Networking at Telelearning '96会議の概要(1996年)


原文
  TL NCE Update, April 1997, Networking at Telelearning '96, 1-3.

翻訳
  細江哲志(千葉商科大学) sat@sfc.keio.ac.jp
  永田和子(筑波大学付属大塚養護学校) knagata@hh.iij4u.or.jp

監修
  大杉成喜(兵庫教育大学大学院) osugi@sue.shiga-u.ac.jp
  成田 滋(兵庫教育大学) naritas@ceser.hyogo-u.ac.jp

発行 1998年5月6日 

リンク:

  ・Computer Supported Intentional Learning Environments(http://csile.oise.utoronto.ca/)

  ・第5回カナダ/アメリカ合衆国の教育情報ネットワーク研修レポートへ(http://www.ceser.hyogo-u.ac.jp/narita/canada98/report.htm)

  ・Computer Supported Intentional Learning Environments(http://csile.oise.utoronto.ca/)

  ・TeleConference'97(http://www.telelearn.ca)


 

テーマ4 : 知識を築き上げるコミュニティ

 概要

 

4.1 第二世代の知識を構築する環境(knowledge-building environment)の開発

 

4.3 科学、技術、数学分野におけるコンピューターを基盤としたインタラクティブな実験室

 

4.4 Tele-GEMS(数学や自然科学の理解を目的とした、遠隔教育環境におけるゲーム)

Tele-GEMSの第一の目的は、小学生と中学生を対象としたネットワーク型コンピューターゲームが、数学や自然科学への関心や学力の向上といったものに、どの程度有効かを調査することにある。Tele-GEMSとはTele-learning Games for Education in Mathematics and Science(数学や自然科学の理解を目的とした、遠隔教育環境におけるゲーム)の略である。ゲームはブリティッシュ・コロンビア総合大学のDr.Maria Klawe(コンピューターサイセンス研究科)が作成した者が基本となっている。彼女らは、学生達の動機、学習、性別といったことを研究テーマとして掲げている。

マルチプレイヤー対応の教育的ゲームをいくつかリビューした後に、彼女たちは"Island(島)"と"Avalache(なだれ)"という二つのプロトタイプを開発した。これらのゲームは、目的達成的なアドベンチャー、open-endな構造型活動、概念や過程にプレイヤーの関心を引き付けるシミュレーション、などといったことがコンセプトとなっている。こういったタイプのゲームは、他の学校でも導入されつつある。 

 

4.5 遠隔教育における協調的マルチメディアの技術と応用

協調的マルチメディアとはコンピューターを用いた映像、アニメーション、音声を用いて、離れた者同士が複雑な協力作業を行うための新しい方法のことである。トロント大学のコンピューター科学者であるDr. Ronald Baeckerによって指揮されている「プロジェクト4.5」の研究者たちは、インターネット上でマルチメディアコンテンツをやりとりするためのツールを開発してきた。最も主要な成果の一つはMAD(Movie Authoring Design:映像を編集してデザインする、の意)である。これはマッキントッシュで稼働する。ブレインストーミングやプラニング、構成とストーリー作成といった一連の流れを通じて、静止画や動画、マルチメディアプレゼンテーションなどを作成することができる。

1996年の夏に行われたには、三つのグループ(中学一年生)によるMADの試験的運用が行われ、実用に耐えうることがわかった。それぞれのグループはMADによる映像ファイルを一週間ほどで作成できるようになった。現在では、Windowsなどの他のプラットフォームでも使うことのソフトの開発が始まり、また、MADの他の活用方法や遠隔教育への応用についても研究されている。

 

4.6 インターネットにおけるK-12活動の有効利用

CSILEは学校の生徒だけでなく、様々な分野・場面の人々を巻き込んだネットワークとなっている。既に成果を上げており、近い将来に、このネットワークをさらに拡大していくことを計画している。CSILEの副発案者であるDr. CarlBereiterは、プロジェクト4.6を指揮するのはCSILEの副発案者であるDr. CarlBereiterであり、こういった知的論議のインフラを、今後は「知識構築社会」の中核として設立していくことを考えている。

 

4.7 さらに深い理解を求めて:数学、自然科学、歴史、文学などにおける教科領域での協調的作業による知識の構築

「理解」のために教えるということが、教育の大きな目的である。CSILEは、理解の向上と知へのアクセスを目的とした集約的な研究環境である。CSILEプロジェクトの中心的メンバーは、教科領域の専門家によるデータベース利用、先生たちのための共有仮想空間の構築、などである。

最終目的は、学生達の理解を向上させるために、データベースのコンテンツを分析し再構築していくことである。現在では読み書きと自然科学などの分野において大きな成果を上げており、数学や社会などの分野でも同様の成果が期待されている。

 

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(概要)

この資料に書かれている項目は、おそらくCSILEのデータベースに実際に掲載されているnotes(コメント、記事)であると思われます。この資料がどういったプレゼンテーションの際に配布されたのか、状況が良く分からないのですが、書かれている項目から判断すると、データベースに保存されていたコメントのlogを事例として紹介しているのでしょう。(レポート:細江哲志 コメント:大杉)

Title: コメントを作成した者が付記する内容に関する題目です。

Author: 書いた人の、アカウント名が書かれています。アカウント名なためdanielbといった形式になっているのでしょう。

Status: 直訳すれば「状態」ですが、ほとんどが"not a candidate to be published"と書かれています。(CSILEはできあがった「新しい学び」を記録として残し公開することができます。まず、それを「出版候補(Candidate Note)」として登録します。それが子どもたちや教師によって審査され「出版物(published)」として認定されると、将来にわたってCSILEデータベースに残され、次の学習者が参照できるようになります。はじめは「私的な知識」であった記載が「分かちもたれた知識」として活用されるわけです。"not a candidate to be published"というのは「出版候補になっていない」という意味でしょう。:大杉)

Revised: 記事が修正された回数が書かれているものだと思われます。(CSILEの概要の資料に、矛盾点があったデータなどは互いに指摘していくような活動方針が説明されていましたが、この項目に修正回数が書き込まれていくのでしょう)

Problem: 展開されている内容について、なんらかの問題を提起する場合にはこの欄にその旨を記入しているようです。( 「自分が疑問に思ったこと」ですね。:大杉)

Note: 実際の記事の内容は、ここに書かれます。

Keywords: 記事の内容を示すキーワードがここに書かれます。

Rise-Above includes: 「上位参照記事」とでも訳すべきなのです。(認知科学の「命題ネットワーク」の上位に位置する情報ですね。コメントをする元の記事のことでしょう。:大杉) 

 この資料で展開されているnotes(コメント)の話は、「音はどのくらいのスピードで伝達されるのか」と言った議題から始まり、「音はどうして(耳で)聞こえるのか」「三半規管の話」といった聴覚の話や、「音が空気を振動して伝わる仕組み」などについて、話題が広がっていく例を示しています。こういった議論のなかで、「5メートル毎に人を配置し、実際に音を出し、聞こえた瞬間に手を上げてもらう」といった実験を行った結果や、「音の性質」、「実際に耳に音が入ってきたからどのような器官を伝わって認知されるのか」などといったことを調べた結果などが掲載されています。