2003年8月会報 No.151
contents



■日本支援教育実践学会 Japanese Association on Special Educational Needs (JASEN)結成のお知らせ

今後の特別支援教育の在り方について「最終報告」がでました。このことにより、我が国の障害のある子どもたちの教育における変容が、少なからず現れること が期待されます。この最終報告に示された特別支援教育の内容が実現に向かい、そして充実するかは、私たち障害のある子どもたちを取り巻く者たちの共同責任 であり、あらゆる教育に関わる実践にかかっています。そこで、
 1. 家族にとって教育とは
 2. 家族にとって実践的な教育とは
 3. 家族と専門家との肯定的な関係の在り方とは
 4. また、どのようにすればそのような関係が結べるのか
等、多くのとり組むべきテーマが考えられます。

これらのテーマから、例えば、「家族の感じていることやニーズの把握」、「ニーズへ対応できるような実践報告」、「保護者、現教師・療育者、管理職、研究 者など障害のある子どもに関わる総ての人たちの協働のあり方」などについて活発な議論の場(東京の野口さんの引用)を創造していくことが大切であります。
以上の主旨を踏まえ、これまでの特殊教育が特別支援教育に名称が変わるのを機会に、「日本支援教育実践学会」を結成します。この学会の特徴は、様々な背景 や専門性を持つ保護者、教師、研究者の教育にかかわる実践を相互に交換し、新たな教育の実践を推進することを目指すことです。教育実践を特に大事にし、特 別支援教育を従来の単なる方法論の研究中心から、教育や療育、子育ての場における実践に研究、討議などの軸足を置く、真の意味での支援教育を構築しようと する試みー「学会」です。

この新しい試みー「学会」では、これまでの学会組織にない新しい運営を志していきます。たとえば、学会における研究大会は、保護者と教師と研修者がともに 参加し、それぞれの実践の発表の場を創造していくため、それぞれの専門分野や背景にある学校や保育・療育、家庭教育、研究機関などにおける「実践の知」を 共有する場となります。そのためには、研究や実践の論文は、会員すべてが投稿することができ、同時に論文は誰もが批評、評価することができ、査読できるよ うにすることが重要となります。また様々な立場からの相談に応じる活動も行います。

これらのことを実現するため、本会の活動は、ネットワーク上で運営することとなります。それによって、誰もが家庭や職場のパソコンから学会の活動に参加で きるようになります。以上のような趣旨をご理解くださり、本学会に参加してくださることをお願い申し上げます。

        世話人 京都市立西養護学校 朝野 浩 hir-asano@edu.city.kyoto.jp
            兵庫教育大学学校教育研究センター 成田 滋 naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp
            京都市教育委員会 芝山泰介 shibayama@mtb.biglobe.ne.jp
            龍野市 前田俊幸 PXE00631@nifty.ne.jp
            大阪市立教育センター 栢木隆太郎 kayap@cello.ocn.ne.jp
            東京都 野口美加子  tv5m-ngc@asahi-net.or.jp
            京都市立西養護学校 冨家直樹  naotom2000@ybb.ne.jp
            大阪府立交野養護学校 井上久美 inokumi@rr.iij4u.or.jp
            兵庫県立のじぎく養護学校 梶    正義 mkaji@mb4.seikyou.ne.jp
            大阪市 春木裕美  hicco@oct.zaq.ne.jp
            京都市立西養護学校 加藤 勉 
            京都市立東養護学校 田邉滋人 tanabe@pop07.odn.ne.jp
            大阪市 田崎ゆかり yukari515@mui.biglobe.ne.jp
            早川 透  hykwtoru@nifty.com
            大阪府教育委員会 丹羽 登  nobchan.niwa@nifty.com
            神戸市立東舞子小学校 田中敦夫 atsut@uranus.dti.ne.jp
            兵庫教育大学教育心理臨床センター 井上雅彦  mainou@edu.hyogo-u.ac.jp
            常磐短期大学 曽根秀樹  sohideki@tokiwa.ac.jp
            奈良県立奈良工業高等学校 筱    更治    shino@ceser.hyogo-u.ac.jp
            滋賀県甲西町立三雲小学校 西谷 淳    a-nishi@jungle.or.jp
            島根県立松江養護学校 渡部親司  wshinji@skyblue.ocn.ne.jp
  
