障害者とコンピュータ利用教育研究会

12月会報 NO. 89

MES
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1997年11月号 1997年10月号 1997年9月号 成田研究室

〒673-14 兵庫県加東郡社町山国2007
  兵庫教育大学 学校教育研究センター narias@ceser.hyogo-u.ac.jp
  Fax 0795-40-2203

■ 目 次 ■

第89回MES関東例会のお知らせ
松下視聴覚教育研究財団
第87回関東例会の報告
「のじぎく療育センター」での第87回関西例会の報告
大阪養護教育コンピュータ研究会(大コン)
Minnesota州MoundsView学校区でのホームスクール見学訪問
パソコンバンクコーナー
静岡医療福祉センターからの報告
市販教材の紹介
自作教材の紹介
皆さんからのお便り

第89回関東例会のお知らせ

 世話役:筑波大学心身障害学系前川久男・東原文子 今回の例会はいつもとちょっと違います。知的障害をもつ成人の方を対象としたパソコン講座を行います。3時からお客さまを呼ぶつもりですが、準備を手伝って下さる方は2時に会場に集まって下さい。準備を手伝って下さる方、パワーブックやプリンタを持参できる方はぜひ東原MHH00747@niftyserve.or.jpまで、なるべく11月中に連絡下さい。終わったあとは、楽しみ楽しみの忘年会で一杯やりましょう!
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テーマ  「パソコンきょうしつ−クリスマスはがきをつくろう−」へのおさそい
日 時  1997年12月13日(土)3:00-5:00PM
会 場  筑波大学学校教育部 G310教室
参加申し込み
 下記に12月8日(月)までにご連絡下さい。
 03-3942-6010 FAX 03-3942-6895
(筑波大学リハビリテーションコース事務室内 東原文子)
MHH00747@niftyserve.or.jp
交 通
 地下鉄丸ノ内線 茗荷谷駅下車 改札を出て大通りに出て向い側の公園の中にあります。駅から徒歩2分です。
内 容
 ひらがなやカタカナをひろって簡単な文が作れる方(年齢は問いません)を対象とします。使用するパソコンはMac及びWindows95対応のパソコン(スタッフが用意します)で、マウスやトラックボールを使います(キーボードは使いません)。ジャストシステム社のポンキッキシリーズの「えもじワープロ」という幼児向けの文書作成ソフトでクリスマスカードはがき(カラー印字)を作ります。画面上のひらがな表から好きな文字をマウスで選んでいって簡単な文を作り、プリントアウトしたり、それを合成音声でコンピュータが読み上げてくれるのを聞いたり、という楽しい作業です。近くにやってみたいなという方がいらっしゃいましたらぜひ御連絡下さい。持ち物:参加料は無料ですが、無地の官製はがきを何枚か持って来ていただけると幸いです。そのままポストに出したいという方は、はがきを出す相手の住所と名前を書いたメモを持って来て下さい。

松下視聴覚教育研究財団

第24回視聴覚教育研究助成応募の案内
 1年間を単位とした実践研究に最高額70万円(約80件)がもらえます。どうかどしどし提出してはいかがでしょうか。

応募期間  1997年12月1日-1998年1月31日
申請方法  助成を受けようとする学校、社会教育施設は視聴覚(情報)メディアを活用下、教育に関する研究計画について、所定の申請書に、申請団体名、研究課題(最大100字)、研究実施計画、助成金額(最高70万円)および、その使途内訳などの必要事項を記入し、公印を押印のうけ財団に提出する。
助成の対象
学校教育、社会教育、教育関係団体・機関、研究団体・グループ学校教育、社会教育、教育関係団体・機関、研究団体・グループ

問い合わせ
 松下視聴覚教育研究財団
 03-5460-2705
 http://www.mef.or.jp/
 

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第87回関東例会の報告

 去る11月8日、横浜市立鴨居小学校をお借りして、第87回関東例会が行われました。会場校の荻野先生にはいろいろとお世話になり、ありがとうございました。途中から成田先生と名プログラマー中野さんがご登場されても、全出席者10名というこじんまりとした会でした。

