない」という問題が生じた場合がややこしいのです。)そういう意味では新たな情報が得られなかったのが残念ですね。

(来月号をお楽しみに)