■新しい取り組みや製品の紹介
同小の心身障害学級は、1953 年に多摩地区で最初に開かれ、心に障害を持つ生徒の個性を尊重した教育で知られる。以前は一学年 1 人か 2 人だったが、ここ数年、生徒が増え、現在は三学年で 21 人が在籍。個々の生徒の発達段階に合わせた教科学習や、集団生活に適応するための総合学習が評判で、学区外からバスや電車で通学している生徒も多い。 これに対して、担当は 4 人の担任と 5 人の教科別講師、3 人の指導補助者の計 12 人だが、「ここ数年の生徒数激増で、慢性的な人手不足」と同学級主任の C.Y. 教諭は話す。そこで市教委に学校インターンシップの派遣を要請し、2 月から毎週 1、2 回、音楽の授業で学生がアシスタントをすることになった。 学生はピアノの伴奏や歌の指導を手伝うほか、休憩時間に一緒に遊んだり、机を並べて昼食をとったりするなど、授業外の時間も共に過ごしている。「最初は身構えていたけど、子どもたちが自然体で接してくれて緊張がほぐれた。天真らんまんで一生懸命な姿から学ぶことが多い」と同大一年の K.N. さん。A.S. さんも、昼休みにも「お姉さん、お姉さん」と学生の周りを離れない生徒を前に、「回を重ねるごとに距離が近づいてきたみたい」と目を細める。 同大では新年度から福祉芸術入門という科目を新設し、音楽療法やアートセラピーを学ぶ中で、同学級での実習も正式に単位認定する予定。今後は音楽だけでなく、図工や技術家庭の授業など年間約 70 時間、インターンを派遣する。K.K. 教授は、「教員を目指す学生にとって、インターンの経験はとても有意義。活動を通して、心に障害を持つ生徒の表現力や社会性も豊かになるはず」と期待を寄せている。 |
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