 はじめは、林さんの名司会による近況報告タイムです。佐原さんからは、MAC-EXPOにむけて重要事項の報告とNiftyにパティオを開く予告がありました。川崎の保護者の方は、息子さんが参加されませんでしたが、その理由をお聞きし、息子さんの成長に一同感動を味わわせていただきました。永田さんからは、前回の例会会場だった大塚養護の方々から非常に好評だったという報告と、次回例会での新たな企画についての概要説明、書籍や各種催しの紹介がありました。私からは、先月、熊本で行われた特殊教育学会のことを報告させていただきました。谷中さんからは、特殊教育センターの正式ホームページが準備中という情報がありました。きっと、MESとリンクされることでしょう。栃木県の宮田さんは、MACでというか、パソコンでできることを職場で紹介する努力をされています。しかし、紹介するたびに、作ってという注文が増えるので、自分で自分の首を絞める結果になっていると笑っていらっしゃいました。
 さて、会場となった教室ですが、和室や簡単なキッチンもついていて、快適な一人暮らしが送れそうな教室でした。生活科の学習に使われるそうです。そこにノートパソコンが数台しまわれる棚と、横浜市のサーバーにつながる回線がひかれていて、インターネットが使えるようになっていました。今はまだ職員が研修中で、授業での実践については今後の課題とのことでした。専用線接続ではありませんでしたが、料金のことも含め、羨ましく思われました。
 ここで、荻野先生のクラスで使われているLC520に独特の仕掛けがあることを発見。その仕掛けとは、「システムフォルダを深い階層の奥に隠す」「子どもが使うソフトは全部エイリアスにする」「フォルダを見えなくする」です。
 さっそく、フォルダを見えなくするワザを紹介していただきました。

A フォルダ名は何も入力しないと受け付けないので、半角スペースだけにする。
B 透明アイコンにする。作り方は、大きくは次の2つの手順。
 a キッドピクスなどのお絵かきソフトで透明な正方形を作り、コピーする。
 b 該当のフォルダの情報画面を開き、アイコン部分にペーストする。
B-aは、ソフトを起動させてすぐの画面で四角く範囲を切り取れば簡単です。大きさは自由です。B-bは、アイコンをお気に入りのものに替えた経験のある方には簡単です。初めての方は、Finder画面の該当フォルダをクリックして黒く反転させます。その後メニューの「ファイル」から「情報を見る」を選びます(コマンドキー+Iでも可)。「情報」がでたら左上のアイコン部分をクリックして四角形のワクを出します。□のワクが見える状態でペーストしてください。これで見事に透明になります。

 家庭や学校でお子さまに自由にMACを使わせているけれどシステムフォルダや、大切な書類をゴミ箱に捨てられたら困るとヒヤヒヤされている方は、ぜひ修得して欲しいワザです。見えないといえ、カット&コピーのように画面上に四角形を作るようにしてマウスを操作すれば、フォルダ名の部分が反応するので不便はありません。ただ、お子さまはすぐ学習されてしまうでしょうから、このワザを解くカギはお子さまの目の前で使わない方が安全でしょう。
 ということで、大変役立つことを教えていただきました。個人的には、このとき一緒に教えていただいた、「透明アイコン流にやれば、好きな絵をアイコンにできる」ということにも大変興味があります。
 さて、次は、佐原さんから作業学習で用いるOMOのスタック「型枠管理」の紹介がありました。このスタックは、生徒が、この製品はまだ枠をはずせない、これはいいと判断して作業を進めていくためのものです。コンクリート製品の数、状況が一目でわかるように工夫されています。OMOの時刻管理がHyperCardと同じく秒単位であり、経過日数などの計算が大変だという報告もありました。
 このあと、私から、九州MESの小宮先生から送っていただいた「音のスクラップブック」を紹介させていただきました。ハイパーカードスタックです。95年版CD-ROMに収録されているものからバージョンアップして、音の種類も増え、学習履歴がとれたり、神経衰弱もできるようになりました。私の勤務先では聴覚活用の学習に使わさせていただいています。ゲームのようにしたり、自分で音を選んで聴いてみたりできるので幼児から生徒まで、幅広いレベルに応じて使えるスタックだと思います。
 ここで、話題のEmate300とともに名プログラマー中野さんが登場し、「金魚すくい未公開バージョン」を初公開していただきました。金魚がはねたり、網の破れ方がリアルになるなどの変化の他、オートパイロット機能が付き、ワンスイッチですくえるようになりました。これで、ドラッグが難しい方でも楽しめます。
 また、誤って画面の外をクリックしてもデスクトップに切り替わらないように環境設定をすることもできます。より多くの子どもたちに楽しんでもらいたいという我々の願いを聞いて改良してくださる中野さんには、深く感謝いたしております。後は、現場にはまだまだ多い68k系MACでも軽やかに動くと良いのですが・・・。
 アメリカで買われたというEmate300は、注目の的でした。取っ手がついていて鞄のような曲線を描く独特なデザインで、裏には氏名が書け、落下させても擦り傷一つないという実績は、教育用として良く考えられていることのあかしだと思います。白黒表示ですが、起動が早く、先生と赤外線通信することもできます。
 とにかく、会場のみなさんの垂涎の的で、夜の部でもずっとさわっていた方もいらっしゃいました。 以上で報告を終わります。次回は筑波大学学校教育部で新企画が行われます。
(レポータ 宮下恵子 千葉聾学校 QZQ05767)