           学会ホームページ http://kansas.ceser.hyogo-u.ac.jp/jasen/
             事務局ページ http://anders.ceser.hyogo-u.ac.jp/jasen/


●書籍の紹介--「挑戦的行動の先行子操作」(二瓶社)、 「行動障害の理解と援助」(コレール社)
 渡部親司 島根県立松江緑ヶ丘養護学校 wshinji@skyblue.ocn.ne.jp
 夏休みにも入り、いつも首の回らないネットワーク管理も小休憩ということで、今回は書籍の情報提供です。強度行動障害の方々の支援方法として、先行子に よる操作介入の効果が挙げられますが、かなり以前に、「挑戦的行動の先行子操作」(二瓶社)を購入して、少しづつ読んでいたのですが、なにしろ分厚い書物 で、なかなか読みきれませんでした。しかし、なんと定価が6.000円もしたので、半分「意地で」読んでました。読んでいる途中で、本書籍の要約HPと関 連・応用HPをたまたま見つけたので、そちらのURLも付記します。(私のへたな解説よりずっと整理されています。)
http://homepage3.nifty.com/sonoyama/kitahatukenn/getureikai/itiran.htm
http://www007.upp.so-net.ne.jp/u-noriko/3sonoyama.htm

 また、関連書籍としても「行動障害の理解と援助」(コレール社) 第5章 行動障害の援助の基礎も、上記の考えをわかりやすくまとめてあります。また、 上記の書籍はそれ以外の章も具体事例をもとに書かれています。ので、行動障害の対処としては、必読かもしれません。ご興味のあるかたは、まず、上記書籍、 HPと進まれて、それから「挑戦的行動の先行子操作」をお勧めします。(値段も高いので。。)これら3点セットで、先行子操作による行動介入がかなりわか りやすく理解できるかと思い、情報共有させていただきました。


 
●日本LD学会第12回大会のご案内
日時 2003年11月22-23日
会場 宗像ユリックス 福岡県宗像市久原400
特別講演 カナダアルバータ州立大学名誉教授 J.P. Das氏
 知的障害と学習障害の三つの側面--アセスメント、プロセス、アプローチ
問い合わせ 日本LD学会事務局 (栃木県カウンセリングセンター内)
   028-649-0090

■皆さんからのお便り

●高知から

 横井啓介 高知県立高知江の口養護学校 keisuke_yokoi@kt3.kochinet.ed.jp
 今年は、家庭的な事情があって異動することなく、現在の職場で6年目ですが頑張っています。私たちの病院内学校も心のケアを必要とする子ども達が増えて きています。昨年は3〜4名でしたが、今年は4月段階で2〜3名います。その中にADHDもいます。医師と協力しながら教育の指導を行っています。 ADHDの生徒は初めての在籍ですので、情報などが少ない現状です。研修会などあれば紹介してください。現状をお知らせします。
 



関連リンク
 ・障害者とコンピュータ利用教育研究会 ・パ ソコンバンクのページ
 ・障害者とコンピュータ利用教育研究会・九州
 ・成田研究 室

障害者とコンピュータ利用教育研究会
〒673-1421 兵庫県加東郡社町山国2007 兵庫教育大学 学校教育研究センター内
成田 滋
TEL : 0795-40-2205 FAX : 0795-40-2203
E-mail : naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp

MES 会報 ・編集 成田 滋 ・制作 宮野 秀樹(DesignWorks38)
研究会および会報に関するお問い合せは編集まで
レイアウト&仕様に関するお問い合せは制作まで
under