「のじぎく療育センター」での第87回関西例会の報告

11月13日(木),兵庫県の三木市にあります「兵庫県立のじぎく療育センター」でMES関西研究会が行われました。併設されている養護学校のお子さんや先生,近隣の小学校・幼稚園のお子さん,保護者の方,外来でセンターに来ているお子さん,作業療法士の先生や実習生の方,兵教大の学部生,院生,と参加者は44人でした。内訳は兵教大7人、入院児6人、外来児8人、保護者8人、のじぎく養護学校の先生4人、療育センター職員(OT、指導員、保母など)実習生(OT、ST、看護)10人と多彩でした。それから内留中の垂水養護学校の大前さんも来られました。
   アプリケーションの紹介で,キッドピックス,カルロにおまかせ,電車の運転手気分が味わえるトレイン・シュミレーター,兵教大院生の岩井さんが作った神経衰弱,新しいバージョンの「金魚すくい」・「射的」MES97のCD-ROM等が行われました。今までの「金魚すくい」は,水槽の周りからはみ出てクリックするとファインダー画面に戻ってしまいましたが,新しいバージョンでは,周りをクリックしてもファインダー画面に戻らないようにしています。誤って,クリックしても大丈夫なような作りになっています。子どもたちのつまずきに応じた工夫がさなれています。兵教大院生の岩井さんが作った神経衰弱も人気がありました。作った本人も大喜びでした。
 また,兵庫県立のじぎく養護学校のホームページが開設したのも紹介されました。URLはhttp://www.mediafusion.co.jp/noji/nojigiku.htmです。河村裕介先生(情報教育担当)や生徒の皆さんが苦労して作成しました。内容は小学部や中学部のページ,クラスごとのページ,生徒会のページと盛りだくさんです。ヤフーからも検索できるそうです。
   今回,「兵庫県立のじぎく療育センター」では,初めてのMES関西例会でした。会場の諸準備,看板の設置,湯茶のサービス等,作業療法士の山脇先生,山本先生,金沢先生,そして,信州医療技術短大実習生の追杉先生には大変お世話になりました。あらためて感謝申し上げます。これからも年1回ぐらい,会場をお借りできればありがたいです。
 (報告 兵教大院生 曽根秀樹 sohideki@edu.hyogo-u.ac.jp)

○関西例会の様子 その1
○関西例会の様子 その2
○関西例会の様子 その3
○「金魚すくい」の画面
○「標的の画面」

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大阪養護教育コンピュータ研究会(大コン)

11月例会の報告
 松本正休 大阪府立八尾養護学校 GAF01706
 11月例会は第5土曜日に府立八尾養護学校で行われました。参加者は13名でした。以下その報告です。

内容
・ 府立八尾養護におけるインターネット接続のための配線、機器設置状況
・ 大阪府教育センターへの接続のための申請、設定等の説明
・ 大阪府教育センターのホームページ閲覧
・ センターからリンクされている学校のホームページを数校閲覧
・ 八尾養護学校、泉北養護学校で現在作成中のホームページの紹介
・ 参加されていた養護学校の先生の個人のホームページの紹介

質問等
・ 現在、各学校に配線されている機器に加えて、追加しなければならない機器等について
・ 学校としてインターネット利用するにあたり、八尾養護での取り組み方は
・ 学校としてのインターネット利用のメリットは
・ 大阪府教育センターへの回線利用制限時間後の利用について
・ ホームページ作成の方法、ソフトについて
・ 各学校ホームページの大阪府教育センターへのアップロードは学校外からでも可能か

情報交換等
・ 大阪府教育センターへのデジタル回線使用時間は225分となっているが、現在は延長利用が可能との事
・ 大阪府教育センターへアップロードできるホームページは大阪府教育センターのホスト内のみ、外部からの接続可能の2種類あるとの事
・ ホームページ作成ソフト、ページミルの紹介
・ 1年以上前からホームページを公開している学校の先生から、教育相談でホームページを見て知ったと言う方が何名かいたとの事
・ 肢体不自由養護学校の在校生の中で、家庭でインターネット利用をしていて、学校で利用したい希望を持つ者、電子メールで先生に連絡してくる生徒がいるがいる
・ 写真等の公開での本人、保護者の了解の件
 今回の参加者は13名、人数はあまり多くなかったのですが、養護学校における、新しい取り組みとうことで、意見や質問、情報が多く出されました。次回は12月20日(土)を予定しています。

Minnesota州MoundsView学校区でのホームスクール見学訪問

1997年10月21日にミネソタ州のMounds View学校区にある家庭学校(Home School)を訪ねて、その運営の動機や内容、課題、教育措置の選択などについてうかがいました。以下は、Amy Fisherさんという自宅でお子さんを教育するお母さんとのへのインタビューの様子です。FisherさんにはMatthew君7年生とBethanyさん4年生の二人を家庭で教育しています。以下のwebページでも詳しく紹介してあります。
http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/minnesota97/home_school.htm
http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/minnesota97/hs_interview.htm

Q なぜ、ホームスクールを始めたのか。
A 学校教育に不満があったわけではなく、子供たちが学校よりも家で勉強をしたい という希望があったから。学校は学校でとてもいい環境だと思っている。読み書きの指導も家で行ったほうが、子供に合った教え方ができる。


Q どのような資格を持っているか。
A ホームスクールの要件は特にない。大学の学位がある場合、州に対してレポートする必要はない。大学の学位を持っていない場合、州に対して毎年レポートが義務づけられている。また、大学の学位を持っている場合、自分の子供および近隣の子供をホームスクールの対象とすることができる。


Q 通常の小学校や中学校では、3年生、5年生、8年生、12年生で、スタンダー ドテスト、習熟度テストを行うが、ホームスクールの場合はどうか。
A 毎年スタンダードテスト、習熟度テストを受けている。そして、その成績が当該学年全体のの30%以下の場合は、州に対して特別の手当てを要求をすることができる。たとえば教師の派遣など。


Q ホームスクールを行う際、州から補助金は支給されるのか。
A Mounds VIew学校区では、ホームスクールを受ける生徒一人当たり年間45ドルの教育援助費が州から支給される。学校側としては、生徒数が多いとそれだけ州からの教育援助費が多くなるので、ホームスクールはあまり歓迎されていない。州では学校に通学する生徒一人当たり8000ドルの経費がかかっている。


Q どのようなカリキュラムを組んでいるのか。
A ホームスクールを実践しているグループが、ホームスクールカリキュラムのフォ ームを作成しているので、そのカリキュラムをもとにスタートした。このカリキュラムは、いろいろなサンプルが用意されているので、その中から選択して用いることができる。


Q ホームスクールを実施する場合、子供の社会性の発達には問題はないか。
A 集団の活動の機会は、ホームスクールのグループ(コーポ)同士の関わりや異年齢の友達との関わり、地域の生涯学習としてのスポーツの関わり等、集団の活動の機会はたくさんある。また、家庭の中だからこそできる社会性を育てる教育が可能である。大人に対する接し方の指導などがそのいい例ではないか。


Q 何人くらいの子供がホームスクールを受けているのか。
A Mounds VIew学校区としては把握していないが、州全体では約1万1千人くらいの子供がホームスクールを受けている。


Q ホームスクールを受けている子供たちの中に、障害児は含まれているのか。
A 私の知っている人の中にダウン症の子供がいるが、全体としては多くないだろう。公教育では不十分な教育しか受けられないという不満を持っている場合がある。そして、保護者が子供を十分に教育することが可能な場合はホームスクールを実施する場合がある。


Q ホームスクールを実施する上で、問題と感じるところはないか。
A 子供が大きくなると、体育や物理等の施設備品が学校のようにはそろわないので、その点は困る。


Q 親として教師の役割をすることは難しくないか。
A よく受ける質問だが、カリキュラムガイドがあるので自分としても切り替えながら行っている。子供自身も、カリキュラムを使って指導しているときは「教師」、そうでないときは「お母さん」として、つきあってくれるのでやりやすい。夫も援助してくれる。したがって、子供によっては、ホームスクールはふさわしい場合と、ふさわしくない場合がある。


この他にも以下のようなことを教えていただいた。
・ホームスクールを受けている子供の学力は非常に高く、平均すると全生徒の上位88%以内に含まれている。また、ホームスクールをはじめて一年後くらいから成績が伸びる傾向がある。
・ホームスクールでは、中学卒業までは、卒業認定はない。また、高校卒業の認定も大学受験の際 にあまり必要ではない場合が多い。アメリカの場合、大学受験の際、SAT(Standard Achivement Test)もしくはACT(American College Testing)を受けさえすればよい大学が多い。また、 高校をドロップアウトした場合なども、GED:General Equallency Deploma )を受けることで 高校卒業資格を取ることができる。ただし、就職の際には高校卒業の資格がないと就職が難しい ことがある。卒業証を得る方法としては、一年間だけ高校に通う、もしくは通信教育で取得する方法もある。
・高校レベルの学習は地域の大学で、サイエンスなど専門的に学ぶことができる。
・必ずしもホームスクールがベストというわけではなく、あくまでも子供一人一人のニーズによってふさわしい場合とふさわしくない場合がある。
・ホームスクールはもともと宗教的な理由ではじめられたが、最近はいろいろな理由でホームスクールを実施している。
・障害児のホームスクールが少ないのは、州の教育省が障害児に対するホームスクー ルは適切ではないと考えているためである。

Miinneapolice市学校区教育委員会

  Doug Marsdon氏へのインタビュー


*インクルージョンの3つの形態の評価
対象
1) リソースルーム:一日に1時間抽出して読みの指導を行う。
2) 全時間、speciel teacher がついて読み書きの指導。
3) combine service:上記二つの混合型読みの指導を行う。

上記三つをCBM(カリキュラム ベイスド メージャーメント)を用いて、上記の それぞれから、50人を抽出して、比較評価を行った。その結果、3)のタイプがも っとも効果的であった。学校の教員の評価では、2)の指導はあまり好ましくないという評価もあった。CBMの評価は、MINNESOTA大学のDr. Denoが作成したもの。


*現職研修について
資料「Problem Solving Model」
unified Program
参加職種:通常教師、特殊教育教師、PT、OT、STも参加する。
恵まれない子供を対象とした教育


*特殊教育の対象
恵まれない子供も対象としてきた。
研修の頻度
年間36回
一回1日


*生徒へのラベリングをできるだけしないように、IQ検査はできるだけしないようになってきた。習熟度から査定している。


*MMI(Mild Mental Impairment)。 LDといった言葉は使わないで、そのかわりSNAP(student needed alternative program)という用語を使う。

Q 研修を進めていくとによって学校の特色が深まると、学校の選択に格差が広がらないか
A 幸いなことに学校格差はない。これは、保護者にとっては知覚の学校を選ぶからだ。


*IRPに関わって(Due Process)学校選択、就学の処遇のトラブルの頻度と内容とその解決法については、以前には23あったが、弁護士がついているので解決していける。都会の大きな学校区では問題が多いと思う。


*減殺、特殊教育に関連して教育委員会が力点を置いているのは
1) 黒人子弟の教育
2) 現職教育(Problem Solving Model)
3) 読みの力


*障害児教育の対象者は、8年生から12年生まで読みの学力を毎年評価している。このテストでは、75%以上でパスとしている。算数・数学は35% 読みは37%の合格率である。

●Minneapolice市学校区教育委員会
教育情報管理部長David Heistad氏(dheistad@mpls.k12.mn.us)へのインタビュー

ホームスクールについて
ホームスクールを開設している親のうち、50%はホームスクールがいいと思ってい る。50%は、教育行政、カリキュラム、生徒の質に不満がある。しかし、学校へ行っ て授業を受けたり施設を利用することがある。

障害児のホームスクールについては、OTやPTの専門家を派遣している。読解については、ピックアップして学校で指導している。その際には、スクールバスで送り迎えをしている。また、放課後の課外活動への参加を奨励している。

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パソコンバンクコーナー

パソコンのお礼
 油家幸子

 先日楽しみにしていたパソコンが届きました。いろいろとお世話をしていただきありがとうございました。担任の先生に電話したところ11日に来て下さり色々と説明して下さったのですが初めて聞く言葉が沢山でてきてすぐにはおぼえられませんが、パソコンをなぶったり説明書を読んだりして私も勉強したいと思いました。さわっていると時間のたつのも忘れ、パソコンの前に釘付けにされてしまいます。子供達も土曜日に帰ってくる楽しみがまた一つ増えました。レポートの方は、私も少しパソコンに慣れないと感想も書けないかもしれませんので少し時間を下さい。養護学校の先生、うらやましがっているそうで、父兄の方でもほしがっている人がいるそうです。

井吹東小学校なかよし学級から

 火曜日のお昼に教室にパソコンバンクからのパソコンが届きました。機器をたちあげてもらったり発達段階に合うソフトを準備するのに少々日数がかかり子供たちにはやっと本日(金曜日)さわらせることができました。パソコンを見つけると6年生のMちゃんが画面の前にちょこんと座り、2時間ほど夢中で楽しんでいました。その様子をうかがっていたDD君もおもむろに横に座り、マウスを貸してもらうとそれからはひとりじめで操作を始めました。いつもはなかなかやりたいことが見つからないD君ですが、すっかり画面から離れなくなってしまいました。この日一番驚いたことは鉛筆をもって文字を書くこともまだ習得できていない2年生のYちゃんが実に上手にマウスを操作してパズルを次々とこなしていく様子でした。後のお友達も参加したそうな顔をして画面をのぞき込んでいる1日でした。明日からのなかよし学級の活動に子供たちも担任も楽しみが増え、可能性もううんと引き出せそうです。

静岡医療福祉センターにおけるコンピューター訓練の現況

平成9年10月末日現在
I 対象児  71名
     幼児        5名
     小学生       39名
     中学生       15名
     高校生       5名
     卒業生       7名
II 診断名
     脳性麻痺      46名
     筋疾患        7名
     髄膜炎・脳炎・脳症  5名
     精神発達遅滞     4名
     骨系統疾患      3名
     自閉症        2名
     その他        4名
III 訓練士             訓練児
     医師     1名     17名
     OT     4名     17名
     ST     2名     33名
     PT     2名     4名
IV 知能指数
     最重度精神発達遅滞  20以下  22名
     重度精神発達遅滞   35以下  17名
     中等度精神発達遅滞  50以下    7名
     軽度精神発達遅滞   70以下    9名
     正常         70以上  11名
     測定なし              5名
V 移動能力
     なし           5名
     寝返り          4名
     這う           35名
     歩行障害         15名
     独歩           11名
     記載なし         1名
         VI 姿勢
     臥位(座位保持装置)   15名
     座位           28名
     立位           28名
VII 言語能力
     単語理解なし       4名
     単語のみ理解       10名
     文章理解         5名
     単語発語         7名
     文章発話         28名
     読字           27名
     書字           14名
VIII 入力装置
     マウスでドラッグも可   27名
     マウスでクリックのみ   6名
     ワンタッチスイッチ    34名
     タッチパネル       10名
     キネックス        5名
IX 使用ソフト
  1.おばあちゃんとぼくと     22名
  2.ゴーゴーコニーちゃん     22名
  3.Game to 2 play         13名
  4.MES95            13名
  5.キッドピックス        12名
  6.MES96            10名
  7.シンキングシングス      6名
  8.MES97            6名
  9.ゴジラ            5名
 10.自作ソフト          5名
 11.算数ワンダーランド      5名
 12.日本地理チャレンジャーズ   4名
 13.えでゅ            4名
 14.サウンズ & シンボルズ   4名  *
 15.リトルモンスター学校へ行   3名
 16.なぞってポン         3名  *
 17.ならべてマウス        3名
 18.シンプルテキスト       3名
 20.絵文字ワープロ        3名
 21.モグドンの冒険        2名
 22.ランドセル1年生       2名
 23.キネックス・スキャンコミュニケーション  2名
         (*はWin、その他はMac)
X ワンタッチスイッチ使用例のソフト
  1.Game to 2 play         12名
  2.おばあちゃんとぼくと     11名
  3.ゴーゴーコニーちゃん     7名
  4.キッドピックス        4名
  5.MES95            4名
  6.自作ソフト          3名
  7.サウンズ&シンボルズ     3名
  8.MES96            3名
  9.MES97            2名
 10.リトルモンスター学校へ行く  2名
 11.なぞってポン         2名
 12.ゴジラ            2名
XI 自宅での使用
  コンピューター所有例      17名
  インターネット使用例      2名

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市販教材の紹介

「Speaking Dynamically Pro」の紹介

 このソフトは、コミュニケーションに障害がある人のためにコミュニケーションボードを作るツールです。このツールには、日常生活に必要なオーバレイ、たとえば食事、買い物、衣服、家の中、交通手段、挨拶など60種類のサンプルが含まれています。シンボルはPicture Communication Symbol(PCS)で、パレットから色や大きさを変えたりできます。音声はMacinTalkと録音音声を使えます。ボタンの形や大きさも変えれる機能があります。作ったオーバレイはIntelliKeyやタッチウインドウを使えば効果的でしょう。
Speaking Dynamically Pro 349ドル
Speaking Dynamically 1.2 299ドル
また約3,000のシンボルが入ったThe Picture Communication Combo Bookは119ドルとなっています。
開発元 Mayer-Johnson
Email: mayerj@aol.com http://www.mayer-johnson.com/

○「Speaking Dynamically Pro」の画面 その1
○「Speaking Dynamically Pro」の画面 その2
○「Speaking Dynamically Pro」の画面 その3
○「Speaking Dynamically Pro」の画面 その4

「IntelliPic」の紹介

 I ntelliPicは、幼児教育用の教材を作るマルチメディアプログラムです。IntelliPicは教材作りのツールとプレヤーから成ります。教材作りのツールは「動物さん(Animals)」「童話(Nursery Rhyme)」「動かそう(Make It Move)」の3種類あります。物の動きの概念を説明とアニメで示したり、数の概念を教えるプログラムを手短に作ることができる便利なものです。
 動物のアイコン(物)は大きいのと小さいのとがそれぞれ15種類あり、アイコンの動き--空間を知覚するための動詞アニメ機能は8種類あります。動作の説明は附属しているデジタル音を使っても良いし、動作を自分で作るときは録音もできます。アイコンは1-10まで選ぶとアイコンがその数だけ画面に現れます。アイコンの動きは、もちろんアニメ機能がついており、その回数や動きの速さを選ぶこともできます。アイコンの色は8種類があり、画面のパレットをクリックすると変わるという便利なものです。
 IntelliPicは英語版ですが、幸いアイコンに動きをつけたりするときは日本語でも入力できます。
 開発元 IntelliTools 95ドル
 Email: info@intellitools.com http://www.intellitools.com

○「IntelliPic」の画面

「ものの仕組み大図鑑」

 器械時計のしかけからシリコンチップの構造まで、アニメーション、ビデオ、ナレーションでわかりやすく科学を説明し、科学に興味を持たせ知識を深めさせることを目的としています。クリックすると、身の回りにある200種類以上の道具と機械が飛び出します。液晶ディスプレー、垂直離着陸ジェット機、コルク抜き、人工衛星、エアコン、3分間写真、パソコンなど…。身近な存在なのに意 外と知らずに過ごしていた「もの」の仕組みとはたらきを、科学の原理をもとに、豊富なサウンドと愉快なアニメーション、そして解説とで手に取るようにわかりやすく、楽しく紹介するソフトです。もととなっているのは、世界で240万部の大ベストセラー本。繊細で可愛いイラストのマコーレイ・ワールドがパソコン上にも広がります。
開発元 (株)DDPデジタルパブリッシング 03-3292-2468

○「ものの仕組み大図鑑」の画面 その1
○「ものの仕組み大図鑑」の画面 その2

自作教材の紹介

神経衰弱

期待する効果
  短期記憶力と長期記憶力。数概念の把握。
使用方法
 児童・生徒の能力に応じて、4枚,6枚,8枚,12枚,16枚,20枚のカードを作成しています。各カードに、”隠さない”ボタンを作成しています。これは、児童・生徒にヒントを与えるためのものです。短期記憶が困難な児童・生徒のために、一瞬にして全てのカードを提示するためです。そして”隠す”ボタンでカードを閉じます。”シャッフル”ボタンは、繰り返して行いたいときに使用します。
その他
 肢体不自由の児童・生徒が、この神経衰弱を使用する上で困難を生じさせないようにするために、神戸市立垂水養護学校(現在京都教育大学に留学中)の大前洋介先生からワンスイッチ入力について教えを受けています。現時点ではこの改良がまだ出来上がっていません。また、媒体をフロッピー一枚に抑えるため、最低限の音声のみに抑えており、さまざまな音声やビデオ等を導入していません。将来的には導入することも可能です。できるだけ子どもが使いやすい環境作りを、ハード面だけでなくソフトの面からのバックアップも必要であると感じています。ご意見がございましたらお寄せください。
使用の条件
 オラクル・メディア・オブジェクト・プレイヤーが必要です。また、ディスプレイの大きさは、640*480が最低限必要です。
制作者:岩井 宏氏 兵庫教育大学大学院M1
m97305k@students.hyogo-u.ac.jp

○「神経衰弱」の画面 その1
○「神経衰弱」の画面 その2

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皆さんからのお便り

静岡医療福祉センターのページを

 静岡医療福祉センター小児神経科 前田卿子 sifc@fuji-mt.or.jp
 こんにちは。静岡医療福祉センターの小児科の前田と申します。当センターでは、今年3月からリハビリの作業療法、言語療法でコンピューターを導入しました。障害児用のソフトを各種揃え、60〜70人ぐらいのこども達がコンピューターを使い始めました。知的障害も上肢機能も重度のこどもが多く、多くがタッチパネル、ワンタッチスイッチを使用しています。アテトーゼや四肢マヒのこどもで何とかトーキングエイドが練習すれば使えそうという子が何人かいて、キーボードで文字入力ができるので、Ke:nxを使えば解決しますが、本人、親の要望もあり、普段コミュニケーターとして使ってコンピューターの入力装置としても、トーキングエイドが使えればと、ずっと思ってきました。キャノンのコミュニケーターはコンピューター入力装置として使えるのに。問い合わせをしたところ、トーキングエイドはコンピューターのシリアルキーボードとして対応出来ないし、今後開発も難しいという返事でした。
 テクノツールの小型キーボードは音が出ないので、視覚障害、注意力に欠陥のある子には不向きです。MESのイージータイパーはマウスの動かせる子かタッチパネルの使える子に限られます。パネル上だけでなくキーボードでの入力が同時にできればと思います。キャノンのコミュニケーターは入力の文字が視覚障害児、上肢機能の障害の重い児には小さすぎます。キーガードつきそこそこの大きさのキーボードで文字入力ができ、50音の音声がつくものを3月からずっと探していて色んな人にたずねてきましたが、Ke:nx、ヤノインテリキーよりもっと簡易なもの、あるいはコミュニケーターとしてマルチ使用できるものは出来ないのでしょうか。
 静岡医療福祉センターのホームページに今年8月こども達のページを作成しました。光明養護の深田さん、伊豆医療福祉センターのこども達とはメール交換しました。養護学校の皆さんともこども達のメール交換できればうれしいです。ホームページを一度是非ご覧下さい。
http://www.fuji-mt.or.jp/~sifc/

95・96年版のソフトも活用させてもらっています

 寺野英二 浦和市立原山小学校 oas01026@niftyserve.or.jp
今年度から職場が浦和市立原山小学校の固定制情緒学級となりました。この2年間、通常学級をやっていました。これは障害児教育で仕事を続けるためにも必要不可欠なキャリアと感じた。最初は少々とまどいましたが最近やっと落ち着いて取り組めるようになってきました。29名という大所帯の障害児学級(情緒1・精神薄弱3)です。養護学校や通級の情緒、通常学級と経験してきましたが、固定制の情緒学級というのはとてもいい環境だと思っています。マックも健在で、95・96年版のソフトも活用させてもらっています。自分でソフトを作成することは、このさきもまずありそうもないのですが、マックを使って効率的で楽しい学習が進められればと思っています。

1998年が皆様にとって良い年でありますように。

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